2021年12月29日水曜日

(抗体を介せぬ) 「自他の認知」 に 必須な「虎」蛋白とは
「種」特異 (かつ相補) 的な一対の "グロブリン様" 糖蛋白
(=アメーバから哺乳類まで、共通の "PAK遮断剤") !

我が輩が院生の頃 (1970年代初頭) 、博士論文のため、マクロファージによる赤血球の貪食における「自他の認識」のメカニズムを研究していた。マウスのマクロファージは異種の赤血球を貪食するが、同種の赤血球を貪食しない。 しかしながら、同種の赤血球でも「老化」(赤血球の寿命は約120日, 細胞内の "ATP" レベルが激減) すると、貪食される。。。従って、「自」(Self) を表現する細胞表面にある「Self-Marker」は 「ATP依存性」の蛋白 (ATPase, Kinase or Chaperon?) と考えられる。。。この自他 (及び老若) の認知には、(哺乳類でも) 抗体は全く不要!
H Maruta, A M el-Asfahani, D Mizuno (1973). Selective recognition in erythrophagocytosis by mouse peritoneal macrophages. Isolation and purification of a possible self-marker from mouse erythrocyte membranes. Exp Cell Res.; 80: 143-151.
面白いことには、粘菌アメーバ は (同種同士の "共食い" をしないばかりか) 、餌がなくなって、集合し始める際、2種類の異なるアメーバ (A とB) は、各々、別々の集合体 (子実体) を形成し、いわゆる「キメラ」(A と B の雑種混合体) を形成しない。つまり、原始的に見えるアメーバでも、立派に「自他の認知」をし得る。その分子メカニズムを、2011年頃に米国のベイラー 医大の広瀬滋規 (東北大出身) らが解明した。 彼はその後も、海外 (ベイラー 医大など) で 活躍を続けている。詳しくは、下記を参照されたし:
http://first.lifesciencedb.jp/archives/3177
社会性アメーバの自己と非自己の認識は tgrB1-tgrC1 (虎) 遺伝子座の配列多型に依存する
廣瀬滋規・Adam Kuspa・Gad Shaulsky(米国Baylor College of Medicine):
Shigenori Hirose, Rocio Benabentos, Hsing-I Ho, Adam Kuspa, Gad Shaulsky (2011).
Self-recognition in social amoebae is mediated by allelic pairs of tiger genes.
Science, 333, 467-470.

詳しく話せば長くなるが、端的に言えば、「虎」遺伝子とは、「免疫グロブリン様」蛋白を発現する遺伝子! 言い換えれば、「抗原-抗体」反応のごとく、「カギと鍵穴」の関係にある2種類の「相補的な」蛋白 (Self-Marker と Self-Recognizer) により、自他の認知が行われる。 本質的な違いは、(哺乳類の) 抗原-抗体反応は、「他」を除外するメカニズムだが、「虎蛋白」は「自」(身内) 同士を認知し合う (言わば「校章や制服」のような) メカニズム! 自らの「種を永遠に保存」 するための本質的な "自衛" メカニズム。。。
その後の研究によれば、「虎」遺伝子産物 (ligand と受容体) との間のヘテロダイマーの形成 (言わば 友好的な「握手」!) によって、その下流にある (抗癌蛋白) 「RAPGAP」を介して、PAKが遮断され、貪食 機能 (共食い) が抑制される、そうである。。。
さて、馬とロバとの間には、雑種 「ラバ」が誕生しうる。 従って、この2種類の動物は、異種ではなく、むしろ親類あるいは兄弟関係? 太古、人類 (Homo sapiens) とネアンデルタール人 (約4万年前に絶滅) との間に、子孫が生まれ、現在の人類のゲノム中には、3% ほど後者の遺伝子が未だ残っている。 従って、両者も異種ではなく「亜種」であろう。。。 因みに、ネアンデルタール人には、(洞窟で) 壁画を描く才があった。 若しかすると、我が輩の画才はネアンデルタール人由来?

2021年12月26日日曜日

DIF-3 (+1): 粘菌 (D. discoideum) 由来のPAK遮断剤に、
美白 (及び「健康長寿」促進) 作用があるはず!

1980年代に、西独 (Max-Planck Institute) と米国 (UCSD) で、我が輩は、D. discoideum と呼ばれる細胞性粘菌 (アメーバの一種) に関する研究を数年間、やっていたことがある。 その後、豪州メルボルンに永住し、(副作用のない) "抗癌剤" 開発のため、PAK遮断剤の探求/開発にのめり込んだが、数年前に、この粘菌に再び、注目し始めた。その理由は、この粘菌が、(周囲に大腸菌などの餌がなくなると、cAMP などのchemo-attractant を周期的に分泌する細胞の周りに集合し、単細胞か ら多細胞生物= "キノコ" の一種になり、胞子などに分化をする過程で)、"DIF-3" と呼ばれる抗癌剤 (分化誘導ホルモン) を分泌し始めることが判明したからだ。 細胞性粘菌は「社会性アメーバ」と呼ばれ、細胞分化のモデルとなっている。 さて、 2015年に、(粘菌の専門家) 順天堂大学の久保原 さんと (PAKの専門家) 米国トレード大学のダイアコノーバさん (ロシア系) との共同研究により、結局、その誘導体である DIF-3 (+1) が、比較的強力な「PAK遮断剤」(IC50= 3 micro M) であることが実証された! 最近、DIF-3 (+1) が、少なくとも細胞培養系で、COVID の感染/増殖を抑えるというニュースも耳にしている。。。
さて、DIF-3 (+1) のPAK遮断作用は、化学構造が比較的類似している「ビタミンK2 (MK-7) 」のおよそ30 倍ほど強い! 従って、内モンゴルの製薬会社で、MK7 を量産できるGM枯草菌が開発されたのを機会に、この粘菌由来のDIF-3 (+1) をも量産する (発酵) システムを、何とか開発したいと思っている。。。この粘菌の特筆すべき特長は、半数体なので、"変異体を容易に作成する" ことが可能。 前述したが、PAK遮断剤には一般に、抗癌作用、COVID 予防、美白作用、「健康長寿」促進など、様々な効用が期待される。。。「我が輩の研究モットー」は、基礎研究の結果を ”一歩” 「前進」 させ、人々の健康に役立つ新しい 「産業革命」を起こすことである。。。(政治上の革命と違って) 産業上の革命は、「少数のエリート」によって、為し遂げることが出来る! いわゆる" IT" 革命や "Green" 革命がその一例である。「PAK 遮断」は、次に来る (地球温暖化を克服しうる) 「健康産業」 革命である! PAK遮断剤は、少なくとも線虫、ショウジョウバエ、マウスなどを「熱耐性」にし、寿命を延長することができるからである。
さて、2014年頃、星薬科大学の研究グループが、合成 p-alkylaminophenol 誘導体 (p-DAP) に美白作用があることを発見した。 この化合物は、 (チロシナーゼを直 接阻害するばかりではなく) その上流にある転写蛋白「MITF」の機能を抑え、PAKの下流にある MEK/ERK 経路を 遮断することが判明した (IC50=1 micro M) 。我が輩は、その論文を読んだ瞬間、 これは「PAK遮断剤」であると直感した! その後、2-3年の月日を経て、「誘導 性のメラニン合成には、PAKが必須である」という、遺伝学的な証拠を実際に掴ん だ。 さて、興味深いことには、p-DAPの化学構造が、粘菌由来のPAK遮断剤「DIF-3 (+1)」やカプサイシン と酷似している (少なくとも我が輩の目には) ! 従って、「DIF-3 (+1)」にも (少なくとも) 美白作 用があることに、疑いの余地はない。。。前述したが、カプサイシンに美白作用があることは、最近証明済み!

チャールズ=ダーウインの如き「水平思考」(=進化論) の名人には、一々実験しなくても、化合物の新しい薬理/生理作用を "予見" することができる「利点」がある。。。つまり、義経の「八艘飛び」が可能である!

2021年12月22日水曜日

納豆成分 「ビタミンK2=MK-7」を量産する
GM枯草菌株を内モンゴル (ゴビ砂漠) で開発!
( 海のない) 「内モンゴル」で「海産物」も量産!?
新しい「産業革命」が今や始まらんとしている。。。

驚くなかれ、2019年に、中国 (天津や北京) の研究グループが内モンゴルの "赤峰" 製薬会社と産学共同により、画期的な納豆菌株 (ビタミンK2=MK-7 生合成に必須な3種類の遺伝子を組み込 んだ GM枯草菌株) を開発した。 因みに、赤峰市 (日本全体の面積の4分の1!) とは、内モンゴル自治区 (中国内) の南東部、北京 市から約400 km 北方、高速列車で約4時間。 この納豆GM菌株 (MK3-MEP123-Gly2-寵dhbB ) は、元の枯草菌株 (BS168) の20倍以上の MK-7 を 生産する! (納豆)独特の "味や感触" は保証できない が、これを量産し、錠剤にして「健康長寿」を唄いながら、販売すれば、大成功 に違いない!
参考文献: S Yang, Y Cao , L Sun, et al (2019). Modular Pathway Engineering of Bacillus subtilis To Promote De Novo Biosynthesis of Menaquinone-7. ACS Synth Biol; 8: 70-81.
そこで、我が輩の頭に、あるアイディアが閃いた。「海のダイヤモンド」 (フコイダンという「PAK遮断剤」) を、別のGM枯草菌株で量産する方法 。。。 詳細は特許に触れるので、省略!
これは、空気中の炭酸ガスやメタンガスから、「人工ダイヤ」を生産する欧米の企業に対抗できる、ユニークな「極東のダイヤ」作りである。 ( 海のない) 「ゴビ砂漠周辺」で、海産物「フコイダン」を量産するというアイディアは、相撲に例えれば、横綱 (照の富土) の "快挙" に相当する!
その昔 (縄文時代の初期)、我々の祖先の一部が、モンゴル高原やチベット高原から、渡来した。しかし、日本列島には牛や山羊がいなかったので、「酸乳」文化は途絶え、「農耕」(菜食) 文化に移行した。。。 百年ほど昔、酸乳飲料「カルピス」を開発した三島海雲 (当時40歳) は、実は、モンゴル高原滞在中に味わった遊牧民の酸乳からヒントを得て、それに改良 (脱脂粉乳に砂糖と乳酸菌) を加え、大成功を修めた! 1960年代初頭、ヨットで太平洋を渡った堀江青年の冒険を、ふと思い出した。。。
若者よ、大志を抱け!(北大の前身、札幌農学校を開いたクラーク博士の有名な言葉)
目下、豪州メルボルンで、ヘパリンの鼻腔スプレーがCOVID対策に利用され始めて いる。フコイダンは「ヘパリンの海藻版」である。 従って、将来は、フコイダンの鼻腔スプレーも市場に進出するだろう。。。

2021年12月21日火曜日

善玉「PAK遮断剤」: カプサイシンやその誘導体 で、
「悪玉」変異体「Omicron」を撃退せよ!

カプサイシン
400年ほどの伝統を持つ、朝鮮料理 (食卓) に欠かせない 「キムチ」 という辛い漬け物の一種に使われている香辛料 「赤トウガラシ」 (元をたどればチリ原産なので、「チリ」 と欧米では呼ばれている) の中に、抗癌作用のある物質が豊富に含まれている。その名は 「カプサイシン」。1816年に単離され、1846年に結晶化され、1923年にその化学構造が決定されている。バニリン(バニラの匂い物質)が脂肪酸とアミド結合した、バニリン誘導体の一種である。
この天然化合物は、バニリン類レセプター 「VR1」 に結合して、あの強烈な辛味の感覚をかもし出す。さて、カプサイシンの制癌作用が初めて見つかったのは、1989年のことだ。韓国のソウルにある国立癌センター病院のタイクー・ユンのグループは、化学発癌剤により、マウスに肺癌を発生させる実験で、マウスを予めカプサイシンで処理しておくと、癌の発生、あるいは増殖が抑えられることを発見した。「キムチを食べていると、癌にならない、あるいはなりにくい!」 というキャッチ・フレーズで、韓国や日本のスーパーで、キムチの売れ行きがにわかに上がったという噂がある。
さらに2003年になって、その抗癌作用のメカニズムがわかり始めた。韓国のソウルにあるデュクスング女子大学のアリー・ムーンのグループは、この 「カプサイシン」 がRASによる癌化を抑えるが、正常細胞の増殖には影響を与えないことを発見した。さらに、この抗癌作用には、(レオウイルスと同様) 癌細胞のRASの下流にあるPAKーp38 キナーゼ (MAPK) シグナル経路が必須であることを見つけた。
さらに2006年になって、フィリップ・コフラーのグループ(カルフォルニア大学、UCLA)は、ヒトの前立腺癌由来でPTENが欠損している (PAKが異常に活性化されている) 癌細胞をマウスに植え付けたのち、カプサイシン(5 mg/kg)を週3回経口投与すると、癌の増殖が強く抑えられることを報告した。
2008年に韓国のグループによって、カプサイシンが 「PAK」 を直接に遮断する科学的な証拠が最終的に示された。この物質が 「PAK」 を直接活性化する Gタンパク質 「RAC」 を阻害することによって、「PAK」依存性の固形癌であるメラノーマの転移を抑制することがわかった。更に、2020年には、中国の研究グループによって、カプサイシンが (チロシナーゼの発現を抑制することによって) メラニン合成を抑えることが確認された。従って、カプサイシンも健康長寿に役立つはずである。。。
「カプシエイト 」(“辛くない”誘導体)
「癌に効く、予防に良い!」と言われても、「甘党」の私には、あんなに辛いキムチを毎食ムシャムシャ食べるわけにはいかない。さて、1985年頃、矢澤 進 のグループ(現在、京都大学農学部教授)が赤トウガラシの研究中、タイ産の辛くないトウガラシを見つけ、「CHー19甘」と命名した。その後、京都大学農学部教授の伏木 亨研究室や渡辺達夫 (現在、静岡県立大学) との共同研究により、この変わったトウガラシには、カプサイシンの代わりに、その誘導体であるカプシエイトが含まれていることが判明した。その構造上の違いは、カプサイシン中にあるアミド結合が、カプシエイト中では、エステル結合になっている。いいかえれば、アミド結合のアミノ基が酸素に置換してエステル結合になっているに過ぎない。 両方とも同じレセプターに結合するが、カプシエイトは辛味の感覚を全くもたらさない。 しかしながら、カプサイシンと同様、交感神経を刺激して、脂肪燃焼や体温上昇を促進する作用があることがわかった。
2006年には、これらのグループの共同研究によって、カプシエイトの経口投与(10 mg/kg)を受けたマウスは、無処理のマウスに較べて、ずっと長時間遊泳することができることが判明した。このスタミナ効果は、カプシエイトが脂肪燃焼を促進することによって、グリコーゲンの消費を遅らせるためだというデータが出ている。 さて、カプサイシンやカプシエイトには、「PAK」遮断作用ばかりではなく、抗癌キナーゼ 「AMPK」 を活性化する作用もあることが2005年に判明していた。「AMPK」 活性剤は一般に、(グリコーゲンや糖の燃焼の代わりに) 脂肪の燃焼を促する作用がある。従って、カプシエイトの 「スタミナ」 (持久力) 増強作用は、主に 「AMPK」 活性化によるのかもしれない。
さて、2003年にイタリアのジョバンニ・アペンディノらは、カプシエイトやその誘導体が抗癌作用を示すことを、少なくとも細胞培養系で確認している。従って、将来いつか、この辛くない「CHー19甘」をたっぷり食べて、癌やNFの食餌療法が臨床に利用される日がくるかもしれない。日本では十数年前から、食品会社「森永製菓」と「味の素」が共同で、「CHー19甘」製品 (カプシEX) を主に「体重減量」促進剤(肥満対策の一環)および「冷え」解消剤として市販している。 http://www.ajinomoto.com/jp/presscenter/press/detail/2004_07_30_2.html
更に、2008年には、韓国の研究グループにより、カプシエートが (PAK依存性の) 血管新生を抑えることも確認されている。従って、辛くなくても、カプシエートが (カプサイシン同様)、PAK遮断剤であることは明白! そこで、"カプシエートで線虫の寿命が延長できるか" どうかを試してみるのは、極めて面白い。。。
勿論、カプシエート (あるいはカプサイシン) で、変異体「Omicron」を撃退でき るはず。。。

2021年12月15日水曜日

納豆菌 (枯草菌の仲間) は、ビタミンK2 (メナキノン 7)
なる (記憶力を高め得る)「PAK遮断剤」を 生産する。
枯草菌で発酵の韓流味噌「テンジャン」もPAK遮断剤!
仮説: 線虫に納豆菌を餌として与えると、寿命が延びる!

納豆は、大豆を納豆菌で発酵させた健康食品。 納豆製品のいわゆる「王様」は金 の粒「ほね元気」(2000年発売開始)! なぜなら、このミツカン特製納豆は、納 豆菌(Bacillus subtilis OUV23481株)を使用して、普通の納豆の2倍近いビタミ ンK2 を含み、 カルシウムの骨への吸収を促進する! 北欧ノルウエー等では、(特 に、老人向けに) そのエキスを錠剤として販売/通販!
さて、2003年頃に、昭和大 (薬学部) の研究グループによって、K2 には、抗癌作 用もあることが報告された! 特に、卵巣癌やすいぞう癌の増殖を抑える。 さて、 スイゾウ癌の増殖には "PAK" が必須である。そこで、我々は兵庫県立癌センター (婦人科 ) の研究者と共同で、「卵巣癌の増殖もPAK必須である」という仮説を、PAK18 と 呼ばれる「PAK遮断」ペプチドで、実証した。 更に2009年には、ノーベル賞に輝く抗 生物質「イベルベクチン」も、卵巣癌を抑える「PAK遮断剤」であることを証明し た。従って、K2 も「PAK遮断剤」である可能性が極めて高い!
2015年なって、中国 (武漢工科大学) の研究グループによって、ショウジョウバ エの抗癌遺伝子 (Heix) を欠損させると、メラニン合成 (PAK依存) が異常に高 まると共に、JAK とMAK 活性 (PAKの上流と下流) も異常に高まることが発見され た。面白いことには、転写蛋白「Heix 」は、K2の合成にも必須であることが以 前から知られていた。従って、K2 がPAK 遮断剤であることが "9分9厘" 確実である。
参考文献: Y Xia, SZ Midoun, Z Xu, L Hong (2015). Heixuedian (heix), a potential melanotic tumor suppressor gene, exhibits specific spatial and temporal expression pattern during Drosophila hematopoiesis. Dev Biol. ; 398: 218-230.
修士/博士論文研究: 言い換えれば、K2 を製造する納豆菌は、乳酸菌同様、健康長寿をもたらす「善玉」 菌の仲間という結論が出る。従って、線虫に餌として、大腸菌の代わりに、 例えば、ミツ カンの納豆菌 (Bacillus subtilis OUV23481株、 あるいは 「ほね元気」エキス ) を与えれば、平均寿命が数割、伸びるはずである。。。線虫を使う「寿命」実 験は、最低 3-4 週間かかる (マウスを使うと "数年" かかる!)。しかし、「寿命と 産卵数は逆比例する」、あるいは 「多産は短命」という、動物界の一般法則を利 用すれば、産卵数を測定することによって、(線虫なら) わずか2-3日で、寿命の長短を "予測" することができる。。。 更に、ごく最近、中国の研究グループによれば、少なくとも「認知症モデル」のショウジョウバエをビタミンK2で処理すると、"記憶力" が回復し、 寿命も有意に延長するそうである ("大学入試" を控える受験生にも良報!)。「水平思考」が得意な院生諸君なら、ぜひ「挑戦」すべき課題!
前述したが、「線虫に "乳酸菌"を食べさせると、"大腸菌"を餌にした線虫より、4割も 長生き」した! 従って、上記の (納豆菌に関する) 学説/仮説は、それほど「奇想天外」ではない。。。
驚くなかれ、2019年に米国 (アトランタ) の研究グループによれば、大気中に生息する枯草菌を餌代わりに、育てられた線虫は、(「大腸菌」育ちの) 線虫より少子 化 (産卵数が半減) する代わりに、極めて熱耐性になる、ことが判明した! "多産は短命!" なる 一般原則に従えば、 (納豆菌を含めて) 枯草菌の仲間は、乳酸菌同様、(特に、地球温暖下に) 健康長寿をもたらすこと疑いなし! 韓国では、特に名産地である淳昌(スンチャン)では、古くから、枯草菌などで発酵した「テンジャン」味噌 (固形) が、「健康長寿の素」といわれている。
KL Hoang, NM Gerardo, LT Morran (2019). The effects of Bacillus subtilis on Caenorhabditis elegans fitness after heat stress. Ecol Evol; 9: 3491-3499.
韓国研究者のかなり古い論文によれば、 テンジャンには、抗癌作用及び美白作用のある「ortho-dihydroxyisoflavone」と呼ばれるPAK遮断性のイソフラボン誘導体が存在するそうである。 これが「健康長寿の素」の一部に違いない。。。
更に、水平思考を重ねると、納豆や テンジャンを常食すると、(ワクチン耐性の) 「オミクロン」 変異体をも撃退できる、という結論にも達する!とにかく、ワクチン製造業者や政府の「お偉方」の馬鹿げた洗脳「ワクチンの 接種強要」(=イタチゴッコ) には、我々学者連は、とても着いていけない!
結論 (ダーウインがやって来た) : 「ホモ サピエンス 」とは、人類を指すラテン語だが、直訳すれば、賢い (sapiens) 人 (homo) の意。 我田引水になるが、乳酸菌や納豆菌などのPAK遮断食材を常時 摂取する者は、より「賢明、かつ長寿」な人種へ進化するに違いない。。。
驚くなかれ! 植物界や微生物 (バクテリアやウイルス) には、PAKが全く存在し ない! そして、少なくとも長寿の大木は何千年も生き続ける!

前述したが、鶴と亀はしばしば「長寿の代名詞」に使われるが、少なくとも象 ガメには、実際に180歳を越えるものがいたそうだ。我が輩の知る限りでは、1830年 頃生まれの「ハリエッタ」(雌亀) は、有名な進化論者 「ダーウイン」によって、 ガラパゴス島から、豪州のブリスベーン動物園に移され、2006年まで、健康長寿 (175歳) を完うした。 彼女の好物は、 何んと「赤いハイビスカスの花」! 最 近、ドイツの研究グループにより、その赤いエキス (アントシアン=PAK遮断剤) が線虫の寿命を有意に延長することが証明された! 従って、ハリエッタは、最 も「進化した」(賢明な) 亀の仲間だったことになる。。。その論文を読んで以来、 我が輩も、しばしば「赤いハイビスカス」茶を飲むようになった。。。このハーブ茶にはクエン酸を含まれているのでやや酸っぱい。そこで、砂糖と牛乳 を少々加え、「カルピス様」の味付けで、飲むのが良い! 驚くなかれ! 小さじ一杯 2 g (20 円分) で 、少なくとも三番煎じ (250 ml の コップで 3杯) が可能。。。

2021年12月12日日曜日

四川省特産「花椒」エキス: NF 腫瘍に効くPAK遮断剤!
有効成分「GX-50」; CAPEのエステルがアミドに置換!
認知症に効くので、BBB (血管脳関門) を通過しうる!

序:「FK228」がBBB を通過しないことが判明した2005年以来、我々は稀少難病「NF」 (神経線維腫) 患者のために、BBBを通過しうる「安価かつ副作用のない」PAK遮 断剤を食材などから発掘する努力を開始した。 実は、NF は「遺伝子病」なので、 癌と違って、一生治療が必要なので、副作用のない、かつ安価な薬剤が、特に必 須である。 従って、 (主に「利潤」を追及する) 製薬会社は (当然ながら) 見向き もしない! 癌は3人に一人といわれているが、NFは 3、000人に一人 (とても「儲け」にならない!)。
当時 (今日でもそうだが) 唯一の治療法は、脳腫瘍を外科手術で除去するしかな いが、脳腫瘍が視神経や聴神経の周辺にできるので、手術の際に、これらの神経 をも損傷する可能性が高く、(手術の度に) 後遺症が残り、数度、手術を繰り返す と、「全身麻痺」で死亡する可能性が高い! マウスモデルの場合、NF患者の平 均寿命は、正常マウスの高々6-7 割 (短命) である。 病原キナーゼ「PAK 」が異 常に活性化しているために、当然「短命」になる! 従って、PAK遮断剤で、PAKレ ベルを正常に戻すのが「正攻法」である。。。しかしながら、脳外科医の大半は、有効な治療薬が開発されると、自分達が "失業" するので、 治療薬を無視、極力使いたがらない! しかも脳外科医には、(残念ながら) NF発症の複雑な病理を "分子レベルで理解する" 頭脳に欠けている!
要約: 我々が先ず注目したのは、山椒の親戚にあたる「花椒」(四川省特産) である。 「花椒」の赤い実は、「麻婆豆腐」と呼ばれる四川料理 (スープ) に入れる伝統 的な香辛料の一つである。実は、風の便りに、「山椒エキスに、抗癌作用がある!」 という噂を聴き付けたのがきっかけ。 日本の癌学会で、そんなポスターを見かけたという、 ごく断片的な情報を、ある友人から受け取った。 そこで、 我々は得意の「水平思考」を発揮! 豪州メルボルンでは、山椒は 容易には入手できないが、花椒は最寄りの 中国系スーパーで、安く手に入る! 幸い、我が研究助手のひとりで北京大学医学部出の女医から、日常、料理に使っ ている花椒 (漢語で Hua Jiao) のパックを一部分けてもらって、実験を開始!
先ず花椒を粉砕して、70% エタノール (消毒用) 中で 数時間抽出後、遠心分離 (あるいは茶漉しでロ過) して、赤い上清を「花椒エキス」とする。 これを系列 希釈して、NF遺伝子を欠損したNF腫瘍細胞の増殖に対する 50%阻害濃度 (IC50) を調べる。 IC50=10-20 micro g/ml というデータが出た! 次に、PAK遮断作用 を調べ、同様にIC50=10-20 microg/ml というデータが出た。 当然ながら、正常 な細胞の増殖には、全く影響がなかった! 後に、日本から高価な山椒 (薬局方 ) を入手し、同様な実験をしたところ、IC50=100 microg/ml と出た。 つまり、花 椒エキスは 山椒エキスに比べて、少なくとも数倍、PAK遮断作用が強いことが明 らかになった! その後、(通常の家庭でも再現できるよう) 、抽出を (アルコール の代わりに) 45度の温湯 (水) で行ない、同様な結果を得た。 (蛇足になるが) 、理研の吉田グループとの共同研究によれば、FK228 と違い、 「花水」は HDAC を阻害せずに、PAKを遮断することが判明した。。。
いよいよ動物実験の番である! ヒト由来のNF腫瘍を、移植拒絶しない (いわゆる ヌード) マウスに皮膚移植し、一ヶ月ほどの期間、花椒エキス (略称: 花水) を週に 2度、110 mg/kg, 腹腔に注射し、腫瘍の増殖をコントロール (無処理) と比較し たところ、「50% 以上の増殖抑制」という結果を得た! そこで、早速、実験結 果を英文医学雑誌 (Cancer Biology & Therapy) に投稿すると共に、「NF ジャー ナル」という、日本のNF患者/家族向けの読者欄に執筆した:
Yumiko Hirokawa, Thao Nheu, Kirsten Grimm, et al (2006).
Sichuan pepper extracts block the PAK1/cyclin D1 pathway and the growth of NF1-deficient cancer xenograft in mice. Cancer Biol Ther.; 5 : 305-309.
我々の投稿論文は CBT 編集長の"英断"により、 2週間以内に受理された! ところが、そのニュースを聞き付けた (我々が所属している) 国際癌研究所の メ ルボルン支部長が、研究論文の出版を横暴にもブロックせんとしたので、我が輩 は、 (18年間勤めた) 癌研究所を潔ぎ良く辞し、以後「我が道を自由に歩む」決 心をした。 2006年3月のことである。
一体何故、花椒エキスに関する研究に、支部長が「難色」を示めしたか? 未だに 「謎」のままだが、一説には、いわゆる「herbal research」は、不幸にして、癌 研究所のNY 本部長の好みではなかった! 実は、1990年初頭まで、カナダのモン トリオールにも支部があったが、天然物から抗癌剤を発掘し始めてから、「支部 の閉鎖」を食らったという悲しい歴史がある。。。(肉食の) 欧米社会では、 残念ながら「漢方」の精神というか、微生物界や植物界を尊重する「伝統」が未だに欠けている!
皮肉にも、「研究の推進力」を失ったメルボルン支部も、数年後に閉鎖された! 幸い、我 が輩自身は、EU 内で最大規模を誇るドイツのハ ンブルグ大学病院 (UKE) 内にあるNF研究グループに、客員教授として招かれ、し ばらくNF治療薬 (特にプロポリス) の開発研究 (動物実験) を続けることができ た。。。実は、「花水」の製品化への初段階で、 (例えば、蜂蜜など)で、甘みを 付ける目的で、NZの養蜂家 (Kerry Paul) と一種の商談を試みたところ、「Bio 30」と呼ばれる市販された ばかりのプロポリス(液体) 製品の存在を知った。。。
幸い、CAPE を主成分とするNZ 産プロポリス (商標: Bio 30) は、UKEでの動物実 験で、同様な摂取濃度で、NF腫瘍の増殖を90%以上、抑制した! そこで、米国 で翌年 (2007年) の夏に開催されたNF腫瘍に関する年会で、この画期的な結果を ドイツの同僚達に頼んで、ポスター発表してもらった。そして、そのニュースは 世界中のNF患者の間に「津波」のごとく伝わった!
丁度、その年会の最中、我が輩は米国の首都ワシントンの郊外 (ボルチモア) にある大学で夏期休暇をとりながら、「PAKを欠 損した線虫株」(RB689) の phenotype (形質) の検索を初めて開始した。 面白い ことには、CAPE で処理した野生株と、RB689 株とは、殆んど同じ形質 (熱耐性、 少子化、etc) を示した。動物界では一般に、「多産」株は、「短命」である。。。 言い換えれば、「健康長寿」の可能性を強く示唆してい た! つまり、花水、プロポリス等の天然PAK遮断剤が、健康長寿をもたらす。。。
実は、その当時 (2005年頃) 、 (我が輩自身は全く知らなかったが)、 少なくとも ショウジョウバエの実験で、HDAC阻害剤 (=PAK遮断剤) である酪酸やTSA (Trichostatin A) などで処理すると、かなり (3-4割ほど) 寿命が延びることが、既に報告されていた! (2005年時点では、「寿命の延長がPAK遮断による」という遺伝学的な実証は未だなかったが, 2013年になって、我々は、線虫で "PAK欠損株" が野生株に比べて、6割も長生きする ことを実証。 2021年には、同様な結果が、マウスでも証明された!)。
Y Zhao, H Sun, J Lu, et al (2005). Lifespan extension and elevated hsp gene expression in Drosophila caused by histone deacetylase inhibitors. J Exp Biol; 208:697-705.
最近の進歩: さて、2013年になって、中国 (上海) の 研究グループによって、花水中のポリフェノール「GXー50」 (1 mg/kg、腹腔注射) が認知症マウスの記憶を回復しうることが確認された 。前述したが、認知症の進行にもPAKが必須である。 従って、「GXー50」も (抗癌/抗認知症作用を発揮する) PAK遮断剤である可能性が高い。 実際、「GXー50」の化学構造はPAK遮断剤であるCAPE (コーヒー酸 フェネチルエステル) やクルクミンと良く似ている: プロポリス由来のCAPEのエステル結合が、花水のGXー50ではアミド結合に置換されている。従って、CAPE同様、GXー50の化学的な合成も極めて容易であり、かつ安上がりに違いない (2015年には、GX-50 が "PAK遮断剤" であることが確認された!)。 従って, 花椒エキスがプロポリスや乳酸菌 (食品) 同様、脳の難病 (NF/癌 、てんかん、認知症など) の予防に役立ち、最終的には「健康長寿」にも貢献するに違いない!
最後に特筆すべき点は、花水 (GX-50、アミド結合!) はアレルギー症を起こさない! (前述したが) プロポリスの主成分CAPE (エステル結合!) には、人口のわずか1% に過ぎないが、(我が輩自身を含めて)、 皮膚アレルギーを起こす。 従って、「CAPEアレルギー症」の人々には, 花水をぜひお勧めしたい。 なお、CAPE がほんの一部の人々にアレルギー症状を起こす原因は、恐らく、そのエステル結合が体内で分解して、コーヒー酸と (「アレルゲン」として知られている) 「フェネチルアルコール」(揮発性、バラの香り) を生じるからである可能性が高い。
参考文献: Tang M, Wang Z, Zhou Y, Xu W, et al. A novel drug candidate for Alzheimer's disease treatment: gx-50 derived from Zanthoxylum bungeanum. J Alzheimers Dis. 2013 34: 203-13.

HDAC (ヒストン脱アセチラーゼ) 阻害剤「FK228」
(商標: イストダックス) は、最強の「PAK遮断剤」!
脳内疾患には無効だが、「オミクロン」には効くはず!

1994年頃に、藤沢製薬で発見された抗生物質「FK228」は、環状ペプチドであるが、 当初から、 その強い「抗癌作用」が注目され、数年後に、東大農芸化学の吉田 稔博士 (現在、理研) らとの共同研究で、直接のターゲットは 発癌転写蛋白の一種であ る「HDAC」 (ヒストン脱アセチラーゼ) で、その機能 を直接阻害することが判明 した。
それから数年後 (2005年) に、我々の研究室で、FK228 が、HDAC を阻害すること によって、その下流にある病原キナーゼ「PAK」を遮断することが突き止められた! IC50 が 1 nM 以下の最強「PAK」遮断剤であるが、不幸にして、BBB (血管脳関 門) を通過しないので、脳腫瘍などの「脳内疾患」には無効であることが発覚! ! そこで、当時、 (稀少難病)「NF」治療薬の開発を特にめざしていた我々は、FK228 から決別して、(BBBを通過し うる) 天然のPAK遮断剤に、研究標的をがらっと切り換えた。。。こうして、2007年以来、プロポリス (Bio 30) などがNF治療薬として登場し始めた。。。
皮肉 (あるいは「不幸中の幸い」) にも、 (目下世界中に慢延している) COVIDは、主に「肺炎」を起こす (PAK依存性) ウイルスなので、(ワクチン耐性 の) 「Omicron」変異体にも、「FK228」は 有効なはず! 英国で「オミクロン」変異株による「死亡者」を確認! 油断大敵!
FK228 は、その後「セルジーン」によって抗癌剤 (「末梢性T細胞リンパ腫」の特効薬、点滴静脈注射) として開発され、商標「イス トダックス」の名の下、2018年 (開発開始から24年後!) から、日本国内でも市販されている。
さて、前述のごとく、乳酸菌由来の「酪酸」もHDAC阻害/PAK遮断剤であるが、作用 自身は (FK228 に比べれば) ずっと弱いが、「BBBを自由に通過する」ので、 NF などの脳腫瘍ばかりではなく、様々な他の脳疾患 (認知症、パーキンソン氏病、癲 癇、自閉症など) にも、有効であるばかりではなく、日常、乳酸菌食品からタッ プリ摂取できるので、病院通いで点滴を受ける必要がない!

2021年12月9日木曜日

(ワクチンに頼らぬ) COVID 対策の一手:
可溶性 「ACE2」による感染防御!


COVIDが人の肺細胞に感染 (細胞内に侵入) するためには、肺細胞の表面にあるACE2 (Angiotensin Converting Enzyme -2) に、COVIDのスパイク蛋白が先ず結合する ことが必須である。
従って、原理的には、可溶性のヒト由来ACE2 (GM) を人工的に大量生産し、患者 の血中に注射すれば、COVID による感染/増殖/肺炎を防御することができるはず。 そこで、昨年、スウエーデンやカナダの研究グループが (可溶性ACE2 に関する特許を持つ) ウイーンにあるBiotech 会社と 共同で、少なくとも細胞 培養系で、ヒト由来のACE2 (GM) がCOVIDの感染/増殖を強く抑えることを実証し た。面白いことには、マウス由来のACE2 (GM) は全く抑制効果がなかった! つ まり、COVID は (少なくとも) ネズミには感染しないことも判明した (イヌやネコには感染する!) 。。。可溶 性ACE2 (GM) の注射薬の開発 (実用化) が一体どこまで進んでいるかわからない が、近い将来、ワクチンに代わって活躍するチャンスがあるかもしれない。。。
なお、肺細胞の表面にあるACE2 にCOVID由来のスパイク蛋白が結合すると、肺細胞内にあるCK2 (Casein Kinase 2) 等を介して、PAKが異常に活性化され、最終的には肺炎を起こす。 従っ て、例えば「Calpis」など、 既存の様々な「PAK遮断剤」もCOVID による肺炎を抑制することができる。。。
いわゆる旧式 (時代遅れ) の「疫学」者は、ウイルス感染と聞くと、条件反射的に「ワクチン」のみを想起するようだが、パスツールが初めて「狂犬病のワクチン」を開発した19世紀末から、既に一世紀以上の歳月が経ち、ウイルスの (分子) 病理学や「難病のシグナル (分子標的) 療法」は、"飛躍的に" 進んでおり、もはや「旧式のワクチン」に頼る必要はなくなりつつある。。。