2022年10月14日金曜日

ST-3009 合成 をめざす「酵素的」アプローチ :
Tryptophane (TRP) Hydroxylase for
Synthesis of 5-OH TRP or ST-2001?

我が輩の専門は発酵/酵素学で、有機化学では無いので、下記のごとき (奇想天外な) 計画/構想を練っている。
Staurosporine (ST) の骨格、Indolocarbazole 環は、生合成の過程で、2分子の Tryptophane (TRP) が重合して、このユニークな環が生成される (詳しくは、右図を参照) 。 従って、3位 に水酸基を持つST 誘導体 (ST-2001) を生成する海洋生物 (海綿) では、恐らく、 TRPの一つが重合する直前に、5位がTRP Hydroxylase によって、水酸化されてか ら、環を形成する可能性が高い。 ST-2001 のキナーゼ (PAK1) 阻害作用は、STの 50倍である。 ただし、ST-2001 を含めてSTの "kinase" 阻害作用は "非特異的" である。
従って、"PAK1 特異的" にするためには、更に、9位にBulky な側鎖 (例えば、ARG) を (エステル あるいはアミド formで) 付加する必要がある。
しかし、残念至極にも、この海綿が、20年ほど昔、グアム島沿岸から、忽然と姿を くらました! 恐らく、地球温暖化 (海水温度の上昇) のためかと思う。
そこで、ST の3位だけを (できれば) 選択的に、試験管中で、大腸菌などで量産 できる (いわゆる) recombinant TRP Hydroxylase (TPH) で、水酸化したいと思っ ている。 というのは、有機化学反応では、一般に、ST の3位 と9位は同等なので、 両方に水酸基が付加され、残念ながら、キナーゼ阻害作用が消失してしまう! ただし、この酵素 (TPH) は、"Tetrahydrobipterin (BH4)" と呼ばれる補酵素を必要 とする。 酵素的 (Stereo-specific) にST-2001 の合成に成功すれば、残る9位をアミノ化 し、更に側鎖の長いARGなどの(塩基性) アミノ酸をアミド結合させると、PAK1 特 異的な阻害剤 (ST-3009) が誕生するという寸法である。。。 一か八か (or 3か9か) の"博打"を打ってみる価値は十分ある!

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