2017年9月25日月曜日

快楽ホルモン (ドーパミン) の (延命) 効果は、「腹の空き具合い」による?

モーツァルトの名曲がドーパミンなどの快楽ホルモンの分泌を促進することによって、様々な薬理効果を発揮する例を前述した。 さて、モーツァルトの名曲による延命 (寿命を延ばす) 効果を実際にテストした研究者は未だいないようだが、ショウジョウバエを使って、それに近い実験をしたドイツのグループがいることが判明した。 

 「オクタパミン」(OA) というホルモンは、ドーパミンと正反対の作用を持つ 「不快」 ホルモンである。 OA レセプターを欠損したショウジョウバエは、不快感を感じない「幸せな者」である。 餌がタップリある状態だと、 この幸せ者は、野生株に比べて肥満型になり、短命 (30日) に終わる。 ところが、餌が足りない (節食) 状態になると、 寿命が75日にまで延びる (1)。

一般に哺乳類でもショウジョウバエでも、節食状態にすると、長生きするが、"幸せ者" は更に長生きする!  言い換えれば、「空っ腹 (腹八分目) でモーツァルトの名曲を楽しんだ場合に初めて、延命効果が出る」 という結論が導かれそうである。 贅沢ザンマイには、モーツァルトの (延命) 効果は期待できない (逆効果だ) からご注意!

実は、「モーツァルト自身がなぜ短命に終わった」 のか、とても不思議に思っていた。 ライバルの楽師サリエリによって毒殺されたという噂 (説) もあるが、どうやら 「自業自得 (贅沢ザンマイで逆効果) 」 だった可能性が高い。。。 刺客は 「我が身にあり」! 

 蛇足だが、森 雅裕著のスリーラー小説 「モーツァルトは子守唄を歌わない」  (講談社文庫) が30年ほど昔出版された。 楽聖モーツァルトの死にまつわる陰謀を探偵 "ベートーベン" が解き明かす話である。 ひょっとすると 「モーツァルトは子守唄で眠らされる」  というSF小説も間もなく出版されるかもしれない。 。。

参考文献:  

Octopamine controls starvation resistance, life span and metabolic traits in Drosophila. Sci Rep. 2016; 6: 35359.

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