豪州の北部 (亜熱帯) 地方では、日本と同様、台風 (サイクロン) の被害が毎年 (晩夏に) やって来る。
従って、丘の上の家屋は被害が少ないが、山麓や渓流の付近は、毎年、洪水に悩まされる (よって、その付近の物件は安いが、丘の上の物件は高価で、 文字通り「高嶺の花」である!)。
さて、ブリスベーン の郊外 (Mitchelton) の丘の上に、ある知人は、もう20年以上住んでいるが、目下、我が輩のために、"安価でしかも安全な物件"を (2-3ヶ月前から) 探してくれている。
しかしながら、安い物件は、洪水の歴史が多い。 ところが、最近、奇妙 (不思議) な現象 (物件, 68 Hay Street) に気が付いたと言う。
地盤が低く、直ぐ付近に、小さな渓流が流れているが、その地域だけ、不思議にも、過去20年以上、サイクロンが襲来しても、洪水が出たという記録がない!
そこで、その理由 (謎) を解明しようと、その周辺を散策している内に、奇妙な一軒屋 (3DK の売り物件: 売価は、ca 9千万円) と、その隣りにある森林帯に気付いたと言う。 その物件と隣りの「2階建て」との間に、"空き地" (?) があり、そこにうっそうとした森が広がっているが、(実は, 空中写真によると) 奥に, 築造1952年の "森に囲まれた家" (2DK, 地価 8千万円以上) があり、70年以上、一度も売りに出ていない。 その友人が (丘の上に) 引っ越して来た時分から、"そのまま" だそうだ。
そこで、「文珠の知恵」を絞ってみた。渓流の直ぐ脇にある Community Center の話によると、サイクロンが襲来する度に、渓流の水かさは増すが、溢れ出たことは全く無い、という。森は明らかに「防風林」の役目を果たすばかりではなく、大量の "雨水" を根から吸い上げている!
そこで、この住民 (70 Hay Street) は、この森を「水害対策」の一環として、伐採せずに長年、保全保護し続けてきた、という結論に達した! 事実、この森周辺だけ、渓流が一時的に途切れて、地下に隠れている! つまり、"森" は住民たちの「守り神」(鎮守の森) としての役割を長らく果してきたらしい。。。 日本国内ならば、「赤い鳥居」(感謝の証し) を建てたいところである。
NOTE: "鎮守の森"は, 神様が降り立つ場所
つまり、鎮守の森は 地域(村)を守って(鎮守して)くださる "神様" が降りてくる森。
鎮守の森が元気であれば、神様が来てくれるが、
人々が世話をせずに森が荒れると, 神様が村を護ってくれなくなる, と考えられている。森を皆んなで護ろう!
和歌山に住む "高校時代の級友" (東大卒、植物学の専門家) によれば、日本では、「鎮守の森」を、最近は「緑のダム」と呼んで、大事に保護しているそうである。
実は、我が輩の住む家も森林に囲まれている。その理由は、ごく簡単: 森が大好きだからだ! 我が家の近くにも渓流が流れているが、"1952年のメルボルン五輪" 以来、治水工事がなされ、一度も洪水は発生していない! 実は、我が家一帯は、「五輪選手村」だった! 我が輩が、ここに住み着いた頃 (2009年) には、庭に、2、3本の果樹 (レモン、りんご、梅) があるのみだった。
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