2020年5月31日日曜日

2021 東京五輪に向けて: 健康長寿とCOVID-19予防などをめざす 5種類の天然PAK遮断剤を含む「五輪」(FIVE-O) 金メダル飲料!

人口2600 万人 の豪州では、COVID-19で死者が100名を少し越えたが、同じ人口の台湾では、鉄人大臣による奮闘のお蔭で、死者がたった7名に留まった!  さて、アフリカ大陸の東南岸沖に浮かぶ島国、マダガスカル共和国でも同様、大統領の機転で、死者がたった6名に留まっている。大統領の機転とは、(ノーベル賞に輝く) マラリア特効薬 (=PAK 遮断剤) を含む糞人参 (漢方) のエキス (CVO) をハーブ茶として、COVID-19予防対策の一環として、いち早く全国に奨励した。

我がブログや最近の英文総説で力説しているが、COVID-19による感染や肺炎には、PAKが必須であるばかりではなく、PAK は我々の免疫能を抑制している。従って、PAK 遮断剤は一般に、コロナウイルスの感染を予防かつ治療しうる。実際に、少なくともプロポリスと (ノーベル賞に輝く大村さんの) 駆虫剤「イベルメクチン」は臨床で、その治療効果を着々と挙げている!

従って、来年の五輪に因んで、五種類の天然PAK遮断剤をブレンドした「五輪」Golden 飲料を、JOC (日本オリンピック委員会) から売り出したらどうだろうか?  その成分は例えば、次の五種類:   ビタミン D3、プロポリス、アピゲニン (カモミール茶)、 ケルセチン (赤たまねぎ皮エキス)、レスベラトロール (赤葡萄、商業的には、赤ブドウよりずっと安価な日本原産の雑草「虎杖」(いたどり、コジョウ、スカンポ)のエキス )。

 このブレンドは、いわゆる「青汁」と違って、赤汁となる。ただし、たまねぎの臭いや味がかなり強いので、凍結乾燥して、揮発成分を除いたほうが、珍味!  最後に、蜂蜜で甘味をつけると、子供でも飲み易い!   ご一考あれ!

 ちょうど一年ほど昔、このブログで解説したが、ビタミンD3 はかなり強いPAK 遮断剤であるが、人体では肝臓などでCYP24 という酵素によって、24位が水酸化され、失活しやすい。そこで、帝京大の橘高教授の研究室で、10年ほど昔、CYP24 に抵抗性の誘導体 「MART-10」が開発されたが、残念ながら、未だ市販には至っていない。

さて、CYP24 遺伝子の発現にはPAK が必須である。従って、CYP24 によって代謝を受けない非ステロイド系の (別の) PAK 遮断剤、例えばプロポリス中のCAPE と併用すると、CYP24の発現が抑えられるので、D3 が代謝されにくくなり、CAPE とD3 とが "相乗効果"を示すことになる。 CAPE 自体もエステルなので、分解されやすいが、他のPAK遮断剤によって保護されると、更に相乗効果を発揮する。従って、幾種類かのPAK遮断剤を併用すると、単品より数百倍、活性が高まるという利点がある。 それが「五輪」の由縁である。

2020年5月29日金曜日

睡眠薬「サリドマイド」(R 体) は実はPAK遮断剤、
COVID-19/NF2 治療にも役立つはず!

その昔 (1950年代に)、 妊娠婦により「ツアリ」防止などの目的で一般的に使用された睡眠薬「サイドマイド」は、お腹の赤ちゃんの四肢の発育に副作用を及ぼし、いわゆる「サリドマイド奇形児」を多数誕生させて、大問題になり、とうとう発売中止になった。

参考書: 「神と悪魔の薬: サリドマイド」(本間徳子訳、日経BP出版、2001年) 

しかしながら、その後の詳しい研究の結果、この薬は、妊娠婦以外の患者には、全く副作用をもたらさないばかりではなく、癌を含めて様々な難病に対して、治療効果を示すことが判明した。 最も注目すべきは、伝染病の一つである「癩 (らい) 病 」(ハンセン氏病) の特効薬として、1964年頃から、WHOの許可を得て、使用されるようになった!  実は、この薬は(同類の) 結核菌やエイズ=ウイルス感染にも効くことが、1990年代にわかった!

しかしながら、その薬理作用のメカニズムが長らく不明のままだった。1996年になって、その手がかりがようやく見つかり始めた。ハーバード大学医学部のフォークマン博士の研究室で、サリドマイドが固形癌の成長に必須な「血管新生」を抑制することが判明した。血管新生は、もちろん妊婦のお腹にある赤ちゃんの正常な成長にも必要である。この血管新生は、その後、何と「PAK 依存性」であることが判明した。

従って、サイリドマイドが何らかのメカニズムで、PAKを遮断している可能性が大である。 さて、ある特定の抗癌遺伝子が欠損すると、腫瘍が発生する。NF2 遺伝子は、その一例であり、この遺伝子が欠損すると、PAK遮断蛋白である「メルリン」が生産されなくなり、脳腫瘍を発生させる。「PTEN 」と呼ばれる抗癌蛋白は、一種のフォスファターゼ (脱燐酸化酵素) で、PAKを特異的に脱燐酸化して、その発癌機能を抑える。

 2009年になって、中国天津大学の研究グループによって、サイリドマイドが PTEN 遺伝子を活性化することによって、PAKを遮断することを突き止められた (1)!  更に最近、PTEN がCOVID-19 による肺炎 (Fibrosis)を抑えることも実証されている (2, see Fig. 1)! 従って、"サリドマイドはPAK遮断剤の仲間"であり、当然のことながら、プロポリスやイベルメクチン同様、"COVID-19感染にも効く" はずである。目下、中国内で、サリドマイドによるCOVID-19患者の臨床テストが進められていると聞いている。

 誤解のないように、明記したいことがある。実は、サリドマイドは "ラセミ体"。S 体 (悪魔) のみがインテグリン遺伝子などの発現を抑えて、奇形を起こす。(R 体の) PAK遮断作用は奇形を起こさない "天使"。しかも、PAK 欠損のマウス株からはより健康な、しかも正常 (五体満足) な子供が生まれる。更に、付け加えれば、プロポリスやイベルメクチンの投与により奇形児が生まれたという事例は全くない!

10年ほど前に、サリドマイドのアミノ誘導体で、奇形を起こし難い Pomalidomide が米国のCelgene によって開発された。少なくともニワトリの受精卵で、奇形が発生しないことが実証されている。しかも、FK228 やイベルメクチンとちがって、BBB (血管脳関門) を通過するので、理論的には、NF2 などの脳腫瘍の治療にも有効であるはず。
インドでは、"Pomahope" という商標 (Abbot 社) で市販され、21錠 (2 mg x 21) 入りが8000 ルピー (約 11,000 円)。

英国で、ごく最近、NF2  (Schwannoma) 患者で、MM (Multiple Myeloma)  治療に "Pomahope" を使用したところ、Schwannoma も縮小していることが判明した! 

Regression of a Spinal Schwannoma After Pomalidomide


Abstract
A 77-year old female with a history of neurofibromatosis type 2 (NF2) was diagnosed with a spinal schwannoma that was managed conservatively over a decade. During this time, follow up imaging revealed this lesion had been growing and the patient had become symptomatic from it necessitating surgical decompression. However, the patient had been diagnosed with multiple myeloma and underwent treatment with Pomalidomide chemotherapy which delayed surgery for the spinal schwannoma. Further imaging of the spine revealed significant regression in the size of the spinal schwannoma. This phenomenon has not previously been reported and this report aims to explore the implications of Pomalidomide in patients with NF2 related spinal schwannomas.
参考文献:
1. Song Gao , Xue-jun Yang, Wen-gao Zhang, Yan-wei Ji, Qiang Pan
Mechanism of Thalidomide to Enhance Cytotoxicity of Temozolomide in U251-MG Glioma Cells in Vitro. Chin Med J (Engl). 2009; 122(11):1260-6.
2. Hiroshi Maruta , Hong He. PAK1-blockers: Potential Therapeutics Against COVID-19.  Med Drug Discov. 2020 Apr 19;100039.

2020年5月12日火曜日

"酸素不足"はPAKのアセチル化 (=異常活性化) を誘導し、
癌化、"コロナ肺炎"など一連の難病で寿命を縮める!

特に"肺炎"は、それ自身、「酸素欠乏」をもたらすので、悪循環が続く。 従って、理論的にはCOVID-19の感染を、PAK遮断剤ばかりではなく、PAK Acetylase (PACE) 遮断剤 (レスベラトロール etc) でも、予防/治療しうるはずである。さて、「PACE」とは、一体いかなる酵素なのだろうか?

"Hypoxia" induces the acetylation of PAK1 at Lys 420 to block its dimerization, and thereby leads to its "abnormal activation" and promotes tumorigenesis etc by phosphorylation of ATG5. Most interestingly, "SIRT1" deacetylates the Lys 420 of PAK1 ! 
# Feng X, Zhang H, Meng L, et al. Hypoxia-induced acetylation of PAK1 enhances autophagy and promotes brain tumorigenesis via phosphorylating ATG5. Autophagy. 2020 Mar 18:1-20.  

 一般に蛋白中のアセチル化は、主に Lys のアミノ基がアセチル化される。最も良く知られている例は、クロマチン (遺伝子とヒストンの複合体) のヒストンをアセチル化すると、遺伝子の発現が高まる。 HDAC (ヒストン脱アセチラーゼ) は、その逆反応をつかさどる酵素で、HDACを抑えると、PAKが遮断される。PAK 遮断剤「 FK228 」 (商標 "Istodax") は、HDACの典型的な阻害剤でもある。 さて、私の理解が正しければ、蛋白アセチラーゼ (ATase) は一般に 「Acetyl CoA 」を (アセチル基を供給する) 補酵素とする。

チューブリンのアセチル化と脱アセチル化
チューブリンのアセチル化と脱アセチル化については、1980年代後半、米国エール大学で我々を中心に、主にクラミドモナスを用いて詳細な研究が行われた。軸糸 (鞭毛) に局在するチューブリンアセチルトランスフェラーゼ (TATase) は、微小管を構成する α-チューブリン=サブユニットの特定のリシン残基をアセチル化する。微小管が分解されると、原形質に含まれる脱アセチラーゼによってこのアセチル基 は取り除かれる。このようにして、軸糸の微小管は原形質の微小管よりも長い寿命を持つ。 


PAK 脱アセチラーゼ= "SIRT1" 
「PACE」の正体は結局、ヒストンやα-チューブリンをアセチル化する "ELP3" (Elongation Complex Protein 3, RNA Polymerase II Complex の一部) と判明したPACEの逆反応、つまり"PAKの脱アセチル化" をする酵素もつい最近、発見された!  それは何と"SIRT1" と呼ばれる酵素だった!  この酵素は、"健康長寿" に関与し"レスベラトロール"  (RSV) やその改良剤 "SRT2104" などで活性化される。言い換えれば、たとえ「コロナ肺炎」に感染しても、レスベラトロールが豊富な "赤" ワインなどを飲めば、生き残れるチャンスが大である。  乾杯! 
更に、付け加えれば、RSVは、「LKB」と呼ばれる抗癌キナーゼを介して、PAK を阻害する。 ただし、天然のRSVは、水に溶けにくいので、一連の水溶性改良型が製薬会社「GSK 」などにより開発されつつある (糖尿病患者を対象とする臨床テスト中) が、未だ市販には至っていない。。
メキシコ生まれのスペイン人 (1907 年生まれ) マリアは、COVID-19 感染を克服した世界最年長の人!  1919年のスペイン風邪にもかかったが、見事に生き残る!彼女は世界に稀れな PAK 欠損」人類 (Homo unpaks) "Red"Wine-Lover ! 

#この研究論文は、米国ニュージャージー州にある医学系名門 「Rutgers 大学」の研究グループによる極めて優れた論文である。この大学からは、その昔、抗生物質「ストマイ」を発見して1952年にノーベル賞をもらったセルマン=ワックスマンが輩出している。 

2020年5月2日土曜日

Ivermectin Therapy of COVID-19: Clinical Results


April 21 (Mainichi Newspaper) and April 24 (Nikkei Newspaper)
大村氏のイベルメクチン、新型コロナに効果 (米ユタ大が報告)
English Summary:
According to a recent report from Utah University in US, Nobel-winning anti-parasites « Ivermectin » (sold by MERCK) was found to reduce the death rate of COVID-19 patients (over 700 ) by 6 times  (from 8.5% to 1.4 %) world wide. Its "single" dose (O.15 mg/kg) appears to be basically same as that for patients suffering from pathogenic insects in the past. The clinical data are based on Ivermectin trials in North America, Europe and Asia (at 169 hospitals) during January-March this year. In severe cases requiring ventilators (oxygen suppliers) at ICU (intense care unit), the death rate of Ivermectin-treated patients is only 7%, while that of non-treated (or treated with other drugs) is 21%.
Scientific Note :
How can Ivermectin block the COVID-19 infection ?  In general the infection of RNA viruses such as influenza, HIV and COVID-19 requires the major « pathogenic » kinase PAK1 in hosts. More than a decades ago, we found that this drug blocks PAK1 in cancer cells, suppressing their growth with IC50 around 2.5 micro M, but without any effect on normal cell growth (1). More recently a team at Monash University in Melbourne found that this drug in fact inhibits the COVID-19 infection in Vero cells with IC50 around 2.5 micro M (2). Furthermore, there are a few scientific evidences indicating that the pathogenic process of this virus, in particular « fibrosis » (inflammation of lungs) which causes the death, also depends on PAK1 (3). In addition PAK1-blockers in general stimulate our immune system, producing an antibody against pathogenic bacteria or viruses (3). Thus, "single stone kills more than two birds"!


Finally I located the original "English" source of this news/finding:

Usefulness of Ivermectin in COVID-19 Illness
 Amit Patel (April 19, 2020)
Abstract

Importance: There is no established anti-viral therapy for treating COVID-19 illness.

Objective: To study the usefulness of Ivermectin, an antimicrobial therapy, in COVID-19 outcomes.

Design: An international, multicenter, observational propensity-score matched case-controlled study using prospectively collected data on patients diagnosed with COVID-19 between January 1, 2020 and March 31, 2020.

Setting: An international multi- institutional deidentified healthcare outcomes database.

Participants: Hospitalized patients diagnosed with COVID-19 determined by presence of a positive laboratory finding confirming SARS-CoV-2 infection.

Exposure: Ivermectin (O.15 mg/Kg) administered "once" compared with COVID-19 patients receiving medical therapy without ivermectin.
Results: The cohort (including 704 ivermectin treated and 704 controls) was derived from 169 hospitals across 3 continents with COVID-19 illness. The patients were matched for age, sex, race or ethnicity, comorbidities and a illness severity score (qSOFA). Of those requiring mechanical ventilation fewer patients died in the ivermectin group (7.3% versus 21.3%) and overall death rates were lower with ivermectin (1.4% versus 8.5%; HR 0.20 CI 95% 0.11-0.37, p<0.0001).