2024年12月14日土曜日

マグノリア樹皮由来のポリフェノール(Magnolol & Honokiol) : 健康長寿 etc をもたらす "PAK遮断剤"

中国で古代から、マグノリアの花や樹皮は、健康をもたらす漢方薬として、重宝されてきた。
しかしながら、その薬理作用 (分子レベル) が詳しく研究されたのは、比較的最近である。
先ず、その鎮痛作用は "COX-2" 遺伝子を発現を抑えることによる (1)。この遺伝子の発現には、病原/老化酵素 "PAK1" に依存することから、マグノリア成分に "PAK遮断剤" が含まれていることが予想される。
実際、その主成分である Magnolol & Honokiol (ポリフェノール) には、COX-2 遺伝子の発現を抑えるのみならず、PAK1 で抑制される抗癌遺伝子 "p21" の発現を誘導する作用が発見された (2)。
更に、ごく最近、このポリフェノールが線虫の寿命を延長することも証明された(3)。 従って、マグノリアは、花の香りが良いばかりではなく、健康長寿をもたらす!

REF: 1. Murakami Y, Kawata A, Seki Y, et al (2012).
Comparative inhibitory effects of magnolol, honokiol, eugenol and bis-eugenol on cyclooxygenase-2 expression and nuclear factor-kappa B activation in RAW264.7 macrophage-like cells stimulated with fimbriae of Porphyromonas gingivalis.In Vivo. 26: 941-50.
2. Hsu YF, Lee TS, Lin SY, et al (2007).
Involvement of Ras/Raf-1/ERK actions in the magnolol-induced upregulation of p21 and cell-cycle arrest in colon cancer cells. Mol Carcinog. 46: 275-83.
3。 Yu J, Gao X, Zhang L, et al (2024)。
Magnolol extends lifespan and improves age-related neurodegeneration in Caenorhabditis elegans via increase of stress resistance. Sci Rep. 14: 3158.

更に、マグノロールの側鎖の一部が水酸化された「マグノリグナン」には、美白作用があることが、化粧品界で良く知られている!

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