https://mainichi.jp/articles/20200323/k00/00m/040/227000c
従って、ウイルスに対するワクチンが市販されるまでの今後12-18カ月の間は、前述した一連のPAK遮断剤以外に、一連の RdRp 阻害剤も、予防/治癒に活躍する可能性がある。つい最近の米国NIHの公報によれば、新型肺炎患者を対象にした"Remdesivir" の臨床テストが開始されたそうである。
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-clinical-trial-remdesivir-treat-covid-19-begins
(注) アビガン錠: 富山大学医学部教授の白木公康と富士フイルム傘下の富山化学工業(現:富士フイルム富山化学)が共同で2005年頃に開発した"RdRP" 阻害剤。開発コードは「T-705」。
もう十数年前に、スイスのノヴァーチスによって開発されたシグナル抗癌剤「Gleevec」
も、コロナウイルスの感染過程を抑制することが、2年前に、米国ジョンス=ホプキンス大学医学部の研究グループによって、明らかにされた (2)。 この薬剤にはいくつかの標的が知られているが、その一つは「PDGF 受容体」である。この受容体 (チロシン=キナーゼ) を抑えると、その下流のPAK も遮断される。従って、最終的には、Gleevec はPAK遮断によって、コロナウイルスの感染を抑えていると結論してよかろう。
とにかく、「選択枝は沢山ある」ので、"旧式なワクチン" ばかりに頼らず、もう少し頭をフルに使って、(医療関係者は) 患者の治療にあたって欲しい!
薬の先進国ドイツでは、コロナウイルス感染者が150人を越えているにも拘らず、死者は未だ一人も出ていない (一方、健康保険制度の貧弱な米国では、既に11人も死んでいる!)。 ドイツでは、昔からプロポリスなどの伝統的な生薬を積極的に「薬局方」に採用しているためだ、と私は思う。日本も見習うべきである。
参考文献:
1. Gordon CJ, Tchesnokov EP, Feng JY, Porter DP, Gotte M. The antiviral compound remdesivir potently inhibits RNA-dependent RNA polymerase from Middle East respiratory syndrome coronavirus. J Biol Chem. 2020 Feb 24. pii: jbc.AC120.013056.
2.
Jeanne M. Sisk, Matthew B. Frieman, and Carolyn E. Machamer (2018). Coronavirus
S protein-induced fusion is blocked prior to hemifusion by Abl kinase
inhibitors J Gen Virol. 99: 619–630.
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