2023年3月29日水曜日

「山を動かした」人物 "像": 神武天皇、明治天皇、
そして、厚木飛行場にマッカーサー元帥 (1880-1964)
再度「山を動かす」ために、土井たか子をモデルに
「大衆を導く自由と平等のマドンナ」ブロンズ像を!

日本の歴代天皇の内、ブロンズ像として残されているのは、僅か2人だけ: 神武天皇の (想像上の) 銅像を「千台が原」 (奈良と三重の境)で、ハイキング中 に 我が輩は見かけた (数年前の話) 。 明治天皇の銅像は日本各地にあるようだが、 未だ御目にかかったことはないし、 特に 興味もなし (「富国強兵」のシンボル!)。

さて、もう一人、「珍しい統治者」の銅像が厚木の飛行場内に (古いプロペラ機の脇に) 立っていると、 最近聞いた。 敗戦後の日本を「2000日ほど」統治した青い目の「天皇」、マッカー サー元帥の銅像である。 1945年8月末に、マッカーサーは、GHQ で日本統治 (占 領) を開始するために、この厚木飛行場に 初めて降り立った。

日本に民主主義をもたらした 「 マッカーサー」、 の如き言葉が記されているそ うである。 いわゆる「マッカーサー憲法」を指す。 建造者は、「タカコン」の高 橋健吉。 タカコンとは、(地元の) コンクリートブロック製造会社で、 社長はどうやら、彫像家のようである。 1994年頃に銅像を建造。 なお、マッカーサーの銅像はもう一つ、八王子の雲龍寺 (京王高尾線: めじろ台と山田の間、五重の塔が"目印") にもあるそうである (飛行機のタラップを下りる有名なイメージ!) 。

実は、我が輩の亡毋 (2014年に97歳で他界) は、 米国のミッションスクール「神戸女学院英文科」出身で、 東京の「GHQ」で通訳/翻訳者 として、 数年勤務していた。 従って、 元帥は母の「大ボス」! 我々が小児結核に"集団"感染した時、 特効薬「パス」で 「九死に一生」を得たのも、そのGHQ のお蔭!

実は、マッカーサーは太平洋戦争の初期、マニラで日本軍の猛攻を受けて、「I shall return!」という "名セリフ" を残して、 豪州メルボルンに一時退散! 体勢を取 り戻して、 結局、厚木に「勝利者」として、 戻って来た! もし、彼が戻って来 なかったら、 我々は「東条の大馬鹿」のために、 "絶滅" していたろう。。。
もっとも、マッカーサーが辞任後、「自民党と旧統一教会」との癒着政治が蔓延し、 (再び) 日本の「右翼化」が進行しつつある。。。 I shall return! (山上被告)

マッカーサー政権の断行した「財閥の解体と土地改革」は、忌まわしい戦争を招い た大資本家 (巨万の富を牛耳じる重工業、金融業や土地の所有者) の分散にある程 度、成功を修めた。 しかしながら、再び、これらの大資本家たち同志が「Holdings」 という名の下に、いわゆる財閥を再興し、 私腹を肥やし始めた。 そして、これら の財閥の「金」(賄賂) に踊らされている腐敗政治家の集まり (自民党を代表する とする保守政党) によって、国会が運営されている。それらの弊害を無くすため には、重工業 (特に、自動車、発電、鉄道) 、銀行や土地の「国営」化が必要で ある。その昔、その政策は「社会主義」とか「共産主義」と呼ばれていた。 21世 紀には、新しい名前 (レッテル) が必要である。「大衆主義」というのは、どう だろうか? 一般大衆の目線で、日本社会を組み替える政策である。 勿論、その 大衆運動 (オレンジ革命) のためには、一般大衆を率いる「自由と平等」の女神 (マドンナ)が必要で あろう。 ドラクロアに代わって、それを "彫像" する芸術家を、緊急に募集しようではないか! 20年ほど昔、佐賀県の神崎駅前 (北口) に、 "男前" の「卑弥呼」像が建立 (竣工, 2001年) されたと聴 く。 制作者は一体 "誰" だろう?

江戸幕府を倒した明治維新 (1867年) から78年目 (1945年) に、日本の「軍閥政権」が敗戦に より、崩壊した! それから、丁度 「78年目」に当たる 「2023年」は、日本の 歴史にとって、節目の年になるだろう。。。マラソンに喩えれば、敗戦は「折り 返し中間点」だった。 さて、 目前の「ゴール」は一体何時か? 複雑な "数学" (幾何や代数) の苦手な生徒 (小学生) でも、簡単な「算数」(四則計算) で "正解" が出る。。。ましては、 難解な「Das Kapital」 (資本論) を読む必要もない! 単に「人生はマラソン」なのだ!

さて、冨山県高岡市内には、伝統的に 青銅 (ブロンズ) 像を製作する職場 (工房) が幾つ かある (なんと全国の9割を占める!)。 その一つに、目下、 あるウクライナ人の (年配の男性) 彫刻家がいる。 ロシアの独裁者「プーチン」による侵略を逃れて、高岡市内に、戦争が終わるま で、逗留する計画のようである。 目下、メキシコの女性芸術 (画) 家のブロンズ 像を制作中と聞いている。そこで、この人物に、ドラクロアの 「民衆を導く自由 の女神」をモデルにした「大衆を導く自由と平等のマドンナ」 (高さ 2 メートル程の ブロンズ像) を制作してもらおう、かなと思っている。 制作費用は (台座込みで) およそ "一千万円" 弱と見積もっている。。。
詳しい現場の様子: https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20230121/3060012392.html

問題は、都内の一体どこに、このブロンズ像を設置するか、である。 勿論、(皇居よりは) 国会議事堂に近い場所を 選ねばならない。。。さて、国会図書館構内には、未だ (新しい) ブロンズ像を設置するスペースがあるようだ。。。個人的には、マドンナのモデルとしては、社会党の党首だった「土井タカ子女史」 ( 愛称: マドンナ, 1928-2014) を推奨したい! 土井さんは我が亡毋より10歳ほど若かったが、同じく神戸出身で、同じ2014年に仲良く、 天国へ向かった!

大理石 (あるいはコンクリート) 像に比べて「ブロンズ」 (青銅) 像は、極めて 「高価!」である。 戦争が勃発しない限り、永遠に残る文化財だ。 しかしながら、 戦争になれば、ミサイルによる攻撃でぶち壊されるばかりではなく、軍に供出さ れて、大砲の弾丸などになる。「若者よ、大志を抱け!」という言葉で有名な、 北大 (札幌農学校) のクラーク博士の (ブロンズ) 胸像は、現在、北大構内に残 っているのは、 実は 「二代目」である。 初代の 胸像は、戦時中に、 なんと"陸軍"に供出された! 戦後、その鋳型 (石膏像 ) が札幌市内の教会に保存されていたのが発見され、 無事に複製された。 札幌は敗戦一ヶ月前に、米軍の空母から、日本石油の石油タンクが爆撃を受けたが、 幸い、市内自身は "B29" による爆撃を免れた! 従って、「マドンナのブロンズ像」の鋳型も、念のため、どこか (爆撃を受けぬ) 安全な場所 (地下室) に保存しておく必要がある!

さて、マッカーサーがトルーマン大統領によって、司令官を解雇されたのは、朝鮮 戦争の最中、マッカーサーが、北鮮を後押しする中国側を威嚇するため、「北鮮 - 中共 (Red China) 国境地帯に原爆を投下する」と宣言したのが主な理由だ。 従って、もし万 が一、北鮮が日本にミサイル攻撃をかけるとしたら、最初の一発は "厚木飛行場の マッカーサー像" めがけて、飛んで来る可能性がある! もっとも、今の指導者 (い わゆる「ロケットマン」) が "祖父" (金日成) の話を憶えていたらの話だが。。。

2023年3月25日土曜日

ベートーベンの死因: 肝臓障害 (水銀中毒は誤診!)
What kills Ludwig Van Beethoven (56)?
His chromosomal analysis at Cambridge Uni
revealed the cause of his illness or death..

https://theconversation.com/we-used-dna-from-beethovens-hair-to-shed-light-on-his-poor-health-and-stumbled-upon-a-family-secret-202440

Beethoven had two copies of a particular variant of the PNPLA3 gene, which is linked to liver cirrhosis. He also had single copies of two variants of a gene that causes haemo-chromatosis, a condition that damages the liver. Quite remarkably, the analyses also revealed Beethoven was infected with the hepatitis B virus in the final months of his life.

The well-known earlier research that concluded: Beethoven had been subject to "lead poisoning" no longer stands, simply because that analysis was based on a flock of hairs from a "woman" (perhaps his first love "Elise"), definitely not from Bethoven himself!

結論: ベートーベンの死因は、 恐らく慢性の肝臓疾患、肝炎ウイルス感染、そして アルコールの飲み過ぎ! 水銀中毒死は、 (明らかに) "誤診" !

Caution: Identical trins are "never identical" in phenotypes: nurture (environment/education) overcomes nature (genomes).

Thus, PAK1-blockers are able to cure a wide variety of (PAK1-dependent) diseases, eventually promoting the healthy longevity.

2023年3月23日木曜日

血管脳関門 (BBB) を通過しうる「PAK標的スナイパー」
アピゲニン誘導体とケトロラック (PAK遮断剤) を結合!
豪州と中国間の "文化交流"「“Silk-Road” Sniper」研究!
(NF 腫瘍などの) 脳腫瘍やAD (認知症) などの治療薬

カモミール(ハーブとして知られるキク科植物)の白い花弁に囲まれた真ん中の黄 色い(雄しべと雌しべのある)部分に、蜜蜂が好んで止まっているのをしばしば 見かけるだろう。 実はこの黄色い花心に「アピゲニン」 (フラボノイドの一種) が 豊富に含まれている。 アピゲニン (カモミール茶の主成分) には、(PAK依存性の) 血管新生を抑える作用が、昔から知られていた。

最近、その抗癌作用のメカニズムが明らかになった。 AXL と呼ばれるチロシ ン=キナーゼを直接阻害することによって、 その下流にあるPAKを遮断する。 しか も、この化合物は「PARKIN」 と呼ばれる E3-Ligase (ユビキチン化酵素) にも結 合して、最終的には、標的 AXL をプロテオゾームによって分解する「PROTAC」(ス ナイパー) でもあることが、最近判明した! 分子量が小さいから、BBB (血管脳 関門) を容易に通過しうるから、脳腫瘍などの治療にも、理論的には有効である はずである。 しかし、残念ながら、細胞透過性が悪いので、 そのままでは、IC50= 5 micro M 程度である。 従って、「鎮静剤」としては有効だが、「抗癌剤」とし ては、余り期待できない。

そこで、2013年に、中国の北西部 (西安: 黄河の上流にある "古都" " =唐時代の首都「長安」、シルクロードの起点) にある大学の研究チームが、その水酸基 (7位) に、様々な側鎖を付加することによって、その抗癌作用 (細胞透過性) を 向上させる工夫をした結果、抗癌作用を100倍以上飛躍させる (IC50=40 nM) こと に成功した! その誘導体 (4J, N-Apigenin) は、 7位に "窒素 (N) を 2つ含んだ 複素六員環 (1, 4-ピぺラジン)" を側鎖に持つ。 なお、ピペラジン自身は水溶性の殺虫剤。 興味深くも、有名な (副作用のない) 抗癌剤「Gleevec」は側鎖に "1、4 ピペラジン" を含んでいる。 従って、 このアピゲニン誘導体が副作用を示す可能性は極めて低い! 多くのピペラジン誘導体には「美白 (PAK遮断) 作用」があることも特記したい。
我が輩が知る限り、このPAK遮断 “PROTAC/Sniper” は、 BBB を通過しうる (脳疾患を治療しうる) 「最強兵器」(我々の開発した「15K」に匹敵する) である。 従って、敢えて「Silk Road Sniper 1」と呼ぶことにしよう ("孫悟空" が活躍するアニメ映画「西遊記」の 現代「アクション」版 の題名に 相応しい!) 。
REF: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6269912/

北西 (農林) 大学 (西安) の王博士に (豪州の「マルコ=ポーロ」から) メールを送って、共同研究を提案しつつある。 例えば、"クリック化学" (CC) で、(RAC を直接阻害してPAK を遮断する) 「ケトロラック」のカルボン酸と 「N-Apigenin 」の水酸基を脱水縮合して、Keto-N- Apigenin (“Silk-Road” Sniper 2) なるエステルを合成する、 という "シルクロード" (東西文化交流) プロジェクトである。 このエステルは、RAC と PARKIN とに結合して、(AXLのみならず) 「RAC 」の分解を触媒 (誘導) する。。
各々の標的に対して「親和性」が高く、かつ「細胞透過性」も高く、しかも「水溶性」である。

もう一つの工夫は、この誘導体に、塩基性のアミノ酸、例えば "アルギニン" のカルボン酸と、エステル結合させ、より水溶性にすることである。 更に、残る水酸基の一つを (ニッケル触媒下に) 燐酸化して、水溶性の「プロドラッグ」 (前駆体) として、経口して、腸管から吸収後、「フォスファターゼ」によって脱燐酸化を経て、標的の細胞に輸送される、という作戦である。 この作戦は、(水に不溶の) トリプロライド と言うステロイド系「PAK遮断剤」を燐酸化して、 ”3千倍” にも水溶性の「ミネライド」と言う形で成功を修めた前例がある 。。。

NOTE: ユビキチンとは、 微小な蛋白 (76 amino acids) で、 それがATP依存性の酵素 (Ligase) 反応に よって、標的蛋白のLysine 等に結合すると、その蛋白は「老廃物」だと、 "有核" 細胞内で 認識されて、最終的には、プロテアーゼによって、分解を受ける。

けだし、過去20年以上、共産党の党首 (志位さん) がトロトロと「居眠り」している間、医学の「最先端」 (PAK遮断剤の開発領域) では、「大革命」 が起こりつつある!

2023年3月17日金曜日

(万年野党) 共産党の "志位" (党首) は「裸の王様」だ!
批判する党員を "全部" 除名すると、"独りぼっち" に !
「 万年野党 」を脱党し、自ら「大衆党」を立党せよ!
「大同小異」: 「政権交代」し得る野党を立ち上げよ!

「党首公選」を拒む理由はたった一つ、自分が「落選」するからだ!
ソ連の 「スターリン」の "轍" を踏むな!
皮肉にも (一年で辞任した) 自民党の「スガーリン」(前「管」首相) を見習え!
我が輩は、党名を「大衆党」に改名して、(「共産主義者」の目線ではなく) 「庶民/大衆の目線」で政治を進める党 に "改組み" したい! 我が輩はいわゆる「無党派」、 「党員」ではないので、「口塞ぎ」や 除名は絶対できない!
我が輩の記憶が正ければ、不破哲三氏が 共産党の委員長を辞任してから、既に "22年" も経っている。「10年一昔」と言うが、これは「二昔以上」! 正に「異常」事態 と言わざるを得ない! ロシアの独裁者「プーチン」やアフリカ大陸の旧植民地 (例えば、ジンバブエのムガベ前大統領 =「世界最悪の独裁者」 など ) を除けば、(民主国家では) 極めて「稀れ」な存在!

十数年前、我が輩は18年間、(抗癌剤開発部長として) 日夜勤めていた国際癌研究 所 (メルボルン支部) を退職する決心をした。その最大の理由は、支部長が、我々 の動物 (マウス) 実験結果の論文発表に「待った」をかけたからだ! その実験 は、天然の「PAK遮断剤」(四川産の花椒やNZ産プロポリス) がNF 腫瘍の増殖を抑 えることを初めて実証する画期的な研究論文だった! 我々は、「治療薬の無い」 NF患者たちのために、やった実験だった! しかしながら、支部長は、「天然物 の実験は、研究助成金も特許ももたらさない無駄な研究だ」という理由で、発表 をブロックした。 我が輩は、患者の目線で研究をしない「象牙の塔」に、おさら ばを決め、間もなく、自分自身で "新しい研究所" (PAK 研究センター) を設立した。
(大衆の目線で、もはや活動せぬ) 形骸化した「立憲民主」や「共産党」(象牙の党!) から脱退して、 自ら「大衆党」を立ち上げようではないか!

2023年3月15日水曜日

パーキンソン氏病 (PD): その病因と対策
"PAK 遮断剤" が有効である (科学的な) 根拠

PD: 老化に伴って発生する脳内疾患で、認知症についで多い疾患である。ドーパミン (DA) 産生細胞が損傷/破壊されるために、 DAの供給ができなくなることが病因。 さて、対象療法としては、DA を患者に与えるが、「一時しのぎ」に過ぎない!
(DA) 産生細胞が損傷/破壊される主因は、細胞内の古ぼけた (損傷した) ミトコ ンドリアを取り除く作業 (ミトファージ) が滞るためである。
さて、この作業には、少なくとも "3種類のシグナル蛋白" (三銃士) が必須であ る: 1) 抗癌蛋白 (PTEN) 、2) PTEN により脱燐酸化されるキナーゼ (PINK1)、 3) PINK1 によって燐酸化されるE3-Ligase (PARKIN) (蛋白をウビキチン化して、 プロテオゾームによる分解を誘導する酵素)。 従って、この三銃士の一人が正常 に機能しなくなると、ミトファージが進行せず、結局、DA産生細胞が破壊される。
例えばの話であるが、先頭の "PTEN" (PAK遮断蛋白) が機能しなくなった場合に は、外から (天然あるいは合成) PAK遮断剤 (例えば、プロポリス、フコイダン、 ビタミンD3/K2、アピゲニン、Gleevec など) を経口することによって、ミトファー ジを正常に進行させることができる!
ついでながら (警告するならば)、PTEN が機能しなくなると、しばしば "前立腺癌" に なりやすい。従って、この癌になった患者 (男性) は、癌自体の (放射線) 治療が終 了した後も、 "PAK遮断剤" を経口しないと、 (PTEN は機能しないままなので) "PD" にかかる可能性が高い!

2023年3月10日金曜日

「森林浴」のご利益 (薬理作用) : PAK遮断剤!
針葉樹 (松杉、Peppercorn など) 由来の
”揮発性” アルカロイド (=アルファ-ピネン)

いわゆる「森林浴」で主に活躍する「揮発性のアルカロイド」 (ピネン) のご利益 (薬理作用) を科学的に探ってみると、先ず抗炎症作用、抗凝血作用、鎮静作用などが出てきた (1) 。さて、極めて興味深いのは、(筑波大学の研究グループによれば) 、線虫にこれを吸引させると、夏バテ (35度で4時間、処理されて「麻痺」) した虫が、再び動き出すことである! つまり、「熱ショック蛋白」遺伝子の発現が誘導されていることを示唆する。 長寿 (転写) 蛋白「FOXO」 が核内に移行していることも観察されている (2)。 これは、ピネンがPAK を遮断していることを強く示唆している。
最後に「駄目押しの証拠」が見つかった! 2020年に、台湾の研究グループが、ピネンに MITF 遺伝子発現を抑え「美白」 (メラニン色素合成を抑制する) 作用があることが証明された (3)。 つまり、ピネンは (揮発性の) PAK遮断剤なのである! 従って、癌やNF、認知症などの脳内疾患にも、有効であるはず! ただし、 ピネンは揮発性なので、効き目は速いが、持続性に欠ける。 従って、癌や認知症などの治療には、「揮発しない」誘導体が望ましい!
参考文献:
1. Dae-Seung Kim , Hyun-Ja Lee, Yong-Deok Jeon et al (2015). Alpha-Pinene Exhibits Anti-Inflammatory Activity Through the Suppression of MAPKs and the NF-kB Pathway in Mouse Peritoneal Macrophages. Am J Chin Med. ; 43(4):731- 42.
2. a-Pinene odor exposure enhances heat stress tolerance through Daf-16 in Caenorhabditis elegans. Ensaka N, Sakamoto K. (2020)。 Biochem Biophys Res Commun. ; 528(4):726-731.
3. K J Senthil Kumar , M Gokila Vani, Pei-Chen Wu, et al (2020). Essential Oils of Alpinia nantoensis Retard Forskolin-Induced Melanogenesis via ERK1/2-Mediated Proteasomal Degradation of MITF. Plants (Basel); 9(12):1672.

我が輩の自宅の庭には、松や杉などはないが、Peppercorn Tree (原産は南米ペルー) が 一本生えている。 実は、メルボルン市内の電車の駅前や学校内の至る所に生えている 豪州独特の樹木で、葉っぱは針葉であるが、赤い小さな実 ("Pink Peppercorn" と 呼ばれているが、 実は「ベリー」の仲間) が鈴なりになる。 小枝を切ると、白い 樹液と共に、松脂に似た揮発性の「ピネン」の香りが鼻を刺激する。 これが我々 の「森林浴」である。 ピネンは確実に「COVID 避け」になる!

2023年3月9日木曜日

豪州発の号外: (水素から 電気と "水" を生産 する!)
"酵素" 「HUC」を持つ細菌 (M. smegmatis) を発見!
納豆 (菌) で「発電」?!
"細菌" 発電 (Bacterial Electric) 学の誕生!

メルボルンのモナッシュ大学 (生物学部) の Chris Greening 教授のチームが 英文雑誌「Nature」 の最新版に発表! (空気中の水素から、電流を生産する) 21世紀の「エジソン」の誕生
(英文): https://www.nature.com/articles/s41586-023-05781-7
(邦訳): https://gigazine.net/news/20230309-bacteria-enzyme-extract-energy-atmosphere-hydrogen/
「Green」 (Clean) エネルギー技術の最先端を行く。。。
水素は、 この酵素によって (燃焼) 、酸化されて、 水になる!
極めて、興味深いことには、この酵素 (HUC) は、納豆 (枯草菌) 由来の "メナキノン" (ビタミンK2 の仲間) を補酵素にして、 Fe/Ni を触媒にして、水素を酸化する.
従って、納豆 (菌) で「発電」できる可能性は、必ずしも否定できない!
もし、 "納豆発電所" で、電気と 「PAK 」遮断剤 (ビタミンK2) が量産できたら、 「一石二鳥」である。。。
エジソンの「GE」 (General Elecric) から モナッシュの 「BE」 (Bacterial Electric) へ !
実は、"有機物" を微生物で酸化して発電する技術は、産総研などでも開発されている が、この場合、(石炭や石油と同様) "炭酸ガス" が発生して、「地球を温暖化」する!
モナッシュ大学の研究チームのアイディアの斬新さは、「水素の燃焼 」(酸化) により、発生するのは、「水」 (炭酸ガスではない) ということだ! 地球の温暖 化を 招かない!

2023年3月4日土曜日

酒粕に「美白」作用あり!
その「スフィンゴ脂質」は「PAK阻害剤」

さて、日本酒の好きな女性で美肌を探求している方に耳寄りの話を一つ見つけた。
10年前に発表された韓国の化粧品研究グループの論文によれば、酒粕エキスがメラノサイト(色素細胞)の培養系で、チロシナーゼの産生を抑えることによって、メラニン生合成を抑制するそうである、しかも、実際にこのエキスを人の肌に一週間塗り続けると肌が見違えるほど白くなるそうである。
さて、その美白有効成分であるが、下記のインターネット欄によれば、スフィンゴ脂質の一種であるそうである。前述したが、スフィンゴ脂質類はその化学構造のいかんにより、(FTY720のごとく) PAK阻害剤にもなるし、(白髪を黒髪に変化させる胎盤エキス中のスフィンゴ脂質のごとく) PAK活性化剤にもなる。 ということは、 酒粕の美白スフィンゴ脂質はどうやら、PAK阻害剤であるようだ。 従って、(安上がりな) 「酒粕風呂」で美白と健康長寿を両方堪能しうることになる。。。 https://sky-f.jp/blog/2019021314160785.html

スイスの製薬会社「ノバルティス」から2010年に「MS」(多発性硬化症) 治療薬として市販された経口薬「フィンゴリモド」(化学名: FTY720) は比較的水溶性のスフィンゴ脂質の誘導体 であるが、 PAK遮断剤である。 なぜかと言えば、(プロポリス由来のCAPEなどと同様) 、 チロシナーゼ遺伝子の発現を抑制することによって、メラニン色素の合成を抑え、美白効果を発揮することが、2011年に韓国ソウルの研究グループによって発見されているからである。

しかしながら、フィンゴリモドは美白用には余りお勧めできない。 というのは、 副 (?) 作用として、この薬には、免疫機能を抑える作用が知られているからだ。 通常、PAK を遮断すると、我々の免疫機能が高まるが、この薬剤は 逆に「免疫機能を抑える」ことによって、自己免疫病の一つである 「MS 」を治療しているからである。 従って、「安価で然も副作用のなさそうな」酒粕をお勧めしているわけである。。。

この新薬は元々、1996年に京大の藤多哲朗教授を中心とする産学共同研究グループによって、臓器 移植用に開発(抗生物質“ミリオシン”から半合成)された免役抑制剤である。
藤多教授と台糖、吉富製薬(FTYの名称は三者にちなむ)の共同研究で Isaria sinclairii(冬虫夏草菌の一種)に含まれる成分ミリオシン(Myriocin、ISP-1)に免疫抑制効果が見出されたことから、この化合物の構造に基づいて新たに合成され、 その後三菱ウェルファーマ(現・田辺三菱製薬)等で開発が行われた。 多発性硬化症 (MS) 治療薬として、米国では2010年、日本では2011年に発売。商品名はイムセラ®(田辺三菱製薬)、ジレニア®(ノバルティスファーマ)。一日一回、カプセル一錠を経口投与する。 2011年11月末の薬価収載では、0.5mgカプセル一錠当たり8172円!

そこで、オハイオ州立大学の癌研究グループが, 2011年に免疫抑制作用のないFTY720誘導体を開発した。 この誘導体「OSUー2S」はFTY720よりも強い抗癌活性を、いわゆる「RAS癌」(膵臓癌や大腸癌など) に対して示した。 驚くなかれ! この研究は中国系の院生による (博士論文)! 遠い将来にはFTY720の代わりに、この誘導体が抗 (癌/NF) 剤や美白剤として活躍するかもしれない。

2023年3月1日水曜日

納豆由来の「ビタミンK2」 (メナキノン 7) :
「健康長寿」をもたらす「PAK 遮断剤」

ウニの卵を材料した発生研究で有名な "団夫妻" (勝磨 とジーン) に関連する "エピソード":

半世紀ほど昔の出来事である。 我が輩が東大の大学院 (博士課程) を終え、米国の留学先も決まった 頃だ。 ある日の午後、指導教官の水野伝一教授から、「君に見せたい (団さ んから受け取った) 写真があるから、ちょっと教授室に来たまえ」という伝言を、 秘書 (津田塾出身の才女) を通して受け取った。 実は、当時、都立大学の学長 をやっていた団勝磨教授と、水野先生が親しかった。 教授室に行くと、ウニの卵 の写真ではなく、何んと縁談の話がもち上がった! 「君は知っているかどうか わからないが、団さんの奥さんは、ジーンという米国の女性研究者で、目下、お 茶大の教授をしているが、団さんの研究室で修士を修了した女性で、米国で研究 を続けたい、と考えている人がいるんだが、君、夫婦で渡米したらどうかな?」。 全く、寝耳に水だった!
実は、以前に、「結婚する相手がいたら、一緒に研究できる相手を選びたい」 と先生にもらしたことはあったが、そんなに急に、話が回って来るとは想像して いなかった。そこで、「両親と相談してみます!」と言いながら、有り難く、そ の女性の写真や履歴を一応受け取った。しかし、その話はやや早急だったし、実 は、我が輩には、いわゆる「意中の人」がいた。その人には、自分の気持を直接、 未だ打ち明けたことはないが、それとなく付き合っていた。。。 同級生の一人 で、大学院に遅れて進学してきた女性だった。 実は、この女性に関しては、流石の先生も「灯台下暗し」だった! 所属は「水野 研」だったが、 医科研へ出向して研究していたからだ。。。 両親からは、「結婚は時期早尚だ! 米国で定職が決まってから、結婚相手を探したほうが、賢明だ」と、忠告された。 そこで、その"縁談"は、(団/水野両先生には、大変申し訳けなかったが) それっ切りになった。
ただし、その話を、我が輩の「意中の人」に打ち明けるチャンスを得た! だが, 実際に、我が輩が (豪州で) 「結局 "18年に渡る" 定職」と永住権を得たのは、 45歳直前だった、 つまり、最初の縁談の話があってから "15年間" も過ぎた後の話 で、(当然のことながら) 誰も当てにはしていなかった! しかしながら、(結局、 結婚には至らなかったが) その「意中の人」とは、長らく、主に海外 (西独や米 国) で、(研究や登山などを通じて) 親しくお付き合いをさせてもらった。。。
特に、 渡米から10年ほど月日が経った後、 我が輩がミュンヘンのMAX-PLANCK 研究所で、初の「アクチンを燐酸化する キナーゼ」 (後に、AF-Kinase と呼称) を "Physarum" と呼ばれる
アメーバ中に発見した折、 (このアメーバを偶々扱っていた) 彼女に、日独「共同研究の一環」として、 しばらく研究所に滞在し、 "臨時の助手" を務めてもらったお礼に、 国境のアルプスの山々を (週末毎に) 案内して回った懐かしい思い出が残っている。

その女性は (その20年後、つまり20年ほど昔)、納豆の主成分で、 "PAK遮断剤" である「メナキノン-7 」(ビタミン K2) がスイゾウ癌などの増殖を抑えるという、貴重な発見をして数年後に、 (研究生活を) 定年退職。 (この発見が一種の「切っ掛け」になったのか) ごく最近、中国のグループにより、ビタミン K2 (濃度 10 nM !) により、線虫の寿命が 3-4 割も延長すること が 実証された (1)!
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35495953/
1。 Z Qu, L Zhang, W Huang, S Zheng (2022)。 Vitamin K2 Enhances Fat Degradation to Improve the Survival of C. elegans。 Front Nutr. 9: 858481.


前述したが、ビタミン K2 の含量が最も高い納豆は、「ほね元気」と呼ばれる「ミ ツカン」製品で、ビタミンK2 を通常の2倍以上生産する「納豆菌種」を使用して いる。 勿論、「骨へのカルシウム吸収」を促進するばかりではなく、癌など様々な 難病を予防し、健康長寿に寄与する。
なお、「ビタミンK2」は、AMPK/SIRT1 シグナル (いわゆる「健康長寿」経路) を も促進し、間接的にも、 PAKを阻害/遮断している。
我が輩の個人的な意見 (=我田引水) であるが、これらの発見の方が、(故) 田村照子女史らのドイツにおける発癌キナーゼに関する「基礎」研究よりも、ずっと "癌患者"や その他の "難病患者" に役立つ成果である、と思う。 奇遇であるが、この女性も田村さんも同じ「東大医科研」で(所属学部は違うが) 博士号を取得した!

さて、団さん夫婦の話に戻ると、団勝磨は、1929年、東京帝大の動物学科卒 で、発生学の権威ハイルブランを頼ってペンシルベニア大の大学院に留学。ウニ の細胞を生かしたまま分裂させる実験法を確立し、細胞核分裂の生化学的研究へ の道を拓いた。東京帝大の副手、旧制武蔵高の講師、東京帝大の講師などを経て、 東京都立大学教授、のち総長、日本動物学会会長。
米国出身の妻 「団ジーン」(Jean Clark Dan; 1910-1978)との間に5人の子 をもうけ、娘の「団まりな」も生物学者 (1940-2014)。 甥は作曲家の団伊玖磨。ジーンは勝磨 より6歳下の科学者で、大学院生のときに、ウッズホール海洋生物学研究所(MBL) の夏期講習に参加して勝磨と知り合い、三崎臨海実験所勤務の辞令により、1934年 に一旦帰国した勝磨が、1936年に再渡米して結婚、翌年より日本で暮らした。 つまり、太平洋戦争中も日本 (敵国) 内で生き抜いた! 三 崎研究所でウニの受精の研究を始め、世界で初めて精子の先体反応を発見して1954年 に発表、その後、お茶の水女子大で教鞭を取った。
その生涯については、評伝『渚の唄 ― ある女流生物学者の生涯』(加藤恭子 著、講談社、1980年) に詳しい。
我が輩は、 (自分にしかできぬ「偉業」をめざす)「研究アニマル」で、(団夫婦とは違い) 出産や育児には全く 興味を持てなかったので、 45歳前後で、ようやく定職を得た時点で、(メルボルン の大学を首尾良く卒業した 4名の息子や娘 (内3名は博士!) を "女手一つ" で 立派に育て上げた) ギリシャ系の米国婦人、数学の 教師 と結婚した。。 その中でも「お宝」は (ボストン生まれの) "末っ子" (Danny) で、 目下、英国の名門 "ケンブリッジ大学" の教授 (数学)。 その息子 (Linden) も同じ大学の数学科で、「フィールズ」賞などをめざして、 頑張っている。。。 我々の人生は全く "予期せぬ"「コペルニクス的転回」をしつつある! 我が輩は (算数には強かったが) 数学はやや苦手なので、息子たちとは (難しい) 数学の話はせず、専ら英米を巡る リベラルな「政治談議」を楽しんでいる。。