2015年末頃、我々は、沖縄で、(一見) 不思議な現象を見つけた。 一連の天然 "PAK1" 遮断剤 (例えば、沖縄産のプロポリス や ゴーヤ由来のククルビタシンなど) が、ヒトの毛細胞の増殖を増強させた! つまり、PAK1 遮断剤が "脱毛症" (例えば、いわゆる Chemo=抗癌剤治療の副作用) の治療に役立つ訳である(1)!
1。BCQ Nguyen, N Taira, H Maruta et al (2016).
Artepillin C and Other Herbal PAK1-blockers: Effects on Hair Cell Proliferation and Related PAK1-dependent Biological Function in Cell Culture. Phytother Res. 30:120-7.
ごく最近になって、海外の多数の研究グループが、"Upadacitinib" (UPA) と呼ばれる "JAK1 阻害剤" (市販の抗炎症剤) に、強い「発毛作用」があることを報告し始めた (2)! 実は、JAK1 はPAK1 を活性化する発癌キナーゼである。つまり、UPA は、市販の "PAK1遮断剤" の一種であった!
2。K Kołcz, M Żychowska, E Sawińska, A Reich (2023)。
Alopecia Universalis in an Adolescent Successfully Treated with Upadacitinib-A Case Report and Review of the Literature on the Use of JAK Inhibitors in Pediatric Alopecia Areata。 Dermatol Ther (Heidelb). 13: 843-856.
"UPA" (ABT-494) を 2016年末頃に 開発したのは、米国のシカゴにある「AbbVie」という製薬会社だった (3)! 2019年に "FDA" によって、臨床 (リュウマチの治療) 用に使用が許可された。
3. MEF Mohamed, HS Camp, P Jiang et al (2016).
Pharmacokinetics, Safety and Tolerability of ABT-494, a Novel Selective JAK 1 Inhibitor, in Healthy Volunteers and Subjects with Rheumatoid Arthritis。
Clin Pharmacokinet. 55: 1547-1558.
注: 我が輩の推量であるが、この UPA は分子量が380であり、血管脳関門 (BBB) を通過し易い「PAK1 遮断剤」なので、恐らく、"脳腫瘍" である (NF1 や NF2) の治療にも有効である、と思う。 商標名は 「 Rinvoq」!
(化学構造が類似する) "Gleevec" にも、発毛作用があり、実際に "NF" の治療にも有効であるが、UPA の方がずっと、抗腫瘍作用が強い!
将来への課題:
なお、UPA は、赤い色素 (UP) 同様、水に溶け難い。そこで、分子の真ん中にあるケトンを水酸化 (還元) したのち、燐酸化すれば、ずっとBioavailability (腸管吸収) が高まるだろう。。。
さて、我々の体内には「CYP3A4」 と呼ばれる酵素が存在し、このアミド結合を切断して、UPA を不活化する傾向がある。従って、このケトン部分を燐酸化すると、「CYP3A4」耐性にもなる "利点" がある (一石二鳥!) ...
結論: 食餌療法で、"NF" 腫瘍を治療したかったら、沖縄産の「ゴーヤチャンプルー」を食べるのが最も早道。明らかに副作用はない! 沖縄は日本国中で、"最も蒸し暑い" 場所だが、ゴーヤチャンプルーを食べていると、不思議と「夏バテ」しない!
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