2019年3月7日木曜日

IVF : 精虫 (スパーム) 提供に年令制限?

臓器移植には、臓器を提供する贈与者 (事故死者あるいは存命者) の存在が必要である。私の知る限り、提供者に関する年令制限が全くない。 幼児から老人まで誰でも臓器が提供ができる。しかしながら、厳然たる事実としては、「高齢者の臓器は若者のそれより、加齢と共に、性能が低下している」のは明らかである。。。

ところが、全く驚いたことには、スパーム提供者には、厳然たる年令制限がある! 実は、私は既に75歳を過ぎて (喜寿を迎えつつあり)、再婚して、自分の子供を産んで貰うチャンスは皆無に近くなったので、世界で初めてIVF (人工受精) を開始した豪州メルボルン近郊にあるモナッシュ大学のIVFセンターにある「スパーム提供 (銀行) 」のホームページを閲覧してみた。驚いたことには、提供者に年令制限があった!  18歳から45歳まで!   つまり、私の場合、提供できたのは、30年以上昔 (つまり、私が結婚したばかりの頃) ということになる。

これは明らかに「人権侵害」(高齢男性に対する基本的人権の侵害!) である。何故かといえば、女性の場合、妊娠率は年令に従って低下し、通常60歳を越えれば、月経がなくなり (メタポーズ) 、妊娠「ゼロ」になるが、男性の場合は、スパームを提供できる限る (18歳を越えれば) そのような年令による妊娠率の低下や変化は全くない。巷には、「老人男性からのスパームには、DNA や染色体に異常が起こっているので、奇形児が生まれる可能性が高い」という非科学的な偏見や噂が未だに流れているようだ。 しかしながら、これは、全くの「神話」に過ぎない!
 
最近、韓国の病院で 600名近くの IVF 胎児に関して、母性及び父性由来の染色体の倍数性を調べた結果、母性の場合は、年令と共に異常が増加していたが、父性の場合は、年令に伴う異常は全く発見されなかった! (1)。   2、3年前にも、同様な研究結果が米国のニューヨークの大学から報告されている (2)。いいかえれば、スパーム提供の年令制限は、明らかに非科学的な「高齢者差別」 (人権蹂躪) である!  産婦人科関係者の再考を厳重に促したい!

 さて、年令に従って、スパーム数が減少するという現象は事実である。しかし、スパームの質が低下しているわけではない。 更に深く、追求するならば、高齢者のスパームには、健康長寿の (生存競争に強い) 遺伝子がより多くふくまれていることが容易に想像できよう、つまり、高齢者のスパームは、数は少ないが質が高いという結論が出る。。。IVF に多量のスパームは必要ない。凍結保存に耐える数匹の精虫で十分である。

けだし、1973年から2011年までの40年間弱に、男性成人 (欧米及びオセアニアのいわゆる「白人系」) のスパーム数は60%も減少していることが、2017年の調査でわかった。これは、恐らく、地球温暖化による「PAKの低下」現象に依るものと、私は解釈する。 PAKが抑制されると、高熱に抵抗性が増し (夏バテしなくなり)、平均寿命が延びる一方で、「少子化」することが、せんちゅうの実験で実証済みである。量産よりも「質的な向上」が人類社会にも到来しつつある。言いかえれば、地球温暖化に耐えるために、人類を含めて全動物は目下、激しく進化しつつある! 

その "進化の重要な担い手" が、PAKを遮断する旧兵器 (プロポリスやマヌカハニーなど) や新兵器「15K」なのである。他方、「核兵器」は人類の自滅 (退化) を招くだけである!   

参考文献: 

Effects of paternal age on human embryo development in in vitro fertilization with preimplantation genetic screening. Clin Exp Reprod Med. 2019 Mar;46(1):22-29.


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