ところが、ごく最近入手した知識 (雑学) によると、このBS には、エストロゲン作用があり、乳癌の増殖を促進することが、英国の研究グループによって、10年ほど昔に明らかにされていた (1)! 逆に、アスピリンにはタモキシフェン耐性の乳癌の増殖を抑える作用がある (2) ことから、BS (PAK活性化剤) とアスピリン (PAK遮断剤) とは、拮抗関係にあるらしい。
http://bihada-mania.jp/ingredient/%E3%82%B5%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%AB%E9%85%B8%E3%83%99%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%AB
もっとも、サリチル酸ベンジル (BS) の合成は、(アスピリン合成の原料である) サリチル酸をフェノールでエステル化することによって実験室で簡単に出来るはずなので、BS自身は決して高価な香料ではない。
参考文献;
1. Charles AK, Darbre PD. Oestrogenic activity
of benzyl salicylate, benzyl benzoate and butylphenylmethylpropional (Lilial)
in MCF7 human breast cancer cells in vitro. J Appl Toxicol. 2009; 29(5): 422-34.
2. Cheng R, Liu YJ, Cui JW, et al. Aspirin
regulation of c-myc and cyclinD1 proteins to overcome tamoxifen resistance in
estrogen receptor-positive breast cancer cells. Oncotarget. 2017 ; 8: 30252-30264.
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