2020年10月21日水曜日

読んで楽しむ"政治"漫談「コロナの乱 と恩返し」

スクープ号外: 「血を血で洗う」 と言われた冷酷非情な X 首相が、突然、コロナに感染!
昨日、秋田のある田舎から、首相官邸宛てに、パンケーキと苺シロップが献上される。大好物のパンケーキを食べてからしばらくして、かなり年配の首相は発熱 (40度を越え!)、咳込む。肺炎の疑いがあるので、検査をすると、COVID-19 陽性と出る! そこで、最寄りの虎ノ門病院に急きょ入院する。症状は刻々と悪化し、ICU に移されベンチレーターにかけられる。 取り敢えず、(米国の T 大統領同様) COVID-19 から快復した患者から集めた抗血清を大量輸血され、急場をしのぐ。 しかしながら、首相の病状は一向に改善されず、生死の境を一週間ほどさ迷い続けた。
そこで、ある日、首相の容態を心配して、皇居から病院へわざわざ天皇夫妻自らが異例の訪院をされた。 夫妻は首相の担当医に、 ある物を託された。 それは、ニュージーランド産の 「Bio 30」 と呼ばれるプロポリス (蜜蜂の巣のアルコールエキス) であった。豪州に住むある癌専門家によれば、プロポリスは古代エジプト時代から、ウイルスや病原菌 による感染、 あるいは癌を予防するばかりではなく、根治しうる伝承薬として知られ、古代ギリシャの医者 「ヒポクラテス」 (医学の祖) も、これを使って様々な難病の治療に成功したばかりではなく、自らも規則的に経口し、(その時代には珍しく) 90歳を越える健康長寿を全うしたと伝えられている。 しかも、副作用が全くない! そこで、主治医は試しに、首相にそれを朝晩飲ませ始めた。 実は、主治医は当初、T 大統領同様、ステロイド系の消炎剤「Dexamethazone」(DM) を投与する案を考えていたが、米国のスタンフォード大学のある精神科医の経験によれば、DM には副作用として、患者を一時的にマニアック (狂気) にする副作用があることが判明したので、DM の投与をいささか渋っていた。
2、3日して、首相の容態はかなり快復して、ベンチレーターなしでも何とか呼吸ができるようになった! 一週間後には、ようやく退院を許された。首相は辛うじて "九死に一生" を得た! 意識が回復してから、天皇夫妻が見舞いに来院されたことを知った。しかも、自分を救ってくれたのは、夫妻が医師に勧めてくれた 「プロポリス」 と呼ばれるPAK遮断剤であることを、詳しく医師から知らされた。そこで、「命の恩人」である天皇夫妻に、御礼の言葉を述べるため、首相は皇居を初めて訪れた。 「 天皇陛下、私が入院中、 わざわざお見舞いを下さり、大変恐縮です。しかも、陛下お勧めのプロポリスのお蔭で命拾いをしました! お礼の申し上げようもありません」
「首相、あなたがすっかり元気になられたことを大変嬉しく思います。今後とも、国民全体のために、しっかりご奉職下さい!」
「ははあ、ところで、大変恐縮ですが、私個人から何か一つお礼を差し上げたいのですが、何かご所望はございましょうか?」
「実は、我が祖父以来、天皇家三代に渡る念願が一つだけ御座います。 もし、可能でしたら、マッカーサー憲法の1-8条項を破棄して、いわゆる 「象徴天皇制度」 を廃止して、我々天皇一家が皆、民間人として、自由に発言できるように、憲法を改正して下さると、我々一家は大変嬉しいのですが。 敗戦直後、マッカーサー元帥から、私の祖父 (昭和天皇) が、GHQ に出頭を命じられたことがあります。あなたがまだ生まれる前の話です。その時、元帥が例の 「象徴天皇制」 を提案しました。その時、祖父は、もし、その案を受け入れなかったら、どうなるか、と問うたところ、元帥曰く 「あなたは、ソ連や豪州などの戦勝国の要求に従って、 「戦争犯罪人」 として、処刑あるいは無期懲役となるだろう」 と答えたそうです。 さて、2、3 年前の話ですが、あなたの前任者にも、我が父 (平成天皇) が、”天皇制廃止” を提案したところ、無下に断わられました。そこで、父は ”生前退位” を決意したわけです。 恐らく、官房長官であったあなたもご存知でしょうが」
(実は歴史にひどく疎い) 首相はそれを聞いて、寝耳に水を浴びせられた! 「令和じいさん」 と あだ名されて、有頂天になったばかりだったからである。しかし、武士 (実は、農家のせがれに過ぎなかったが) に、二言は禁物だった。 しかも、恩人の天皇夫妻には、今度ばかりは、ノーとは言えなかった。
「はい、確かに承知しました! お約束はできませんが、できるだけ善処させて頂きます」
さて、警察などの捜査によると、例の「コロナの乱」の張本人は、実は、近所の猫らしい! コロナ事件の担当刑事 N が得た最新情報によると、永田町に住む 若い主婦 Z が同じ頃に肺炎症状を訴えたので、病院で PCR テストを受けたところ、COVID-19 陽性と判明。 しかも、その飼い猫 Y も (肺炎症状は軽度だったが) COVID-19 陽性と出た! 興味深くも、数か月前に、米国ニューヨーク市内のセントラルパークの動物園で、ある飼育係から "虎" に COVID-19 が感染したという報告があった。その "虎" の肺炎症状は矢張り、ごく軽かった。。。 更に、驚くなかれ、X 首相の飼い猫も "COVID-19 陽性" と出た! 従って、感染経路として、"XYZ" あるいは その逆の "ZYX" という可能性が浮かび上がった。 六法全書を紐解けば、どちらにしても、感染が猫などのペットを介して生じた場合には、残念ながら、"犯罪" にはなりえない! 「犯意」を 確明できないからである (疑わしきは、罰せず!)。 従って、(放し飼いの) 猫は、いわゆる (迷宮入りの)「トロイの木馬 (木猫)」(super-spreader) になり易いニャー。。。 "知能犯" の手口にくれぐれも御注意!
首相は言わば "飼い猫に噛まれ" (油断し) て、たかが 「コロナ」 ごときに感染し、全くぶざまな結末になってしまったことをひどく悔やしがり、勿論 "飼い猫" (クロチャン) の 処刑 (安楽死) を獣医に依頼した! 以後、首相は 夜中に "猫" 恐怖症 ばかりではなく、"パンケーキ" 恐怖症 にもさいなまれ始めた! こうして、ホテル「オータニ」内にあるレストラン "S" は、月に一度 "3000円のおやつ" (パンメーキ) を食べにくる顔見知りの顧客をとうとう失ってしまった!
ともあれ、天皇制 を廃止して、共和制になった場合、果して、彼は大統領の職につけるだろうか? いわゆる「令和の大獄」で、自分の人気がかなり落ち始めていた。他方、(宿敵の) 都知事の人気が 「五輪」 成功裡のお蔭で、かなり高まっている。。。
一か八か、やってみる以外にはなかった。 そこで、国民投票で、憲法改正 (1-8条の削除) の是非を問うことになった。 投票結果は、賛成が56%、 反対が33%、 棄権が11% だった! よって、(天皇の望み通り) 憲法改正が承認された。 国会は即日解散し、「日本共和国」 最初の大統領選挙戦が始まった。 予想通り、元首相と、元都知事が二大有力候補になった。 しかしながら、終盤になって、突如 「ダークホース」 が登場した。 元天皇だった!
皇居前広場に詰めかけた有権者たちを前にして、元天皇は第一声を挙げた。「私達の家族は、敗戦後、75年以上の間、"カゴの鳥" 状態で、自分たちの意見を自由に発言できませんでしたが、今回初めて、皆様のお蔭で、"自由の身" となり、私にも新しい共和国のために、皆様へ恩返しができる機会がやってきました。 先ず、平和な共和国を建設するためには、「和」が何よりも大切です。君子、敵を作るべからず、という言葉があります。 先ず、(全世界を味方につけるために) 永世中立国をめざして、日米安保条約を破棄しましょう。 沖縄を米軍基地から解放するためです。和は、全ての国民の間でも、必要です。 党派や派閥を組んで、自益のみを守ろうとする利己的な活動はもう辞めましょう。貧富を越えて、全ての国民がお互いに助け合える「共和」の社会を、共に建設しようではありませんか」
庶民の多くが、(徳の高い) 元天皇の (政党政治家たちからは聴けない) 素朴かつ新鮮な意見に共鳴した。 こうして、最終的には、元天皇が過半数を獲得して、初の大統領に当選した。
間もなく、「君が代」に代わって、日本 (共和国) の新しい国歌: "我らみな同胞" が作詞、作曲された。
(起) 山河に恵まれ、大洋に臨む
(承) 山の幸、海の幸を楽しむこと二千年
(転) 縄文も弥生も仲良く助け合い
(結) 世界平和に尽しましょう!
注: 「縄文」とは先住民、「弥生」とは移民を指す。
Ende gut Alles gut. (終わり良ければ、全て良し!)
注: この作品は、行間を良く読むと分かるが、実は 「完全犯罪」 ミステリー。 鍵は六法全書 、X の恐怖症 (後遺症)、文末のドイツ語 (文豪ゲーテの言葉) etc。「ほし」 (事件の黒幕) は、天罰 (神)、 天皇、 作者自身、学術会議から除外された学者、左遷された官僚、等を含めて、恐らく有権者の過半数! 誰にしても、動機だけは十分あるが、犯行の証拠が皆無! 文責: 西 ノボル (作者ペンネーム)。

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