2025年6月7日土曜日
Jacinda Ardern 女史 (NZ 前首相) が回想録を出版! 37歳で労働党政権の首相に就任、独特の手腕で、激動の7年間を担当 後、米国に移住し、Harvard 大学で教鞭生活を開始! 無敵 "All Blacks" が誇るタフな "ハカ" 精神を紹介!
敗戦直後、日本の政界で活躍した "加藤シズエ" (社会党)と対比して読んでみると、面白い!
日米の "女性" 政治家たちが学ぶべき教訓は一体何か?
一口で言えば、「文武両道」の精神である!
"ドイツ語" 訳本は既に出版。英文回想録は, 333 pages なので、邦訳は (完訳すれば) 上下 2巻 (500 pages ) になる模様。
残念ながら、彼女の政治家キャリアや回想録に一貫した論理性が欠ける傾向があり、直訳は我々には中々難しい。。。そこで、単なる "直訳" の代りに、二人の女性政治家を対比させ、"ユニークな評伝" (加藤静枝とJacinda Ardern: 時代の怒涛を乗り越えた「母親」政治家, ca 200 pages) を綴るのも一案。。。
実は、 つい最近、 ヘレン= ホッパー著; 加藤静枝伝 (英文、1996年出版) を読み終わったところ。 この "邦訳" は長女 ( 加藤タキ) が、1997年に出版しているはず。。。
或いは、日本女性として初めて、UN 難民高等弁務官 (1991-2001) として海外で活躍した 緒方貞子(1927~2019) と比較しながら、評伝を出版するのも一策だろう。。。
21世紀の日本では、小池百合子 (都知事) の如き「嘘つき政治家」ばかりがはびこっているが、昭和期の日本やつい最近の "NZ" では、"全うな" 女性政治家が活躍していた。。。
NZ (New Zealand) は豪州大陸と隣り合わせの "火山列島" (北島と南島) で、日本の自然環境に近い (高山や森、 温泉が多い)。 "原住民" (マオリ) と, 主に英国からの移民が平和に共存している。。。北島では、養蜂が盛んで、良質の "プロポリス" (PAK遮断剤) が生産されている。。。
1953年に (英国遠征隊の先頭に立って) 世界最高峰の "エベレスト" に初登頂した "ヒラリー卿" の故郷は、NZ北島で、実は(登山家になる前) 彼は父親や兄と共に "養蜂" をしていた。そのお蔭で、病気もせず "米寿" を全うした!
登山の好きな我が輩は、しばしば NZを訪れるが、北島には、養蜂場を経営する "親友" (マオリと英国人の混血) がおり、"Bio 30" と呼ばれるプロポリスを (20年ほど昔) 紹介された。。。
Ardern 女史の生地は、NZ の北島 ハミルトン市 (養蜂業が盛んな町!、Beehive = 蜂の巣という愛称で知られる)。つまり、彼女は言わば、 NZ の「女王蜂」的な存在!
豪州もNZも共に "英連邦諸国" であるが、概して、NZ は豪州よりも、政治的に進歩的であり、NZ は既に労働党から、ヘレン=クラーク (1999-2008) を含めて、2名の "女性" 首相を誕生させている。
実は、保守党の Jenny Shipley 女史 (PM: 1997-1999) を含めれば、NZ では、女性首相 3名!
従って、"未だに女性の元首を出していない" 日本、米国、中国、ロシア etc の「封建主義」
(= 男尊女卑) 社会から、速やかに離脱するために、NZ の政治から学ぶべきことが多々あると、我が輩は信じている。。。
Ardern 女史とBarry Obama との間には、(単なる偶然かもしれないが) 政治家としての出発点がほぼ同じ時期に、同じ様な経過を経て、政界の頂点に登り詰めた。オバマは、2007年に "オーガナイザー" (社会福祉) から、"米国の大統領" に出馬を決心し、見事に成功した! アーダーン女史も(国際的な) "オーガナイザー" の長から、NZ の議会に初めて、出馬を決意して、労働党の "MP" (議員) として、28歳で初当選した。 頂点に登り詰めて後、両者共、トランプによる "Harvard 大学に対する露骨な差別" に抵抗して、「学問の自由」のために、共に闘い始めている。。。
回顧録 の 12 章 によれば、2008年の NZ "総選挙" では、それまで 9年間、ヘレン=クラーク女史が, 首相を勤めていた労働党が, 野党 (保守党、日本の自民党に相当) に大敗して、クラーク首相は辞任、アーダーン女史が比例代表で、労働党のMPに初当選した。つまり、将来の首相候補が、過去の首相と丁度、"バトンタッチ" をしたという形になった!
さて、このタイミング良い (新旧交代劇) の裏には、"同卿" ハミルトン市 (Beehive) 出身のGrant Robertson という僚友 (旧友) の計り知れない助っ人があったことは言うまでもない (詳しくは、我々の "邦訳" を後ほど参照されたし)。
11章に、極めて興味深い (アーダーン女史に関する) 「転機」が述べられている。 実は、彼女は政治に足を染める前まで、キリスト教の一派 (1830年頃、米国ユタ州に誕生した「新興」宗教) モルモン教の信者だった (祖父/祖母の影響らしい)。 しかしながら、ヘレン=クラーク女史 (労働党の首相) のオフィスに勤務し始めて以来、自らの政治活動とモルモン卿の教え (例えば、同性愛/結婚 etc に関して) との間に、妥協出来ない「ギャップ」を感じて、とうとうモルモン教を捨てた!
17章にも大変興味深い事が述べられている:Ardern 女史は "卓球" の選手! 卓球はスポーツの中で、最も "頭脳" を発揮させる球技である! 我が輩は中学生時代、担任の数学教師から、放課後、卓球の特訓を受けた経験がある。勿論、卓球の技のみならず、数学の成績も上がり、(卒業時には) いわゆる "マンモス" 区立中学 (一学年の生徒数が800名以上!) で、全校トップの成績に到達!
若い男女に卓球を奨励する理由の一つは, ここ (文武両道) にある! しかも、卓球は "健康長寿" にも役立つ (その数学教師=田中恒夫先生は、その後、母校=都立西高 の教師になり、90歳まで健康で, 他界)。 当時、西高の卓球部 (西卓) は、都立で "ナンバーワン" だった!
2017年9月のNZ 総選挙ほど、ドラマチックな出来事は、歴史上にない! 労働党は、保守党に (単独議席数では、 僅かに) 敗れたが、幸いグリーン党と, いわゆる「マオリ党」との連立が成立し、労働党首のアーダーン女史が首相に就任すると同時に、彼女自身が (意外にも) 妊娠中であることも 明白になった! 翌年、娘 (長女 Neve) が誕生するや、女史は首相として史上初めて、「産休」を取り、代りにマオリ党首のウインストン= ピータースが "臨時" 首相に就任した!
疑いもなく、彼が「晴天の霹靂」の如く降ってきた「首相代理」の職を楽しんだに違いない!
驚くなかれ、この長女の父親にあたる "クラーク" が女史 (首相) に婚約を初めて申込んできたのは、それから一年後のイースター(復活祭) に、モコタヒ丘の頂上でのことだった!
27章に、2020年初頭の「COVID 撃退」に成功したNZ政府の決断が紹介されている。台湾政府と同様、「女性」の元首による敏速かつ適切な対応だった。 国境を閉鎖して、自国民以外の旅行者の入国を禁止した! 「観光業」には明らかに痛手になったが、国内でのCOVID蔓延をピタリとストップした。アーダーン女史の手柄だった!
2022年5月に、NZの政治史に、新しい扉が開かれた! 国会議員 (MP) の丁度半数が "女性" 議員になった!
さて、アーダーン女史が、7年後に一体何故、首相を急に辞任し、 ハーバード大学に赴任を決心したのかは、未だに "謎" に包まれている。我が輩も(18年間勤務した) 豪州のメルボルンにある癌研究所を63歳で、急に辞める決心をした経験がある。理由は多々あるが、最も重要な理由は、もっと自由に研究をしたかったからだ。 彼女も恐らく、政府や政党の束縛から離れて、自由な研究生活を送りたかったのだろうと、我が輩は推量している。。。
最後に、日本とNZ との外交関係: 日本の (封建的な)「安倍政権」期間には、女史の訪日は一度もなかった! 2022年4月22日、(安倍/管内閣解散後の) 岸田内閣時 に、女史が一度、初めて訪日した! 安倍普三が射殺されたのは、それから半年後のことである (実際の「殺人犯」は、未だ逮捕されていない!) 。。。
他方、NZ と欧州諸国、特に英国やドイツとの外交関係は極めて密であり、女史は2018年の春 (出産直前!) に、英連邦会議 (CHOGM) に出席するため、欧州を歴訪した。英国のエリザベス女王や、 ドイツの保守党宰相 (首相, 2005-2021) であるアンゲラ=メルケル女史とは、極めて親しく、彼女の回想録の "ドイツ語訳" が最初に出版されたのは、メルケル女史の計らいによるものと、我が輩は推察している。。。メルケル女史自身の回想録 (Freiheit, 自由) もごく最近、出版された。 "ベルリンの壁" 崩壊後、東独から西独に移住して、「自由」のために、辛抱強く戦った「物理学」出身のメルケル女史を (「保守党」政治家ながら)、我が輩は 深く尊敬している。
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