プロポリスやマヌカハニーなどのPAK遮断剤には、血圧を低下させる作用がある。その血圧降下作用を、実験ネズミ (マウスやラット) で確認する場合、動物のどこの血管の血圧を測定するだろうか? 人間の場合は通常、腕の血圧を測定するが、ネズミでは、意外な部分で測定する。 ヒントはネズミの体中で、最も太い血管が通っている部分で通常、測定する。人の場合、静脈注射は腕にする。ネズミの場合は尻尾に静脈注射をするのが、獣医の常道手段である。 案の定、ネズミの血圧は尻尾で測定する。 ただし、動物が逃げ出さないように小さなオリの中に入れ、尻尾だけを血圧計に固定してから測定する。この方法を通常 CODA 「 Tail-Cuff (尾錠) 」法と呼ぶ。(ネズミは犯罪者ではないので) 手錠 (Hand-Cuff) の代わりに、尾錠を使用する!
一体、何故こんなことを書くかというと、我々の "15K" の臨床テストを始める前に、 その血圧降下作用を予め、(専門家によって) マウスで確認しておきたいのである。臨床試験でテストする投与量は、マウス実験の結果を参考にして、適量を選定するが、マウスと人では薬剤に対する感受性が違う場合があるので、少量から少しずつ投与量を上げていく (エスカレートする) 。 そして、顕著な毒性 (副作用) が出始める直前にストップする! その毒性の決め手となるのが、PAK遮断剤の場合は、血圧降下作用である。高血圧の患者の場合はともかく、(私自身のごとく) 低血圧の被検者の場合は、貧血症状 (立ち眩みなど) が出る前に、投与量のエスカレーション(増量) をストップする必要がある。
逆にいえば、(例外はあるだろうが) 一般に癌患者やPAK依存性の難病患者には、血圧が高目傾向の人びとが多いから、15K の血圧降下作用は "益にはなっても害にはならない" だろう。 因みに、血圧降下は (何カ月もかかる) 抗癌作用と違って、"速効" なので、臨床テスト (フェーズ I) で適量を選定するのに、最適な "決め手"となるに違いない。 言い換えれば、「抗癌剤」としての治験は通常数年かかるが、「血圧降下剤」としての治験なら、ずっと短期で (市販に向けて) 決着が着くはずである。。。新薬「15K」の開発者が高齢の場合、水平思考を発揮して「市販への最短路を走る」ことが必要不可欠となる! 太宰 治流に言えば 「走れメロス!」
さて、人類の血圧は人各々だが、平均120 -80 mmHg といわれている。ネズミやカンガルーの血圧もその近辺。ところが、首の長いキリンの血圧は、その倍以上 (260-160 mmHg) 。心臓から頭までの距離が "最長" であるからだ。
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