2017年9月15日金曜日

食用 "蛍光" キノコの科学:



「食品と科学」(来年1月号) に下記のような内容の記事 (総説) を予定しています。

食用 "蛍光" キノコの科学: 
 ルシフェリン(蛍光物質) は健康長寿に役立つ「PAK遮断剤」(ヒスピディン) の誘導体


著者:  丸田 (PAK研究センター、豪州) イリア=ヤンポルスキー (ロシア科学アカデミー、露) 安木蓮 (東亜大学、韓国) 大場裕一 (中部大学、愛知)


10年ほど前、オワンクラゲ由来の蛍光蛋白(GFP)の発見に寄与した米国永住の下村脩博士が、ノーベル化学賞を受賞して、話題になったが、ごく最近、なんとブラジルのアマゾン密林に、真夜中になると怪しく光る食用のキノコが生息していることが発見されて以来、地元の学者とロシアの研究グループと日本の研究グループによる国際的な共同研究によって、その蛍光物質 (ルシフェリン) の化学構造とその発光メカニズムが解明された。 ルシフェリンは驚くなかれ、癌の治療や健康長寿に役立つ天然PAK遮断剤「ヒスピディン」の誘導体(酸化物) であることが判明した。この発光には、(ホタル同様) ルシフェラーゼ」と呼ばれるキノコ特有の酵素が必須であるが、その遺伝子も最近クローンされた。このキノコを食べると、癌などの難病が治るばかりではなく、健康長寿にも役立つ可能性がある。更に、胃腸の中で自然に蛍光を発するので、胃癌などの病気の診断にも役立つ可能性もある。ただし、ルシフェラーゼは酵素の一種なので、加熱すると、発光しなくなる。従って、生でレモンサラダなどに加えて, (蛍光を楽しみながら) 食することをお勧めする。この蛍光キノコは夜間、怪しい光で様々な夜行性の昆虫を寄せ集める。そして、キノコを食べた昆虫を餌にする鳥たちも、集まってくる。 その結果、鳥の落とす糞も夜中に
無気味な蛍光を発するのが観察されるという! さて、蛍光キノコは  日本でも10種ほど存在する。その中で、最も蛍光が強いのは"ヤコウタケ"。  数年前に広島植物園で栽培に成功。 八丈島には、なんと夜光キノコが8種も存在する。 



「ヤコウタケ」栽培キットの秋の販売: 2017年9月20日(水)午前6時より100個限定で販売! 詳しくは下記のウエッブサイト (岩出菌学研究所)へ:  
http://www.gargalgirl.com/

 

中耳炎は遺伝病の一種! NF 同様、PAK遮断剤で治るはず!

その理由 (科学的根拠) は次の通り。最近、英国オックスフォードの研究グループによって、中耳炎の(病因) 遺伝子が同定された(1)。 「Nischarin 」 と呼ばれる遺伝子の機能不全によって、PAK が異常に活性化されることによって、中耳に炎症が発生し、その結果、難聴になることがわかった。 実は、「Nischarin 」 は "PAK を直接阻害する抗癌蛋白" の一種で、 それが機能しなくなると、難聴になったり、腫瘍 (乳癌や卵巣癌など) が発生したりする。 その意味で、遺伝性の中耳炎は、(難聴をしばしば伴う) 稀少難病であるNF (神経線維腫症) と発病メカニズムが良く似ている。 従って、NF 同様、中耳炎はプロポリスなどのPAK遮断剤で治療しうるはずである。

参考文献:

1. Crompton M, Purnell T, Tyrer HE, et al. A mutation in Nischarin causes otitis media via LIMK1 and NF-κB pathways. PLoS Genet. 2017 Aug 14; 13(8): e1006969.

2017年9月6日水曜日

SFドラマの現実化: 京大で ダウン症治療薬 「アルジャーノン」 を開発!

ダウン症の子供は、約千人に一人の頻度で生まれる原因は21番目の染色体の過剰 (正常では2本であるが、ダウン症では3本) により、この染色体上のある特定の遺伝子 (例えば、「DYRK」 と呼ばれるチロシンキナーゼを発現する遺伝子) の過剰 (重複) 発現のために、脳機能の正常な発達が遅延することにより発病する。

京大の萩原研究室では、最近、このDYRKの阻害剤 (Algernon、アルジャーノン) を開発し、 マウス実験で、そのダウン症に対する治療効果を実証するのに成功したそうである。 詳しくは、米国科学アカデミー紀要に発表される予定の論文を参照されたし。


さて、この染色体には、DIRK以外に、ダウン症(DS) 細胞接着分子 (DSCAM=cell adhesion molecule) を発現する遺伝子も存在し、その過剰発現のために、PAKが異常に活性化されることがわかっている。 従って、アルジャーノン以外に、既に市販されているプロポリスやミノサイクリンなどのPAK遮断剤でも、ダウン症の軽減や治療が理論的には、可能なはずである。

さて、 DYRK ファミリー キナーゼの阻害剤がいくつか開発されているが、その内で、最も強い阻害作用を持つのは、「CX-4945」 と呼ばれる化合物で、従来 "CK2 (カゼイン キナーゼ 2) の阻害剤" として知られていた。 DYRK1a に対する IC50 は 7 nM (in vitro) 前後である。面白いことには、CK2はPAKの活性化にも必須であることが知られている。従って、CX-4945は、PAK遮断剤としても有用である。 更に、この化合物には、COOH 基がついている。従って、例によって、CCでエステル化すれば、細胞透過性が飛躍的に高まる可能性がある。 そうすれば、エステル体 (18CX) は (15K同様)、癌ばかりではなく、ダウン症や他の様々な脳疾患の治療にも有益である可能性が出てきた。

最近、韓国のグループによれば、DYRK1aを過剰発現したショウジョウバエにCX-4945  (100 nM,  75 mg/kg) を投与すると、AD (認知症) 状態が改善されるそうである。従って、少なくとも、この薬剤が血管脳関門を通過することがわかる。 進化論 (水平思考) に従えば、昆虫で証明されたものは、マウスや人類にも即、真であるはずであるが、現実には昆虫学者と獣医や内科医との間には、かなり温度差 (見解の相違) があって、延えんと労力と莫大な費用がかかる長いステップ(動物実験から臨床試験) を一々踏まなければ、FDAから新薬の使用許可が得られない。