Melinjo というインドネシア原産の灌木には、マンゴーに似ているが、小粒 (長径が4-5 cm、重量は 25 g 前後) の赤い果実がなる。 実は年末、メルボルンの郊外を散歩中に近隣の庭先で見付けて、研究材料として、持ち帰って、一体何かを調べているうちに、葉の形と実の組み合わせから、「メリンジョの果実」であるという結論が, 先ず出た。
次の問題はその薬効、あるいは毒性である! 幸い、毒性は無いどころか、驚くなかれ、12年ほど昔に発表された、 山田養蜂場内の橋本 健 博士 (我が旧友) のチーム研究によれば、その主成分、Gnetin C (GNC, Resveratrol Dimer) に、美白作用がある ことが判明 (1) ! その3年後に、我々は (沖縄で) メラニン合成が PAK1 依存であることを遺伝学的に突止めた (2)! つまり、GNC =「PAK1 遮断剤」であり、 その煎じ茶は、巨峰カルピス同様、「健康長寿の基」である!
REF:
1. M Yanagihara, M Yoshimatsu, A Inoue, T Kanno, T Tatefuji, K Hashimoto (2012)。
Inhibitory effect of gnetin C, a resveratrol dimer from melinjo (Gnetum gnemon), on tyrosinase activity and melanin biosynthesis。
Biol Pharm Bull. 35: 993-6.
2. Nguyen BC, Be Tu PT, Tawata S, Maruta H. (2015)。
Combination of immunoprecipitation (IP)-ATP_Glo kinase assay and melanogenesis for the assessment of potent and safe PAK1-blockers in cell culture. Drug Discov Ther. 9: 289-95.
従って、Atherton に引っ越したら、"マンゴー" 栽培と同時に、(健康長寿を願って) "Melinjo" の灌木も、庭先に植林しようと考えている。。。
定植後3年で結実し, 約50年間収穫し続けることができるそうである。収穫は年2回で、ジャワ島の年間収穫量は約30万トンにもなる。
健康長寿をめざして, コーヒーよりも「メリンジョ茶」を煎じて飲もう! ジャワでは、メリンジョ茶を飮む人は、飲まない人より、少なくとも "5年ほど長生き" するそうである!
なお、日本では、 メリンジョ茶 が 福井の高橋製粉所から通販されている。。。
豪州では、巨峰カルピスが入手できないので、代わりに 家庭栽培の メリンジョ「茶」を通販するという新たな商売 (家内工業) も成り立ち得る。。。
Atherton は、コーヒー豆の一大産地だが、メリンジョ茶の産地に豹変させる企画は面白い!
面白いことには、(Melinjo より大きな実である) アプリコット(酸桃) や梅の実にも美白 (PAK1 遮断) 作用があることが知られている。しかしながら、その有効エキス成分 (エーテル抽出MK615) の実体については、未だ不明である。
以下は、我が輩の推定だが、"梅酒" (梅のエタノールエキス) にも美白作用があるに違いない。。。
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