2025年4月26日土曜日

私小説「作戦本部:Atherton Room 22」の Preview !

最近、豪州の南端タスマニア島から、亜熱帯 (QLD 州) の高原都市 "Atherton" に引っ越して来たある老人がいる。 80歳を既に過ぎているが、足腰と頭 (意識) だけは、しっかりしているようだ。高原の丘の上に、広い裏庭をもつ平屋で、独り暮らしをしている。その自宅と、ダウンタウン (ショッピングセンターのある町中) の間 (徒歩で30分) に、市立図書館がある。そこで、偶々開かれていた地方の"写真展"のグループ (主に老人達) に紹介されて、近くの原っぱに点在する (昔のハイスクール跡に点々と残る) 建物の一つ (Room 22) が、この集団の集会所だそうだ。
森林に囲まれ、テニスコートや水泳プールも昔のまんま残っている。実は、このハイスクールには、Room 1 から Room 22 まで、22 もの教室があり、その最後の教室が彼らの集会所だが、地図も標識もないので、それを見付けるのに30分ほどかかった。
老人 (ニックネームはチャーリー) が初めて、Room 22 を訪れた金曜日の午後には、そこで「マージャン」(賭け麻雀ではない!) を楽しんでいる(お年より) 男女数グループに出喰わして、びっくりした。 実は、ここで、将棋をたしなむ珍しい 外人と、初めて将棋を差す約束 (予定) だったからだ。 間もなく、将棋の相手、パディーさん (初老の紳士、ドイツ語を喋る) が定刻一時に現われた! チャーリーは、念の為、ベニア板で作った自作の将棋盤と駒を用意してきたが、パディー老人は、英国のロンドンで入手した「本物」の将棋盤と駒を持参していたので、初戦は、本物で勝負をやることにした。。。ジャンケンポンで、チャーリーが先手で勝負を開始! 先ず、「角」道を開けるため、"歩"を前進させた。。。片やパディーは "飛車" の前の歩を進めた! 各々 "得意の戦法" で戦闘開始だ!
さて、例の写真家グループは、毎週木曜の午後に(撮影) 集会があり、「歩け歩け」グループは、毎週火曜と水曜の午前中に、近くの森や山道(or カモノハシが生息する清流に沿った公園)を散策するようである。。。現実には、カモノハシは既に絶滅し、 (20年程昔まで運行していた) 貨物列車 の線路伝いに 1時間半 (距離にして, 往復 9 km) の林間を踏破するイベントだった! その終点に "Station Cafe" という店があるが、開店しているのは、(客入りが多い) 木曜から日曜で、歩け歩けイベントのある火曜-水曜は閉店だった!
さて、タスマニア出身の有名な映画俳優に エロール= フリンがいた。彼が主演の映画、「ロビンフッドの冒険」 (1938年) はチャーリーのお気に入りの天然色映画だった。 そこで、若い頃 (少年時代)、頭のてっぺんから足の先まで、緑一色に固めて、「ロビン」の真似をするのだ好きだった。。。 勿論、弓矢の練習にも、時々、時間を割いた事がある。。。
チャーリーの最大の的 (敵) は、PT (Pity) :悪党 プーチンとトランプだ! PTに王手をかけろ!
最初の将棋の勝負は、一時間半かかったが、遂に相手 (プーチン) を陣地の隅に追い詰め、角で王手をかけて、チャーリーが勝ち名乗りを挙げた! 次の金曜日に「リターンマッチ」を約束して、2人の棋士は別れた。。。
あっけなく3連覇を遂げたチャーリーは将棋への興味を多少失い、地元の QLD 政治家 (Bob Katter、 80) と組んで、QLD から洪水を撲滅するための「治水工事」 (貯水池を掘る5ヶ年) 計画 に乗り出した! 先ず、Room 22 での例会で、その案について、住民仲間と論議した後、Katter 議員に直接会って、作戦を練る計画を立てた!
チャーリーはその昔 (中学生時代)、担任の 数学教師 (田中ツーさん) から "卓球の特訓" を受けた事がある。その経験を生かして、自宅のガラージを近所に住む一般の人々 (老若男女: 10歳以上) に解放して、無料の「卓球センター」 (毎週土曜日の午後 1時 - 4時) を運営するため、そこに卓球台を備え付けた。 もし、希望者が多ければ、裏庭に面したテラス/ベランダにも、卓球台を備え付ける予定である。。。
「国際関係論」の得意な チャーリーは、"米国対イラン" 戦争の開始直後から、映画 "The Greater Canada" の脚本を執筆し始めた。筋書きとしては、トランプ王国から、21州の いわゆる "ブルー" (革新的な) 州が王国から次々に離脱し、カナダに合流して、「より大きなカナダ」を形成するという、新たな米国内の動きをとらえた作品である。
つい最近、チャーリーに新しい友人が出来た。Sunny Lee という韓国人である。と言っても、Sunny は韓国には住んだことがないそうである。両親は韓国人だが、産れたのは、未だフランス領だったラオス/ベトナム地方 (1962年頃) だそうである。だから、フランス語が流暢である。奥さんは豪州人だそうである。 子供が女の子ばかり8人もいるそうだ (もっとも実子は長女一人で、他は養女として育てているそうだ)。彼は卓球の名人である。 チャーリーが自宅に無料の卓球センターを開いてしばらくして、その常連になった。
チャーリーの新居の裏庭には、隣の屋敷との境に、「飼葉桶」がある! その昔、この屋敷内で、牛馬を飼っていた「名残り」に違いない。 そこで、マンゴーの苗木が十分(高さ 2 m 近くに) 成長したら、乳牛(子牛) を一匹飼って、裏庭の雑草刈をしてもらい、 牛乳を頂く計画を練り始めた。 Atherton と隣町Tolga との境界線近くに、広い牧場がある。 乳牛を放牧している。 そこで、 そこから、子牛を一匹、(出来れば) 分けてもらおうと思っている。。。

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