実は、Eddy Fischer (1920-2021) より長生きしたノーベル受賞者が存在した!
「男性」では、Eddyが 「最長」記録を依然保持しているようだが、(数少ない)
女性のノーベル受賞者 (科学者) の中で、イタリア出身の女性生化学者 、Rita
Levi-Montalcini (1909-2012) は、何と「103歳」まで、"健康" で 生き延びた! 丁度 10年前の12月末に "大往生" した。
彼女は、1986年に、同僚の米国生化学者 Stanley Cohen ( 1922-2020) と共に、
NGF (Nerve Growth Factor) 及び EGF (Epidermal Growth Factor) の発見に対
して、ノーベル医学賞を分かち合った。イタリア出身の女性としては、彼女が、
"初" のノーベル受賞 (科学) 者になった!
NGF 及び EGFは、各々神経細胞や表皮細胞の増殖を刺激する因子 (蛋白)で、特に
EGF は癌の増殖に深く関与し、最終的には、細胞表面にある受容体 (「EGFR」 と呼ばれるチロシン=キナーゼ) を介して、RAS
やその下流にある "病原キナーゼ"「PAK」等を活性化し、様々な難病をもたらす、我が輩の研究分野では、余り歓迎すべき因子ではない。
大変興味深いことには、(ユダヤ系のイタリア人) Rita には、「一卵双生児」の妹
Paola がいた。 Paola も比較的長生きして、91歳まで、有名な 「芸術家」 (彫
刻家) として、活躍した。 (姉妹の) 父親は数学者(電気技師)、母親は絵描きだっ
たそうである。。。
つまり、全く「同一」のゲノム (遺伝子セット) を共有しながら、外界からの刺激
(体験) の「違い」によって、科学者になったり、芸術家になったりし得る! 言い換えれば、遺伝学的には、科学者と芸術家との間には、(殆んど) 違いがない! 事実、イタリアのルネサンス期に活躍したレオナルド=ダヴィンチ (1452- 1519)
は、「モナ=リサ」や「最後の晩餐」などの名画を描いた有名な"画家"であると共に、優れた"科学者" (エンジニア) でもあった!
我が輩自身が、「芸術家の卵」から、(最終的には) 科学者に成長した過程が容易に理解できる。。。
この事実から、 家庭および学校で、如何なる「教育」 (外界からの刺激) を、各々の
児童に与えるべきか、深く熟慮すべきだろう。
アドルフ=ヒットラーは、若き青年時代には、"画家志望"だった (画才があったか否かは不明)。片や、ヒットラーを相手に (米国からの "バックアップ" を得て) 第2次欧州大戦を戦い抜いた英国のチャーチル首相は、「画才」もあり、且つ「文才」もあった。戦後の1953年には、「ノーベル文学賞」をもらった!。 しかし、 ヒットラーは, どこでどう狂ったか、その卓越した雄弁と「洗脳力」によって、史上最悪の「独裁者」になった! もし、彼に一片の「美的センス」があったら、あんな「醜い」戦争は始めなかったはずである!
同様に「元統一教会」(霊感商法) からの「甘い誘い」(洗脳) には、くれぐれも要注意! 新型コロナウイルスよりも遥かに「悪性」
(感染力が強い)! しかも、 その後遺症の「治療法」としては、「晋三の狙撃」以外には、未だに開発されてい
ない! ロシアによるウクライナ侵略も、("神風ドローン" による)「プーチンの狙撃 (暗殺)」以外には、今のとこ
ろ、解決法が見当たらない。。。
願わくば、来年こそは、"コロナ-free", 且つ "プーチン-free" の世界を期待したい!
2022年12月12日月曜日
2022年12月10日土曜日
"可逆的" 燐酸化 (キナーゼとフォスファターゼ) の
発見 に対して 、ノーベル "医学" 賞 (1992年) !
12月10日は、「ダイナマイト」の発明家 Alfred Nobel (1833-1896) の「命日」だ そうである。彼の遺書に従って、1901年以来毎年、この日に、多くの人々が (雪降り しきる) 寒いストックホルムへ、"ノーベル賞" を受取りにやってくる。。。
1950年代に、シアトルのワシントン大学で、2人の生化学者が共同で、蛋白(Glycogen Phosphorylase=GP と呼ばれる酵素) の「燐酸化と脱燐酸化」のメカニズムを研究 し始めた。
この "2人" の学者は、Edmond Fischer (1920-2021) と Edwin Krebs (1918-2009) だった。 前者 (Fischer) は上海生まれ、スイス出身の移民で、コリ (Cori) 夫妻の下で、 "GP" の研究を始めた。
GP はグリコーゲンを分解して、グルコース-1-燐酸に変換する酵素で ある。 この酵素の活性化には、二種類の物質が必須であることが、先ず判明した。 一つはATP、もう一つは燐酸化酵素
(キナーゼ、GP Kinase) である。
GP キナーゼは、ATP の「末端」燐酸を利用して、GPのセリン基を "燐酸化"する。
このキナーゼは、4つのサブユニットから構成された複合蛋白で、catalytic (キナーゼ) ド メインは、「ガンマー」サブユニットにある。 アルファーとベーターは、制御蛋 白で、(「PKA 」と呼ばれる別のキナーゼにより)、そのセリンが 燐酸化されると、 制御が解けて、デルタ (カルモジュリン) にカルシウムが結合すると、酵素全体 がフルに活性化される (詳しくは、右下の図式を参照) 。
更に、 GP Kinase を脱燐酸 化するフォスファターゼが存在し、 GP Kinase を失活させる。
上記のいわゆる「可逆的燐酸化」サイクルを解明した両者は、1992年にノーベル 医学賞を分かち合った。
以後 30年間、キナーゼやフォスファターゼの研究でノーベル賞をもらった研究者は 全くいない。 しかしながら、もし、種々の難病を起こす「病原キナーゼ」 (例えば、PAK 等) に対する遮断剤を開発することによって、「副作用」無しに、難病を治療 ("健康 長寿" を達成) できれば、ノーベル賞 (医学/化学) に値いするだろう。。。
なお、フィッシャー (Eddy) は "ピアノ演奏家" でもあり、「健康長寿」を楽しみながら、101歳 (「男性」のノー ベル受賞者として、最長寿!) で、最近 (COVID パンデミック中に) 他界した。
なお、孫娘の Elyse Fischer は、最近、英国のケンブリッジ大学=MRC (分子生物学研究所) で, Cell Cycleを制御するキナーゼ等の研究をし, 博士 号を取得。 ごく最近、シアトルのワシントン大学内にある「Monod Bio」 に転勤したらしい。 更に、彼女は、 IUBMB (国際分子生物学協会) "若い研究者賞" を2020年に受賞した!オメデトウ (with ベートーベン作曲のピアノ曲「エリーゼの為に」)!
実は、半世紀ほど昔 (1973年の真夏)、我が輩の初渡米の際、船 (米国の大型貨物船) で、横浜から太平 洋を渡って、シアトル港に初めて上陸した。 市外には、雪を頂く「レーニア山」 (別名「タコマ富土」、海抜 約4400 m) がそびえている。 その山麓を、(登山好きの) エリーゼ嬢の案 内で、散策して見るというアイディアは、決して悪くない。 「Multi-Cultural」同士は意志疏通が比較的容易。。。
"半世紀前" の渡米の前後で、北アルプスやスイス=アルプスを、山好きの「ガールフレンド」と一緒に、登山を何度か楽しんだ「懐かしい」思い出が、ふっと甦ってきた。。。
2022年12月9日金曜日
中村敦夫氏 ("紋次郎") が 「旧統一教会」を切る!
小説「狙われた羊」が30年ぶりに復刊! 発売中!!
都立の名門「新宿高校」を卒業後、1958年に、東京外国語大学インドネシア語学科
に入学。これが後に『チェンマイの首: 愛は死の匂い』、『ジャカルタの目』、
『マニラの鼻』といった、東南アジアを舞台とする国際小説執筆へと繋がる。
1959年(昭和34年)、同大学を2年で中退、俳優座養成所を経て新劇の劇団俳 優座に入る。いわゆる「花の12期」であった。若手のリーダー的存在であり有 望株であった半面、劇団幹部などが左翼傾向の強い劇団内では"異端児" (多数に御しない、少数派) であった。 そのため、「トロツキスト」(反スターリン派、国際共産主義者) のレッテルを貼られた。その際「ああ、いいですよ、 "トロ" でも白身でも」と受け流していたら、今度は新左翼、過激派ということになっ たという。1965年ハワイ大学に留学。このとき知り合ったアメリカ人と結婚するが 3年で離婚!
1972年に市川崑監修のテレビ時代劇『木枯し紋次郎』で主役の渡世人・紋次郎役 に抜擢される。同作品の大ヒットにより一躍人気を獲得した。
1984年から3年半にわたり、毎日放送製作・TBS系列で放送されたド キュメンタリー『中村敦夫の地球発22時』(のち『~23時』、中村の降板後は 『地球発19時』とそれぞれ改題)の司会を務めた。その後1989年から1992年までは日本テレビの情報番組『中村敦夫の ザ・サンデー』などで司会を務めていた。この間はジャーナリスト活動に専念し、 俳優活動からは一切身を引く。作家としても「チェンマイの首」を発表している 。
『ザ・サンデー』を降板し、1993年に映画『帰ってきた木枯し紋次郎』で俳優復 帰、以後は俳優活動と政治活動を平行して行う。 1994年に (「旧統一教会」を暴く) 小説「狙われた羊」を出版!!
1998年7月に同選挙さきがけの推薦及び市民の党の応援を受ける無所属候補として 立候補し、東京都選挙区から"初当選"、政治家となる。 (この時、我が輩は「紋次郎」の存在を、新聞記事で初めて知る!実は、偶々この頃、新宿高校卒で、東大薬学の一年先輩の女性らと、ノーベル作家「パール=バック」の評伝の邦訳を進めていた). 同年10月に「環境主義・平和外交・行政革命」の3つを基本理念とした民権政党「国民会議」を1人で旗揚げする。
2000年7月に「さきがけ」代表就任、同年8月議員連盟「公共事業チェック議員の会」会長就任, 2002年1月さきがけと国民会議が合流し、院内会派「さきがけ環境会議」を経て、 党名を "さきがけ" から「みどりの会議」に変更した。
2004年の参議院選挙では比例区に転向して、みどりの会議は 中村をはじめとする10人の候補者を立て、90万を超える票を得るも"全員落選"!! これにより、みどりの会議は国会での議席を失う。
好きな言葉は「攻めの人生」。「旧統一教会」の実体 (霊感商法) を暴く!
我が輩は、「トロ」でないが、信条的に、「インテリ紋次郎」の (若手) 相棒 (Greens 支持派) !
世界で初めて (1972年頃に)、グリーン党 (Greens) の前身を立ち上げのは、豪州の南端 にあるタスマニア島に住む医師、Bob Brown 博士で、主に、「自然の保護」と 「人権の擁護」を旗印に上げて、既成 (2大) 政党を相手に戦い初めた。残念なが ら、(自然や人権に対する意識が低い) 日本やアジア諸国では、「緑の党」はとうとう育たなかっ たが、西欧諸国、特にドイツやデンマーク等では、Greensが、かなりの支持者を得て、 国会で活躍し続けている。 豪州では、2012年にBrown 博士が党首を辞任して以来、Greens の根拠地は、首都キャンベラとメル ボルンの都市部に集中している。
1959年(昭和34年)、同大学を2年で中退、俳優座養成所を経て新劇の劇団俳 優座に入る。いわゆる「花の12期」であった。若手のリーダー的存在であり有 望株であった半面、劇団幹部などが左翼傾向の強い劇団内では"異端児" (多数に御しない、少数派) であった。 そのため、「トロツキスト」(反スターリン派、国際共産主義者) のレッテルを貼られた。その際「ああ、いいですよ、 "トロ" でも白身でも」と受け流していたら、今度は新左翼、過激派ということになっ たという。1965年ハワイ大学に留学。このとき知り合ったアメリカ人と結婚するが 3年で離婚!
1972年に市川崑監修のテレビ時代劇『木枯し紋次郎』で主役の渡世人・紋次郎役 に抜擢される。同作品の大ヒットにより一躍人気を獲得した。
1984年から3年半にわたり、毎日放送製作・TBS系列で放送されたド キュメンタリー『中村敦夫の地球発22時』(のち『~23時』、中村の降板後は 『地球発19時』とそれぞれ改題)の司会を務めた。その後1989年から1992年までは日本テレビの情報番組『中村敦夫の ザ・サンデー』などで司会を務めていた。この間はジャーナリスト活動に専念し、 俳優活動からは一切身を引く。作家としても「チェンマイの首」を発表している 。
『ザ・サンデー』を降板し、1993年に映画『帰ってきた木枯し紋次郎』で俳優復 帰、以後は俳優活動と政治活動を平行して行う。 1994年に (「旧統一教会」を暴く) 小説「狙われた羊」を出版!!
1998年7月に同選挙さきがけの推薦及び市民の党の応援を受ける無所属候補として 立候補し、東京都選挙区から"初当選"、政治家となる。 (この時、我が輩は「紋次郎」の存在を、新聞記事で初めて知る!実は、偶々この頃、新宿高校卒で、東大薬学の一年先輩の女性らと、ノーベル作家「パール=バック」の評伝の邦訳を進めていた). 同年10月に「環境主義・平和外交・行政革命」の3つを基本理念とした民権政党「国民会議」を1人で旗揚げする。
2000年7月に「さきがけ」代表就任、同年8月議員連盟「公共事業チェック議員の会」会長就任, 2002年1月さきがけと国民会議が合流し、院内会派「さきがけ環境会議」を経て、 党名を "さきがけ" から「みどりの会議」に変更した。
2004年の参議院選挙では比例区に転向して、みどりの会議は 中村をはじめとする10人の候補者を立て、90万を超える票を得るも"全員落選"!! これにより、みどりの会議は国会での議席を失う。
好きな言葉は「攻めの人生」。「旧統一教会」の実体 (霊感商法) を暴く!
我が輩は、「トロ」でないが、信条的に、「インテリ紋次郎」の (若手) 相棒 (Greens 支持派) !
世界で初めて (1972年頃に)、グリーン党 (Greens) の前身を立ち上げのは、豪州の南端 にあるタスマニア島に住む医師、Bob Brown 博士で、主に、「自然の保護」と 「人権の擁護」を旗印に上げて、既成 (2大) 政党を相手に戦い初めた。残念なが ら、(自然や人権に対する意識が低い) 日本やアジア諸国では、「緑の党」はとうとう育たなかっ たが、西欧諸国、特にドイツやデンマーク等では、Greensが、かなりの支持者を得て、 国会で活躍し続けている。 豪州では、2012年にBrown 博士が党首を辞任して以来、Greens の根拠地は、首都キャンベラとメル ボルンの都市部に集中している。
2022年12月7日水曜日
スベロ=オチョア (1905-1993) は「勘違い」に対して、
ノーベル賞をもらった!
1959年に、アーサー=コンバーグ (1918-2007) とスベロ=オチョア (1905-1993) へ
大腸菌由来のDNA 合成 とRNA 合成に関する酵素の発見に対して、ノーベル医学賞
が与えられた。いわゆる「コンバーグ酵素」は実際、DNA を合成する「polymerase」
だった。 ところが、「オチョア酵素」 (Polynucleotide Phosphorylase, PNP)
は、実際には、RNase (RNA 分解酵素) だった! 酵素とは、反応と逆反応の両方
を、試験管内では、触媒できるが、大腸菌内では、RNAを分解するが、合成には関与
しないことが、後に判明した! つまり、オチョアは、「間違った理由」で、ノー
ベル賞をもらったわけである。 実際、 我が輩が東大薬学の院生 (修士) の頃 (1960年
代後半) 、我々はPNP で、専ら大腸菌のリボゾームRNA が分解するメカニズムを研究していた (培地から Mg を除くと、リボゾームRNAが PNP によって分解を受け、蛋白合成が止まる! この反応は可逆的で、Mg を培地に加えれば、リボゾームRNAが合成され始め、リボゾームによる蛋白合成が再開される)!
皮肉にも、オチョアの研究室 (ニューヨーク大学) で、PNP が試験管内で 「RNAを合成」することを発見したのは、Marianne Grunberg-Manago (1921-2013) というソ連から亡命してきたフランス人女性 (美人) だった! ここでも、明らかに「女 難」がたたっている。。。
もっとも、フィル=リーダーによれば、「遺伝子暗号の解読」の為に、種々の "RNA Triplets" (AUG, UUU, UAG etc) を酵素的に合成するために、この「PNP 」が大活躍 したそうである。従って、結局「怪我の功名」になった! 他方、(有機化学が得意な「ライバル」) 西村さんは、RNA Triplets を化学合成したそうである。
さて、「本物」の (DNA-dependent) RNA polymerase の研究で、ノーベル化学賞を、 2006年にもらったのは、DNA Polymerase 研究でノーベル賞をもらったArthur Kornberg の長男, Roger Kornberg (スタンフォード大学) である。 つまり、親子でこの分野を結局、独占した! 父親は息子の受賞に満足しながら、翌年, 安らかに他界した。。。このエピソード ( 仮称「DNA/RNA 親子丼」) も、もし (ハリウッドで) 映画化したら、 (地元、カルフォルニアの) 観客を沸かせると、 我が輩は思う。。。あるいは、宮崎 駿 (監督) による 「アニメ映画」でも良いと思う。
我が輩の高校時代の同期生 (新井賢一 くん、1942-2018) は、東大医学部を卒業後、 アーサー=コンバーグの研究室で、ポスドクを勤めた後、コンバーグらが設立した 「DNAX」という製薬研究所の分子生物部長を勤め、(奥さんと海外研究生活) 13年 後の1989年に、日本に帰国して、東大の「医科研」の所長などを歴任した。その 彼が中心になって、コンバーグの自伝「それは失敗からはじまった: 生命分子の 合成に賭けた男」(訳本) を1991年に出版した。 (我が輩自身も出版されて間もな く、拝読させてもらったが) コンバーグ家について知るための良い参考書として、 若い (分子生物学) 研究者や「アニメ」制作者などにお勧めしたい。。。
キューリー夫妻はラジウムの発見で、(チェコ出身の) コリ (Cori) 夫妻はグリコーゲンの代謝酵素 (Glycogen Phosphorylase, GP) で、各々 ノーベル賞に輝いたが、コンバーグ夫妻はコリ夫妻の下で、研究を始め、(更 に) 新井夫婦もコンバーグ夫妻の下で、ポスドク研究を始め、キューリー夫妻の 始めた輝かしい (人類らしく「極めて知的な」) 伝統を守り続けた。。。
コリ夫妻もコンバーグ夫妻も「ATP」を基質とする酵素を扱った。めざす「標的」は違うが、我が輩も 同じ「ATP」を基質とする酵素 (PAK という「キナーゼ」) を長らく扱っ てきた。従って、恐れながらも、「コリ=コンバーグ」酵素学派の端くれと、自認 している。。。我が輩に (将来) 自伝を書く機会が訪れたら、「全ては ATPから始まった: 健康長寿 の為に!」という標題で行こう!
皮肉にも、オチョアの研究室 (ニューヨーク大学) で、PNP が試験管内で 「RNAを合成」することを発見したのは、Marianne Grunberg-Manago (1921-2013) というソ連から亡命してきたフランス人女性 (美人) だった! ここでも、明らかに「女 難」がたたっている。。。
もっとも、フィル=リーダーによれば、「遺伝子暗号の解読」の為に、種々の "RNA Triplets" (AUG, UUU, UAG etc) を酵素的に合成するために、この「PNP 」が大活躍 したそうである。従って、結局「怪我の功名」になった! 他方、(有機化学が得意な「ライバル」) 西村さんは、RNA Triplets を化学合成したそうである。
さて、「本物」の (DNA-dependent) RNA polymerase の研究で、ノーベル化学賞を、 2006年にもらったのは、DNA Polymerase 研究でノーベル賞をもらったArthur Kornberg の長男, Roger Kornberg (スタンフォード大学) である。 つまり、親子でこの分野を結局、独占した! 父親は息子の受賞に満足しながら、翌年, 安らかに他界した。。。このエピソード ( 仮称「DNA/RNA 親子丼」) も、もし (ハリウッドで) 映画化したら、 (地元、カルフォルニアの) 観客を沸かせると、 我が輩は思う。。。あるいは、宮崎 駿 (監督) による 「アニメ映画」でも良いと思う。
我が輩の高校時代の同期生 (新井賢一 くん、1942-2018) は、東大医学部を卒業後、 アーサー=コンバーグの研究室で、ポスドクを勤めた後、コンバーグらが設立した 「DNAX」という製薬研究所の分子生物部長を勤め、(奥さんと海外研究生活) 13年 後の1989年に、日本に帰国して、東大の「医科研」の所長などを歴任した。その 彼が中心になって、コンバーグの自伝「それは失敗からはじまった: 生命分子の 合成に賭けた男」(訳本) を1991年に出版した。 (我が輩自身も出版されて間もな く、拝読させてもらったが) コンバーグ家について知るための良い参考書として、 若い (分子生物学) 研究者や「アニメ」制作者などにお勧めしたい。。。
キューリー夫妻はラジウムの発見で、(チェコ出身の) コリ (Cori) 夫妻はグリコーゲンの代謝酵素 (Glycogen Phosphorylase, GP) で、各々 ノーベル賞に輝いたが、コンバーグ夫妻はコリ夫妻の下で、研究を始め、(更 に) 新井夫婦もコンバーグ夫妻の下で、ポスドク研究を始め、キューリー夫妻の 始めた輝かしい (人類らしく「極めて知的な」) 伝統を守り続けた。。。
コリ夫妻もコンバーグ夫妻も「ATP」を基質とする酵素を扱った。めざす「標的」は違うが、我が輩も 同じ「ATP」を基質とする酵素 (PAK という「キナーゼ」) を長らく扱っ てきた。従って、恐れながらも、「コリ=コンバーグ」酵素学派の端くれと、自認 している。。。我が輩に (将来) 自伝を書く機会が訪れたら、「全ては ATPから始まった: 健康長寿 の為に!」という標題で行こう!
2022年12月6日火曜日
Phillip Leder (1934-2020): 分子遺伝学の "草分け" (天才!)
我が輩が米国のNIH (首都ワシントン郊外) に「ポスドク」(研究助手) として、数
年間 (1974-1980) 滞在していた時期に、(NIHキャンパスの直ぐ隣にある丘上の) 我が輩
が下宿していた一家の直ぐ近所 (数ブロック先) に、傑出した若い研究リーダーが住んでいた。 彼の名は、フィル=リーダー博士。ハーバード大学医学部出
身の切れ者。 1960年代前半、マーシャル=ニーレンバーグの研究室で、ポスドク
として活躍し、「遺伝子暗号の解読」に、中心的な役割を果たした。ゴービン=コ
ラーナの研究室で、ポスドクとして果たした西村すすむ (我が先輩) の役割に匹
敵する。 この2人のポスドクによる活躍のお蔭で、ニーレンバーグとコラーナは、
1968年にノーベル医学賞に輝いた!
さて、ボスの受賞へ多大な貢献をしたフィルは、受賞に前後して、NIH の生化学部長に昇進し、グロビンや抗体 (グロブリ ン) の遺伝子構造 (塩基配列) を決定する研究を始めた。 1973-1974 年に、京大医 学部からポスドクとして、フィルの研究室に働いていた本庶 さん (2018年にノー ベル受賞) は、後年、その時期の体験が、彼のその後の (抗体などに関する) 遺伝子研 究への "起爆剤" になった、と語っている。 我が輩自身は、アクト=ミオシン及び、そ れを制御するキナーゼ「PAK」に関する生化学研究に昼夜「没頭」していたので、残念ながら、 フィルにも本庶さんにも会うチャンスは、とうとう一度もなかったが。。。
1980年の夏に、我が輩が西独のミュンヘンにあるMAX-Planck 研究所に転勤する (丁 度) 前後に、フィルがハーバード大学医学部の遺伝学研究室の教授に栄転したこ とを、風の便りに耳にした。 実は、(NIH時代の) 我が輩自身のボス (Ed Korn 博士、現在94歳) の自宅も "フィルの家" の近所 にあった。 フィルはハーバードで、マウスに「RAS」 などの発 癌遺伝子を人工的に挿入し、いわゆる「Onco-Mouse」モデル を製造して、特許を 取得した、という話を後に (1988年頃、我が輩自身がメルボルンの癌研に転勤して、「RAS 癌」に取り組み始めた頃に) 聞いた。 兎に角、「頭脳の切れる」人物だった。 その道の専門家、我が先輩 (東大薬学) である (故 古市泰宏 先生) によれば、フィルは「天才」 だそうだ。 https://www.rnaj.org/newsletters/item/695-furuichi-18
最近、その「フィル」がパーキンソン病 (PD) のため、85歳でとうとう他界したことを知った。
それに比べると、彼のNIHにおける "ボス" (ニーレンバーグ、1927-2010) は、ノー ベル賞をもらった途端、(気が狂ったのか) 「脳生物学」(neuroscience) に転向して、NIHの "莫大 な予算" を浪費して、結局、(83歳で、"直腸癌" のため他界するまで、丸40年間) 殆んど何も残さなかった!
この「悲劇」の原因は一体何だったか? 1961年に彼が結婚したブラジル出身の女 性 (TA or ポスドク、有機化学/生化学者、既に「故人」) とのいわゆる「研究」生活が 全てを「台無し」にしてしまった、という説 (噂) が残っている (真否の程は定かでな いが) 。。。兎も角、学術的に最も「生産性の低い」結婚の一例と言えるだろう。 余りにも「悲惨」で、("キューリー夫妻" とは違って) とても "映画化" の対象にはなり得ない! そういう「辛口」の評価をする研究者が、特に「NIH 内部」には多い。。。勿論、ニーレンバーグの研究室で、莫大な予算で「好き勝手な研究」を楽しんだ、いわゆる「低能 Children」は、別の評価をしているようだが。「裸の王様 マーシャル」と題する"風刺アニメ"映画なら製作可能だが。。。
さて、ボスの受賞へ多大な貢献をしたフィルは、受賞に前後して、NIH の生化学部長に昇進し、グロビンや抗体 (グロブリ ン) の遺伝子構造 (塩基配列) を決定する研究を始めた。 1973-1974 年に、京大医 学部からポスドクとして、フィルの研究室に働いていた本庶 さん (2018年にノー ベル受賞) は、後年、その時期の体験が、彼のその後の (抗体などに関する) 遺伝子研 究への "起爆剤" になった、と語っている。 我が輩自身は、アクト=ミオシン及び、そ れを制御するキナーゼ「PAK」に関する生化学研究に昼夜「没頭」していたので、残念ながら、 フィルにも本庶さんにも会うチャンスは、とうとう一度もなかったが。。。
1980年の夏に、我が輩が西独のミュンヘンにあるMAX-Planck 研究所に転勤する (丁 度) 前後に、フィルがハーバード大学医学部の遺伝学研究室の教授に栄転したこ とを、風の便りに耳にした。 実は、(NIH時代の) 我が輩自身のボス (Ed Korn 博士、現在94歳) の自宅も "フィルの家" の近所 にあった。 フィルはハーバードで、マウスに「RAS」 などの発 癌遺伝子を人工的に挿入し、いわゆる「Onco-Mouse」モデル を製造して、特許を 取得した、という話を後に (1988年頃、我が輩自身がメルボルンの癌研に転勤して、「RAS 癌」に取り組み始めた頃に) 聞いた。 兎に角、「頭脳の切れる」人物だった。 その道の専門家、我が先輩 (東大薬学) である (故 古市泰宏 先生) によれば、フィルは「天才」 だそうだ。 https://www.rnaj.org/newsletters/item/695-furuichi-18
最近、その「フィル」がパーキンソン病 (PD) のため、85歳でとうとう他界したことを知った。
それに比べると、彼のNIHにおける "ボス" (ニーレンバーグ、1927-2010) は、ノー ベル賞をもらった途端、(気が狂ったのか) 「脳生物学」(neuroscience) に転向して、NIHの "莫大 な予算" を浪費して、結局、(83歳で、"直腸癌" のため他界するまで、丸40年間) 殆んど何も残さなかった!
この「悲劇」の原因は一体何だったか? 1961年に彼が結婚したブラジル出身の女 性 (TA or ポスドク、有機化学/生化学者、既に「故人」) とのいわゆる「研究」生活が 全てを「台無し」にしてしまった、という説 (噂) が残っている (真否の程は定かでな いが) 。。。兎も角、学術的に最も「生産性の低い」結婚の一例と言えるだろう。 余りにも「悲惨」で、("キューリー夫妻" とは違って) とても "映画化" の対象にはなり得ない! そういう「辛口」の評価をする研究者が、特に「NIH 内部」には多い。。。勿論、ニーレンバーグの研究室で、莫大な予算で「好き勝手な研究」を楽しんだ、いわゆる「低能 Children」は、別の評価をしているようだが。「裸の王様 マーシャル」と題する"風刺アニメ"映画なら製作可能だが。。。
2022年12月2日金曜日
"人口過剰" な国々では、「生産性の高い」(=多産な) 夫婦は 明らかに "弊害" をもたらす! 「 生産性」は、独創的な「発明や発見」や "文明" を創造する能力で測るべき!
「低能な」世代ばかり量産しても、社会は退化するのみ
結婚 (同性/異性) は「愛の結晶」! 子供の出産とは無関係!
「子孫を作る」作業は、犬や猫、最も下等な動物 "線虫" でも出来る。我々人類は、犬や猫 にはできない、「知的に極めて高等な」遺産 (文化) を残すべきである、と我が輩 は思う。。。
岸田内閣には、(「同性カップルは生産性がない」と発言し、遂に「辞任」へ追い込れた) 杉田水脈(みお)総務 政務官 (女性!) を始め、いわゆる「"安倍派の" 低能 チルドレン」が多過ぎる!
「普三」(故安倍) と「旧統一教会」 (霊感商法) の「非科学的な」結託で量産されてきた「低能世代」が引き起こす "後遺症" (右翼化) がひどい!
キューリー夫妻 (ピエールとマリー) は、2人の優秀な娘 (イレーナとエバ) を産 み育てたが、彼らの "愛の結晶" は、何と言っても、彼らが発見した「ラジウム」と いう放射性元素 (2度のノーベル賞に値する!)。 長女イレーナは、 後に、同僚 のフレデリック=ジョリオと結婚し、新しい (人工的) 放射性元素を 共同で開発して、キュ リー家に、3度目のノーベル賞をもたらした。 こういう結婚は、最も「人間らし い」模範的な結婚であると、我が輩は思う。 勿論、彼らは (全ての人々が"平等"に生活を楽しめる社会を目指す)「社会主義」を擁護し、ムッソリーニやヒットラーが主導する「全体 (独裁) 主義」に強く反対した!
「2022 年」映画「キュリー夫人: 天才科学者の愛と情熱」: 10月末から、東京、大阪、名古屋、札幌など、で も上映中! ロシア占領下のポーランドを逃れ、フランスのパリで、師と夫になるピエールと結 ばれ、共に、"物理化学"上の大発見を目指す。。。。 ("古い世代" に属する) 我が輩自身は、MGM (1943 年の白黒) 版を、半世紀後 (恐らく、豪州に永住後)、"ビデ オ" を購入して何度も観賞した。 実は、こういう結婚生活を長らく夢見たが、残念ながら、相応しい相手 (女性) は、とうとう見つからなかった! 現実には、こういうチャンスは、「万に一」かもしれない。。。「稀少価値」だから、繰り返し「映画化」されるのだろう。
我が輩の分野 (癌分子生物学) では、我が知人である Raymond Erikson (1936-2020) , ハーバード大学教授が、ウイスコン大学 (ポスドク) 時代に、同僚の女性 (Eleanor) と知り合い、結婚後 (コロラド大学で) 、1978年に、発癌遺伝子 (SRC) が (チロ シン) "キナーゼ" であることを、共同で発見した (我々が NIH で、 "別の発癌キナーゼ" (PAK) を発見した直後だった!) 。 明らかに "画期的な" 発見だったが、不幸にして、ノーベル受賞には至らなかった。 その後、夫人はコロラド大学 (中西部) に残り、夫はハーバード大学 (東海岸) に転勤! その後長らく、「長距離の往 き来」が続いたが、結局、離婚/再婚に至り、別々の家庭を築いたそうである。そ ういう意味で、「キューリー夫妻」の例は、極めて 「ラッキー」な "例外" とも言え る。。。もっとも、夫 (ピエール) はノーベル受賞後間もなく、馬車にひかれて、即死 (早死) した。。。そこで、ピエールの父親 (医師) が、幼い "孫娘" 2人の面倒をみるようになった。。。キュリー夫人は1934年、66歳の若さで亡くなったが、その死因は、(当時まだ危険 性が認識されていなかった) "ラジウムの放射能" を、実験の最中に浴び続けていたためとされている。
我々の学生/ポスドク時代 (1960-80 年代) には、生化学 (キナーゼ) 実験などに 「放射性元素」(例えば、P32) を「トレーサー」として、しばしば使用していたが、今日では、(ソ連の「チェ ルノーブル原子炉事故」以来、「放射能恐怖症」のためか) その使用が極端に制限され、 実験が極めて不自由になっている。。。適当な防具を身につければ、放射能は決 して危険な物ではない! 我々やErikson 夫妻が1970年代後半、各々PAK やSRC などの「発癌キナーゼ」を容 易に発見できたのは、「放射性のP32 を含むATP 」を基質に使用したお蔭である。 従って、キナーゼ研究者は特に、アイソトープ (放射性元素) の発見/開発に深く感謝している。。。
もう一つ、男女間の共同研究作業が、(研究者本人の意図に反して) "不幸な結末" を産んでしまった例を紹介しよう : ドイツの首都ベルリンに戦前、カイザー=ウイルヘルム (物理化学) 研究所 (MAX-PLANCK 研究所の前身) があった。 所長は、オットー=ハーン (1879-1968)、 同僚の(ユ ダヤ系) リーゼ=マイトナー女史 (1878-1968) が、原子物理学を長らく共同研究 していた。 ところが、ヒットラーが政権を握り、ユダヤ人を迫害し始めたので、 1938年にマイトナー女史は、とうとうスウエーデンに亡命せざるをえなくなった。 その直後、ハーンがウラニウムに中性子を当てると、放射性のバリウムが製造さ れた!!
その「不思議な」現象を、マイトナーに手紙で報告したところ、彼女は、その現 象が「核分裂」である (アインシュタインの有名な方程式: E=MCC (二乗) に従って、莫大なエネルギーが 放出する!) ことを、素早く見抜いた。 そのニュースは、たちまち世界中に広がった! 間もなく、ドイツと 英米の間で、 「原爆の開発」レースが始まった! さて、ハーンはその発見によって、1944年に ノーベル化学賞を "独り占め" したが、マイトナーの「先見の明」は (少なくとも "ノーベル財団" では) 無視された。 そ の後、間もなく、広島や長崎で、一体何が起こったかは、万人の知る所である。 。。勿論、「地震の発生しない」国々では、この画期的な発見は原子力の"平和利用"に貢献してい る。。。要 (問題) は、「発見を如何に利用するか」である。
一言警告しておきたいことは、「キュリー夫人のラジウム発見が、原爆開発を導い た」と勘違いしている「低能な輩」が、今でも少なからず存在するということで ある。 (上述したように) ラジウムと原爆とは、全く無関係! 原爆の原料は、主に「ウラニウムやプルトニウム」 (ラジウムでは原爆はできない! )。 (その昔) 時計の文字盤の「蛍光 (夜光) 塗料」は、ラジウムだった!
ラジウムから出る放射線で、癌を治療していた時代もあった。しかし、"副作用" が強 過ぎて、現在はいわゆる「抗癌剤」やコバルト60 に置き換えられた。 それでも、副作用はかな り強い! だから、副作用の全くない「PAK遮断剤」が登場しつつある。。。
「子孫を作る」作業は、犬や猫、最も下等な動物 "線虫" でも出来る。我々人類は、犬や猫 にはできない、「知的に極めて高等な」遺産 (文化) を残すべきである、と我が輩 は思う。。。
岸田内閣には、(「同性カップルは生産性がない」と発言し、遂に「辞任」へ追い込れた) 杉田水脈(みお)総務 政務官 (女性!) を始め、いわゆる「"安倍派の" 低能 チルドレン」が多過ぎる!
「普三」(故安倍) と「旧統一教会」 (霊感商法) の「非科学的な」結託で量産されてきた「低能世代」が引き起こす "後遺症" (右翼化) がひどい!
キューリー夫妻 (ピエールとマリー) は、2人の優秀な娘 (イレーナとエバ) を産 み育てたが、彼らの "愛の結晶" は、何と言っても、彼らが発見した「ラジウム」と いう放射性元素 (2度のノーベル賞に値する!)。 長女イレーナは、 後に、同僚 のフレデリック=ジョリオと結婚し、新しい (人工的) 放射性元素を 共同で開発して、キュ リー家に、3度目のノーベル賞をもたらした。 こういう結婚は、最も「人間らし い」模範的な結婚であると、我が輩は思う。 勿論、彼らは (全ての人々が"平等"に生活を楽しめる社会を目指す)「社会主義」を擁護し、ムッソリーニやヒットラーが主導する「全体 (独裁) 主義」に強く反対した!
「2022 年」映画「キュリー夫人: 天才科学者の愛と情熱」: 10月末から、東京、大阪、名古屋、札幌など、で も上映中! ロシア占領下のポーランドを逃れ、フランスのパリで、師と夫になるピエールと結 ばれ、共に、"物理化学"上の大発見を目指す。。。。 ("古い世代" に属する) 我が輩自身は、MGM (1943 年の白黒) 版を、半世紀後 (恐らく、豪州に永住後)、"ビデ オ" を購入して何度も観賞した。 実は、こういう結婚生活を長らく夢見たが、残念ながら、相応しい相手 (女性) は、とうとう見つからなかった! 現実には、こういうチャンスは、「万に一」かもしれない。。。「稀少価値」だから、繰り返し「映画化」されるのだろう。
我が輩の分野 (癌分子生物学) では、我が知人である Raymond Erikson (1936-2020) , ハーバード大学教授が、ウイスコン大学 (ポスドク) 時代に、同僚の女性 (Eleanor) と知り合い、結婚後 (コロラド大学で) 、1978年に、発癌遺伝子 (SRC) が (チロ シン) "キナーゼ" であることを、共同で発見した (我々が NIH で、 "別の発癌キナーゼ" (PAK) を発見した直後だった!) 。 明らかに "画期的な" 発見だったが、不幸にして、ノーベル受賞には至らなかった。 その後、夫人はコロラド大学 (中西部) に残り、夫はハーバード大学 (東海岸) に転勤! その後長らく、「長距離の往 き来」が続いたが、結局、離婚/再婚に至り、別々の家庭を築いたそうである。そ ういう意味で、「キューリー夫妻」の例は、極めて 「ラッキー」な "例外" とも言え る。。。もっとも、夫 (ピエール) はノーベル受賞後間もなく、馬車にひかれて、即死 (早死) した。。。そこで、ピエールの父親 (医師) が、幼い "孫娘" 2人の面倒をみるようになった。。。キュリー夫人は1934年、66歳の若さで亡くなったが、その死因は、(当時まだ危険 性が認識されていなかった) "ラジウムの放射能" を、実験の最中に浴び続けていたためとされている。
我々の学生/ポスドク時代 (1960-80 年代) には、生化学 (キナーゼ) 実験などに 「放射性元素」(例えば、P32) を「トレーサー」として、しばしば使用していたが、今日では、(ソ連の「チェ ルノーブル原子炉事故」以来、「放射能恐怖症」のためか) その使用が極端に制限され、 実験が極めて不自由になっている。。。適当な防具を身につければ、放射能は決 して危険な物ではない! 我々やErikson 夫妻が1970年代後半、各々PAK やSRC などの「発癌キナーゼ」を容 易に発見できたのは、「放射性のP32 を含むATP 」を基質に使用したお蔭である。 従って、キナーゼ研究者は特に、アイソトープ (放射性元素) の発見/開発に深く感謝している。。。
もう一つ、男女間の共同研究作業が、(研究者本人の意図に反して) "不幸な結末" を産んでしまった例を紹介しよう : ドイツの首都ベルリンに戦前、カイザー=ウイルヘルム (物理化学) 研究所 (MAX-PLANCK 研究所の前身) があった。 所長は、オットー=ハーン (1879-1968)、 同僚の(ユ ダヤ系) リーゼ=マイトナー女史 (1878-1968) が、原子物理学を長らく共同研究 していた。 ところが、ヒットラーが政権を握り、ユダヤ人を迫害し始めたので、 1938年にマイトナー女史は、とうとうスウエーデンに亡命せざるをえなくなった。 その直後、ハーンがウラニウムに中性子を当てると、放射性のバリウムが製造さ れた!!
その「不思議な」現象を、マイトナーに手紙で報告したところ、彼女は、その現 象が「核分裂」である (アインシュタインの有名な方程式: E=MCC (二乗) に従って、莫大なエネルギーが 放出する!) ことを、素早く見抜いた。 そのニュースは、たちまち世界中に広がった! 間もなく、ドイツと 英米の間で、 「原爆の開発」レースが始まった! さて、ハーンはその発見によって、1944年に ノーベル化学賞を "独り占め" したが、マイトナーの「先見の明」は (少なくとも "ノーベル財団" では) 無視された。 そ の後、間もなく、広島や長崎で、一体何が起こったかは、万人の知る所である。 。。勿論、「地震の発生しない」国々では、この画期的な発見は原子力の"平和利用"に貢献してい る。。。要 (問題) は、「発見を如何に利用するか」である。
一言警告しておきたいことは、「キュリー夫人のラジウム発見が、原爆開発を導い た」と勘違いしている「低能な輩」が、今でも少なからず存在するということで ある。 (上述したように) ラジウムと原爆とは、全く無関係! 原爆の原料は、主に「ウラニウムやプルトニウム」 (ラジウムでは原爆はできない! )。 (その昔) 時計の文字盤の「蛍光 (夜光) 塗料」は、ラジウムだった!
ラジウムから出る放射線で、癌を治療していた時代もあった。しかし、"副作用" が強 過ぎて、現在はいわゆる「抗癌剤」やコバルト60 に置き換えられた。 それでも、副作用はかな り強い! だから、副作用の全くない「PAK遮断剤」が登場しつつある。。。
2022年12月1日木曜日
「血液の癌」の増殖も "PAK" 依存性!
副作用が強い抗癌剤から「PAK 遮断剤」に切り換え!
殆んど全ての「固形腫瘍」は (悪性であれ良性であれ)、その増殖及び転移がPAK依
存性である (定説!)。 ところが、最近になって、幾つかのいわゆる「血液の癌」、
例えば 急性白血病の一種、acute megakaryocytic leukemia (AMKL)、や慢性白血
病のChronic Myeloid Leukemia (CML) 等の増殖も、PAK依存性であることが判明
した! 従って、従来、「血液の癌」の治療に使用されていた抗癌剤は、どれも
副作用がひどいので、副作用の殆んどない "PAK 遮断剤" (市販のプロポリス、フコ
イダン、Gleevec, Istodax =FK228 など) に切り換えることを、私は強くお勧め
したい!「侍イレブン」の如く、後半の「逆転劇」で勝利 (癌の粉砕) を掴もう!
参考文献:
1. Zhonghua Xue Ye Xue Za Zhi. 2022 Jun 14;43(6):499-505. Blocking PAK1 kinase activity promotes the differentiation of acute megakaryocytic leukemia (AMKL) cells and induces their apoptosis。 [Article in Chinese] S J Wang, C Q Wang, X T Hu , X R Yu , C L Fu .
2. Cancers (Basel). ;11(10):1544. Simultaneous Inhibition of BCR-ABL1 Tyrosine Kinase and PAK1/2 Serine/Threonine Kinase Exerts Synergistic Effect against Chronic Myeloid Leukemia (CML) Cells。 Sylwia Flis, Ewelina Bratek , Tomasz Chojnacki , Marlena Piskorek , Tomasz Skorski (2019)。
参考文献:
1. Zhonghua Xue Ye Xue Za Zhi. 2022 Jun 14;43(6):499-505. Blocking PAK1 kinase activity promotes the differentiation of acute megakaryocytic leukemia (AMKL) cells and induces their apoptosis。 [Article in Chinese] S J Wang, C Q Wang, X T Hu , X R Yu , C L Fu .
2. Cancers (Basel). ;11(10):1544. Simultaneous Inhibition of BCR-ABL1 Tyrosine Kinase and PAK1/2 Serine/Threonine Kinase Exerts Synergistic Effect against Chronic Myeloid Leukemia (CML) Cells。 Sylwia Flis, Ewelina Bratek , Tomasz Chojnacki , Marlena Piskorek , Tomasz Skorski (2019)。
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