2018年3月6日火曜日

アマゾン密林の "Tree of Youth" (若返りの木) :
せんちゅうを「長寿」にする作用あり!

アマゾンの密林は各種の薬用樹木の「宝庫」である。その典型的な例が「苦木」と呼ばれる薬用樹木で、その樹皮エキスには強い抗マラリア作用やPAK遮断作用があり、その主成分である「Glaucarubinone」と呼ばれるPAK遮断剤は、抗癌作用ばかりではなく、せんちゅうの寿命を有意に延ばす作用が、数年前に東ドイツにあるイエナ大学の研究グループによって、明らかにされた。 さて、ごく最近、 西ドイツにあるハイデルベルグ大学のマイク=ウインク教授の研究室によって、アマゾン密林に高く聳える通称「若返りの木」(高さ30 m) の樹皮エキスにも、せんちゅうの寿命を延ばす作用があることが証明された (1)。 もっとも、有効成分の同定は未だされていない。しかしながら、 その作用メカニズムから、その有効成分が「Glaucarubinone 」以外の新規なPAK遮断剤であることは、ほぼ確実である。 近い将来、我々は、このグループと共同研究をする計画もある。

 ハイデルベルグ大学はドイツ国内では最古の大学 (創立1386年)で、ベルリン大学 (50名)、ゲッチンゲン大学 (45名)、ミュンヘン大学 (41名) に次いで、  27 名のノーベル受賞者 (東大や京大の4倍) を輩出している名門大学の一つである。



参考文献:

1. Peixoto H, Roxo M, Koolen H, da Silva F, Silva E, Braun MS, Wang X, Wink M. Calycophyllum spruceanum (Benth.), the Amazonian "Tree of Youth" Prolongs Longevity and Enhances Stress Resistance in C. elegans. Molecules. 2018 Feb 27;23 (3). pii: E534.

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