最近、フランス南部、アルプスの山麓グルノーブル (冬は有名なスキーリゾート) に隣接する小さな町/村「ラ=トロンシェ」(La Tronche, 人口が約6千人余り) にある ベンチャーBiotech 会社から、不意にメールを受け取った。 会社名は 「Inovotion」 (語源は英語のInnovation) 。主に、受精卵を使って、ヒト由来の癌細胞を移植し、抗癌剤の薬効をテストする、いわゆる 「in ovo」 動物テストを請け負う仕事をしている。
臨床前の動物実験としては、従来は、(臓器移植を拒絶せぬ) ヌードマウスにヒト由来の癌細胞を移植して、新薬の抗癌作用をテストするのが、常套手段だった。しかしながら、ヌードマウスはクローン動物だから、高価である(1匹が5000円もする!)、 一回の実験に、コントロール実験も含めると、最低20匹 (マウス代だけでも10万円かかる!) が必須。しかも、ヌードマウスには感染防御の免疫能が欠けているから、無菌状態で飼育する必要がある。従って、飼育にも余計なお金がかかる。
ところが、ニワトリの受精卵は一個50円くらいだ。20個使っても一千円で済む。 しかも、特別の動物舎施設や面倒な「動物実験許可書」を取る必要もない。ということで、最近、(せんちゅうの成虫を使う動物実験と共に) ニワトリの受精卵を使う動物実験が注目されつつある。 殻に守られている "受精卵" には、未だ免疫能が殆んど発達していないので、"異種の臓器移植を拒絶しない" 利点がある!
我々自身も韓国の研究仲間と共同で最近、CAM (漿尿膜) テストで、新薬「15K 」が受精卵の血管新生を強く抑制することを実証済みである。従って、(血管新生を必須とする) 固形癌の増殖が受精卵でも、抑制されることは「火を見るより」明らかであろう。 そこで、それを実証する仕事を請負いたいという、ビジネス申し出が我々の元に届いたのであろう。 しかし、この仕事は明らかに 「無料」 ではない! 利益をめざす 「商売」 なのだから。 そこで、(余計な出費を最小限にとどめるための) 一案を目下、我々は企画しつつある。。。
このフランスの会社内に、我々のPAK Research Center (PRC) の支部を設立するというアイディアが不意に湧いてきた。 我がPRCは、いわば 「アイディア(新案特許) の泉」 である。次から次へと、新しい技術を考案しつつある。 これらの「Innovation」 (技術刷新) を、このベンチャー会社と共有しながら、我々のPAK研究事業を更に発展させよう、というわけである。 豪州メルボルンでは真冬、日本では猛暑の7-8月に、涼しいアルプス山麓の支部で過ごすという企画は、決して悪くない。
2017年3月11日土曜日
2017年2月23日木曜日
「15K 」などPAK遮断剤に関する初の国内特許
#6082488取得!
【発明の名称】カルボキシル基により酸性になったPAK1遮断剤のエステル体の調製および癌やその他のPAK1依存性疾患治療への応用
発明者: 高橋秀明、宇都義浩、Binh Cao Quan Nguyen, Pham Thi Be Tu, 多和田真吉、丸田 浩
特許権者: 丸田 浩 (PAK Research Center), Melbourne, Australia.
登録日: 2017年1月27日
【書類名】特許請求の範囲
【請求項1】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】
…(1)
(ただし、式(1)中、R1は,R-ケトロラック、アルテピリンCまたはコーヒー酸の脱カルボキシル体を示し、R2は,o-フェノール、o-メトキシベンゼン、o-アニリン、o-アルギニンフェニルエステルおよびo-アミノヘキシルベンゼンからなる群から選ばれる化合物の脱水素体を示す。)で表される化合物、あるいはこの化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項2】
請求項1記載の化合物、あるいはこの化合物の薬学的に許容される塩を含有することを特徴とする医薬。
【請求項3】
請求項1記載の化合物、あるいはこの化合物の薬学的に許容される塩を含有することを特徴とするPAK1遮断剤。
【請求項4】
請求項1記載の化合物、あるいはこの化合物の薬学的に許容される塩を含有することを特徴とするPAK1依存性疾患の治療剤。
【請求項5】
PAK1依存性疾患が、固形腫瘍、認知症、パーキンソン氏病、癲癇、炎症、感染症、糖尿病(2型)、高血圧、肥満症、鬱病、統合失調症、自閉症、頭痛、骨粗しょう症、過度の色素沈着および脱毛症から選ばれるものである請求項4記載のPAK1依存性疾患の治療剤。
【請求項6】
固形腫瘍が、膵臓癌、大腸癌、肺癌、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮癌、悪性脳腫瘍(MPNST や Glioma)、良性脳腫瘍 (NF や TSC) および多発性骨髄腫から選ばれるものである請求項5記載のPAK1依存性疾患の治療剤。
【請求項7】
請求項1記載の化合物、あるいはこの化合物の薬学的に許容される塩を含有することを特徴とする化学療法または放射線治療による癌細胞の耐性軽減剤。
【請求項8】
請求項1記載の化合物、あるいはこの化合物の薬学的に許容される塩を含有することを特徴とする癌細胞の増殖・転移予防剤。
【請求項9】
請求項1記載の化合物、あるいはこの化合物の薬学的に許容される塩を含有することを特徴とするPAK1依存性疾患の薬物療法による耐性軽減剤。
【請求項10】
請求項1記載の化合物、あるいはこの化合物の薬学的に許容される塩を含有することを特徴とする化粧料。
【請求項11】
美白用である請求項10記載の化粧料。
【請求項12】
育毛用である請求項10記載の化粧料。
上記の特許に関する参考文献:
Nguyen BC, Takahashi H, Uto Y, Shahinozzaman MD, Tawata S, Maruta H. 1,2,3-Triazolyl ester of Ketorolac: a Click Chemistry-based highly potent PAK1-blocking cancer-killer. Eur. J. Med. Chem, 2017, 126, 270-6.
上記特許に基づく 「独占的市場ライセンス」 の買い手を募集中! (Contact: maruta20420
上記特許の「花形」は、鎮痛剤「ケトロラック」のエステル化によって、合成された「15K 」である。 抗癌作用のIC50が 5-24 nMで、Triazolyl ester 中、最強の抗癌PAK遮断剤である。
受精卵で血管新生を強く抑制することも既に確認済みである。 従って、治験開始前に必須であるマウスを使う動物実験では、次の2つが主な課題 (焦点) になる:
一つは、ヒト由来の癌細胞をヌードマウスに移植して、その固形癌の増殖が「15K 」で抑制されることを実証すること。 もう一つは、認知症 (例えば、アルツハイマー病) のマウスモデルを使って、「15K 」 がBBB (血管脳関門) を通過して、認知症の進行を抑えることを確認すること。 両者とも証明されれば、「15K 」 がNFなどの脳腫瘍やその他の様々な脳疾患にも有効であることが大いに期待される。 上記の動物実験を早期に製薬会社などと共同で進めていきたい。
(1987年ノーベル賞に輝く) 利根川 進 (MIT教授) が設立した 「Afraxis」 は、数年前に一連のPAK阻害剤 (FRAXs) に関する "US特許" を取得し、それに基づく市場ライセンスを、大手製薬会社 「ロシュ」 に "200億円" で売却した。 しかし、FRAXs は水に不溶で、かつ細胞透過性が低い (研究用試薬にはなっても、医療には不適である)。 我々が開発したPAK遮断剤 (15K, 15C, 15A) は、水溶性で、かつ細胞透過性が高い。 従って、(医療) 市場価値は、少なくとも FRAXs 以上 であると考えてよかろう!
イソップ童話に喩えれば、「ウサギよりカメ」。 実は、利根川さんは我々の母校 (日比谷) の3年先輩。 悪名高い「学校群制度」で一度つぶされた名門「日比谷」も、最近、しだいに実力を盛り返しつつある。 いわゆる 「PAK難病の治療」 分野でも 「日比谷出身」 が大いに貢献できることを期待したい。
10週間で、この記事の購読者数が "100名 "(Critical Mass) を突破!
2017年2月19日日曜日
イソアミルアルコール (清酒) の香りが (線虫の) 寿命を延ばす!
筑波大学のある研究グループからの最新の報告である。 これは「清酒の宣伝」にはピッタリの見出しである。 この化合物は酒酵母の働きで清酒中に出来るそうである。 強調したい「ポイント」は、「酒を飲む」 ことではなく、「香りを楽しむ」 ことである (臭覚のない人には、刺激が脳に伝達されないので、効果なしである)! 線虫にとっては、この化合物は、ケモアトラクタント、つまり 「虫寄せ」 の一種である。 逆に、酢酸は虫を退散させる化合物である。 従って、虫もつかない男性には、イソアミルアルコールを香水として、お勧めしたい。女性が近寄ってくるばかりではなく、本人も、相手の女性も共に、長生き (健康長寿) を楽しめそうだからである。 イソアミルアルコールによる長生きのメカニズムには、長寿蛋白と呼ばれる転写因子 「FOXO」 が必須であることから、どうやら発癌/老化キナーゼである 「PAK」 が関与しているようである。 つまり、イソアミルアルコールは何らかの経路でPAKを遮断している可能性が強い。
ところで、学生時代の有機化学実習で、「イソブタ」(イソブチルアルコール) の悪臭 (腐敗臭) を体験した者は少なからずいるだろうが、実は 「イソブタ」はイソアミルアルコールと非常に良く似た化学構造をしているが、「似て非なる」もので、もし香水に混入すれば、「悪臭防止法違反」で逮捕されるだろう。 「イソブタ」は我々の寿命をきっと縮めるだろう。。。
最近初めて知ったことであるが、パン酵母では、悪臭の「イソブタ」も香り高いイソアミルアルコールも、実は同じ (アミノ酸) 「ロイシン」から生合成される。上海のグループは、最近、GMにより酵母を進化させ、より多くのイソアミルアルコールを生産する株の開発に成功したそうである。
勿論、イソアミルアルコールは、化学合成でも簡単に生産できる。東京化成では、99%純粋のイソアミルアルコール (500 ml) を2200円で、小売りしている (「シャネル5番」よりずっとお買い得!)。揮発性のイソアミルアルコールの香水で、部屋を満たせば、幸せ一杯で長生きできる! ただし、(窓を開けていると) 蝿や蚊などの昆虫も幸福感を求めて飛んで来るかもしれない。。。
参考文献:
Kurino C, Furuhashi T, Sudoh K, Sakamoto K. Isoamyl alcohol odor promotes longevity and stress tolerance via DAF-16 in Caenorhabditis elegans. Biochem Biophys Res Commun. 2017. pii: S0006-291X(17)30336-4.
ところで、学生時代の有機化学実習で、「イソブタ」(イソブチルアルコール) の悪臭 (腐敗臭) を体験した者は少なからずいるだろうが、実は 「イソブタ」はイソアミルアルコールと非常に良く似た化学構造をしているが、「似て非なる」もので、もし香水に混入すれば、「悪臭防止法違反」で逮捕されるだろう。 「イソブタ」は我々の寿命をきっと縮めるだろう。。。
最近初めて知ったことであるが、パン酵母では、悪臭の「イソブタ」も香り高いイソアミルアルコールも、実は同じ (アミノ酸) 「ロイシン」から生合成される。上海のグループは、最近、GMにより酵母を進化させ、より多くのイソアミルアルコールを生産する株の開発に成功したそうである。
勿論、イソアミルアルコールは、化学合成でも簡単に生産できる。東京化成では、99%純粋のイソアミルアルコール (500 ml) を2200円で、小売りしている (「シャネル5番」よりずっとお買い得!)。揮発性のイソアミルアルコールの香水で、部屋を満たせば、幸せ一杯で長生きできる! ただし、(窓を開けていると) 蝿や蚊などの昆虫も幸福感を求めて飛んで来るかもしれない。。。
参考文献:
Kurino C, Furuhashi T, Sudoh K, Sakamoto K. Isoamyl alcohol odor promotes longevity and stress tolerance via DAF-16 in Caenorhabditis elegans. Biochem Biophys Res Commun. 2017. pii: S0006-291X(17)30336-4.
2017年1月29日日曜日
ビールに加える苦味成分 「ホップ」 にはPAK遮断作用があるらしい
意外なハーブにPAK遮断作用があるらしいことが判明した! ホップの効いたビールを飲むとリラックスすると共に、眠気がさすのは、アルコール分のせいもあるが、実はビールに入れてある苦味 (ホップ = 西洋カラハナ草) のお蔭なのである。 ホップには、「キサントフモール」 と呼ばれるフラボノイドの一族 (チャルコン) が含まれている。
このフラボノイドは、沖縄産プロポリスに含れるPAK遮断剤 「Nymphaeol 」 同様、プレニル側鎖のあるフラボノイドで、側鎖のないアピゲニンやサクラネチンよりも抗癌作用が強い。 もっとも、キサントフモールのPAK遮断作用は未確認であるが、PAK依存性のメラニン色素合成や癌細胞の増殖を抑えることが最近、実証されているので (1)、我々の予想が外れる可能性は極めて低い。
さて、勿論、ビール業界を直接訪ねれば、ホップを大量に得ることはできるだろうが、Amazon.com やAmazon.co.jp などの通販でも、凍結乾燥 製品(錠剤) を入手できる。ある通販欄によれば、寝る前に2錠飲めば、すぐ (30分以内に) 眠くなってくるそうである。
ホップの語源は、ベルギーの町 「ポペリンゲ」 に由来するそうである。この町で植樹されたホップが、 安眠のピロー(枕)やティーで眠りを誘うハーブとして、古く (ローマ時代) から使われているとのこと。 ホップの栽培は、日本国内では北海道の一部、東北、信州など涼しい地方で行なわれているが、ホップの供給の大部分は、欧米からの輸入に頼っている。
参考文献:
このフラボノイドは、沖縄産プロポリスに含れるPAK遮断剤 「Nymphaeol 」 同様、プレニル側鎖のあるフラボノイドで、側鎖のないアピゲニンやサクラネチンよりも抗癌作用が強い。 もっとも、キサントフモールのPAK遮断作用は未確認であるが、PAK依存性のメラニン色素合成や癌細胞の増殖を抑えることが最近、実証されているので (1)、我々の予想が外れる可能性は極めて低い。
さて、勿論、ビール業界を直接訪ねれば、ホップを大量に得ることはできるだろうが、Amazon.com やAmazon.co.jp などの通販でも、凍結乾燥 製品(錠剤) を入手できる。ある通販欄によれば、寝る前に2錠飲めば、すぐ (30分以内に) 眠くなってくるそうである。
ホップの語源は、ベルギーの町 「ポペリンゲ」 に由来するそうである。この町で植樹されたホップが、 安眠のピロー(枕)やティーで眠りを誘うハーブとして、古く (ローマ時代) から使われているとのこと。 ホップの栽培は、日本国内では北海道の一部、東北、信州など涼しい地方で行なわれているが、ホップの供給の大部分は、欧米からの輸入に頼っている。
参考文献:
Effect of xanthohumol on melanogenesis in B16
melanoma cells. Exp Mol Med. 2008 ; 40(3):
313-9.
2017年1月21日土曜日
フサアカシア: ブラジルの北リオグランデ産のプロポリスの起源植物
つい最近、ブラジル産の新しいプロポリスが見つかった。北リオグランデ地方(南緯5度、 熱帯) のプロポリス(RN)で、従来知られているグリーンプロポリス (GP) やレッドプロポリス(RP) とは全く違う成分 (フラボノイド類) を含んでいる。 その起源植物がMimosa tenuiflora (フサアカシア) であることも判明した (1)。 ニュージーランド産など温帯地方産のプロポリスの大部分が、ポプラや柳の若芽を起源としているが、フサアカシアもプロポリスの起源植物になることは、極めて興味深い。
我が家の裏庭には、3種類のポプラばかりではなく、フサアカシアの森にも囲まれているからである。 ミツバチにとっては 「楽園」 であるが、私にとっても 「健康長寿の森」 である。フサアカシアからも、PAK遮断剤が見つかるに違いない。
さて、フサアカシアの樹脂には、抗炎症作用があることがかなり昔から知られているが、その有効成分の一つは 「サクラネチン」 と呼ばれるフラボノイドである。 もし、いわゆる 「シャーロック=ホームズの推理」 が正ければ、サクラネチンにもPAK遮断作用があるに違いない。 PAK依存性のCOX-2 遺伝子の発現を抑えるからである。 最近の文献によれば、慶応大学薬学部の須貝教授のグループが、サクラネチンの化学合成法の改良に成功している(2)。
前述したが、沖縄産のプロポリスの主要抗癌成分は 「Nymphaeols 」 と呼ばれるゲラニル側鎖を有する特殊なフラボノイド類であるが、サクラネチンには、ゲラニル側鎖がない。 私の予測では、ゲラニル側鎖は細胞透過性を増すために寄与しているが、PAKを直接阻害するためには, 恐らく必須ではなかろう。 もしかすると、ゲラニル側鎖は、Nymphaeols の「PAK特異性」にも寄与しているかもしれない。 言い換えれば、側鎖が長いほどPAK以外のキナーゼには働き難くなる可能性がある。。。
サクラネチンの語源は 「桜の木」にある。1908年に 天然物有機化学の草分けである東大薬学部生薬学の朝比奈泰彦教授 (1881-1975) が、博士号の取得前に、桜の樹皮から初めて単離したという面白い歴史がある。
アリとアカシアの「共生関係」?
実は、アカシアはその甘い樹液で、アリを一生 「奴隷化」 しているようである。そのトリックとは? http://karapaia.com/archives/52145366.html
参考文献:
1. Ferreira JM1, Fernandes-Silva CC1, Salatino A1, Negri G1, Message D2.
我が家の裏庭には、3種類のポプラばかりではなく、フサアカシアの森にも囲まれているからである。 ミツバチにとっては 「楽園」 であるが、私にとっても 「健康長寿の森」 である。フサアカシアからも、PAK遮断剤が見つかるに違いない。
さて、フサアカシアの樹脂には、抗炎症作用があることがかなり昔から知られているが、その有効成分の一つは 「サクラネチン」 と呼ばれるフラボノイドである。 もし、いわゆる 「シャーロック=ホームズの推理」 が正ければ、サクラネチンにもPAK遮断作用があるに違いない。 PAK依存性のCOX-2 遺伝子の発現を抑えるからである。 最近の文献によれば、慶応大学薬学部の須貝教授のグループが、サクラネチンの化学合成法の改良に成功している(2)。
前述したが、沖縄産のプロポリスの主要抗癌成分は 「Nymphaeols 」 と呼ばれるゲラニル側鎖を有する特殊なフラボノイド類であるが、サクラネチンには、ゲラニル側鎖がない。 私の予測では、ゲラニル側鎖は細胞透過性を増すために寄与しているが、PAKを直接阻害するためには, 恐らく必須ではなかろう。 もしかすると、ゲラニル側鎖は、Nymphaeols の「PAK特異性」にも寄与しているかもしれない。 言い換えれば、側鎖が長いほどPAK以外のキナーゼには働き難くなる可能性がある。。。
サクラネチンの語源は 「桜の木」にある。1908年に 天然物有機化学の草分けである東大薬学部生薬学の朝比奈泰彦教授 (1881-1975) が、博士号の取得前に、桜の樹皮から初めて単離したという面白い歴史がある。
アリとアカシアの「共生関係」?
実は、アカシアはその甘い樹液で、アリを一生 「奴隷化」 しているようである。そのトリックとは? http://karapaia.com/archives/52145366.html
参考文献:
1. Ferreira JM1, Fernandes-Silva CC1, Salatino A1, Negri G1, Message D2.
New propolis type from northeast Brazil: chemical
composition, antioxidant activity and botanical origin. J Sci Food Agric.
2017 Jan 11.
Simple Synthesis of Sakuranetin and Selinone via a
Common Intermediate, Utilizing Complementary Regioselectivity in the
Deacetylation of Naringenin Triacetate. Chem Pharm Bull (Tokyo). 2016; 64(7):961-5.
登録:
投稿 (Atom)