2020年6月13日土曜日

パール=バックの名言「混血 (雑種) は純血よりたくましい」: 21世紀は混血スターの檜舞台 (特にスポーツ界で) !

女史は "雑種強勢" (Hybrid Vigor) の "科学的な" 一例として、「ジェラルミン」 を挙げた: アルミに微量の銅やマグネシウムなど、2、3 の金属を加えて作らえた "合金" だが、(純粋な) アルミ自身よりずっと強靭で性能が高い。 1903年頃にドイツのアルフレッド=ウイルムによって発明され、(軽量でしかも強靭な) 航空機の発達に貢献!  

ごく最近、意外にもフィンランドのある院生 (DM 君) から、突然メールを初めて受け取った。大学の博士課程で、目下、「パール=バック女史 (1938年ノーベル文学受賞者) と日本社会や文化との関係」というテーマに取り組むため、(平仮名、片仮名ばかりではなく)  漢字を猛勉強をしていると言う。外人で日本語を悠長に話す人は割合いるが、漢字をマスターする外人はごく僅かである。 彼はフィンランド人 (バイキングの子孫) ではなく、実は「イラン生まれ」のロシア系外人だそうだ。 悪名高き「イラン革命」の飛ばっちりを受けて、結局、平和なフィンランドに腰を落ち着けたそうだ。 従って、人種問題 (特に人種差別) や多民族主義 (multi-culturalism) の問題は、彼の頭をなかなか離れ難い! 

現在の日本の若者 (20 代) で、パール=バック女史という人物について、熟知しているひとはかなり少ない。1930年代初頭に有名な小説「大地」を書いて、世界的に有名になった米国の作家であるが、彼女は実は、その前半生を中国大陸で過ごした。この文学作品も中国の貧しい農民の生活を描いたものである。結局、日本軍が1930年代に南京で住民を大虐殺をした直後、故国の米国へ避難し、ずっとそこに永住を決めた。 さて、そういう経歴の女史が、日本人や日本社会と一体どんな繋がりをもっているだろうか、不思議に思う人々が多いことだろう。。。

女史は、米国に戻って以来、(「東西の架け橋」として) 人種問題に真剣に取り組み始めた。先ず黒人差別問題、中国移民に対する差別問題、太平洋戦争中の日本移民の強制収容、戦後、敗戦国 (ドイツや日本) における (米国) 占領軍の軍籍 (男性) と住民 (女性) との間に産まれた多数の混血孤児の親探し (養子斡旋)、原爆被災者の救済 等々である。彼女は、「パール=バック財団」を軸に、その後半生をもっぱら「ソーシャル=ワーカー」 (慈善家) として献身した。

その女史は、実はキリスト教「伝道師」の娘だったが、結局、神は (苦しむ人々の惨状や訴えに耳をかさない) 「盲かつ聾である」(無用の長物!) と悟り、自分自らが神に代って、虐待されている人々を救ねばならないと悟ったからである。

戦後まもなく、その女史と極めて親しくなった 日本の女性が「澤田美喜」だった。美喜は明治時代「三菱財閥」を築いた岩崎弥太郎の孫娘で、少女時代にキリスト教に共鳴した。後に外交官の澤田れいぞう (戦後、日本初の国連大使) と結婚し、欧米を遊学し、様々な人々と交友をもった。その一人が、フランスの黒人歌手/女優 ジョセフィン=ベーカー (ユダヤ系スペイン人の父と黒人の母から誕生) だった。彼女は、一ダースもの混血孤児たちを養子養女として引き取り、色とりどりの「虹鱒の子供たち」として、養育した。 戦後、彼女はフランス政府から最高の勲章 (レジオン=ドヌール) を受賞し、1975年に国葬された。

敗戦後まもまく、美喜は闇米業者などで満員の列車の中で、棚から落ちてきた風呂敷の中に、混血孤児の死体を見つけて、ひどくショックを受け、神のお告げを聴いた。「見放された混血孤児たちの母親になりなさい !」。 そこで、美喜は (「財閥解体令」のお蔭で) 米軍に接収された大磯にある自宅を、苦労して米軍から買い戻し、そこに「エリザベス=サンダース ホーム」という混血児専門の孤児院と学校を建設し、2000名以上のいわゆる「日米混血孤児」を養育した。 戦後、バック女史はこのホームをしばしば訪れ、孤児たちを養子養女として、米国に引き取った。 この2人の女性の血の滲むような努力のお蔭で、日本社会における根強い混血男女に対する偏見や差別が次第に薄れ、21世紀生まれの (少なくとも、スポーツ界の) 「混血スター 」たち (大坂なおみ等) が誕生したわけである。

かような日本社会の戦後における遅々とした (しかし着実な) 変化を、パール=バック女史や澤田美喜という開拓者たちの目線で、眺めて貰えれば、幸いだと私は考え、このフィンランドの院生と文通を続けている。来春、COVID-19 感染が治まった頃には、日本を自ら訪れ、彼自身の目や肌で、日本社会を観察し、直に感じ取って、博士論文の材料にして欲しいと思う。 実は、2001 頃に、ピーター=コン教授(ペンシルバニア大学) 著の「パール-バック伝: この大地に差別をなくすために」 (上下2巻) を、「七人の侍」 (女性ばかり) と共に共訳して、出版したのが縁で、教授からこの院生に連絡が行った模様である。。。

最後に明記したいことは、この地球上に「純血」の人類など、存在しないという事実である。 「人類は全て、混血あるいは雑種である!」。 なぜなら、そもそも人類のゲノム (遺伝子) の2-3% には、大昔から、ネアンデルタール人からの遺伝子が宿っており、氷河時代やその他の 地球環境の激変 から、我々を守ってくれたからである。もし、仮に「人類が純血」だったら、恐らく、マンモスや恐竜と共に、既に絶滅していた可能性が強いのだ。 ネアンデルタール人の遺伝子のみでは結局、絶滅した。人類とネアンデルタール人の "絶妙な" 遺伝子の組み合わせ (雑種) が、人類に飛躍的な「進化」をもたらしのだ! 
For the evolution (improvement of quality) of each species, "blending" of genes is essential! (Mutation of genes would do a similar task, but might cause cancers and other diseases. )

日本で大活躍する混血選手 (Half-Athlete) は、今のところ、スポーツ界 (テニス、陸上競技、相撲#、ラグビー、バスケ等) に限られているが、米国では名門ハーバード大学出身の「混血の若者」バラック=オバマ (白人の母と黒人の父の間に誕生) が米国史上初めて、2009年に大統領に就任し、2016 年まで2期8年間、米国のみならず世界をリードし、ノーベル平和賞まで受賞した!  日本が将来「共和国」に進化すれば、女性の大統領 (女帝) や混血の大統領が出現するかもしれない。時間をかければ、可能性は無限にある! 

# 1960年代に相撲界で大活躍した横綱の「大鵬」 は、ウクライナのコサック兵 (父) と、秋田県の日本女性 (母) との間に誕生した日本初の「混血」スポーツスター!  「巨人、大鵬、卵焼」の内で、私は (常勝) 巨人は好きになれなかったが、(ワザ師の) 栃錦と大鵬の大ファンだった。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO18536430W7A700C1000000/

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