3年ほど昔、「サイエンス」誌に発表されたハーバード大学 (医学部) の Pandolfi
教授らの研究報告によれば、ブロッコリ等の野菜に含れている「I3C」(indole-3-carbinol) と呼ばれる比較的単純な化合物には、 抗癌作用があると言う。その分子メカニズムによれば、ubiquitin E3 ligase である WWP1 を阻害することによって、その標的である抗癌フォスファターゼ 「PTEN」を活性化し、最終的には、PAK を遮断する。 従って、I3C は、天然 「PAK遮断剤」ということになる。。。
興味深い事には、COVIDのスパイス蛋白は逆に、WWP1を介して、PTEN を阻害する。実は、PTEN は元来、 COVID による肺炎を抑える作用もある。言い換えれば、ブロッコリ等、I3C が豊富な野菜を食べていれば、コロナ肺炎にもかかり難くなる。。。
ただし、数年前から市場に出回っているブロッコ由来の怪しげな商品「ブロリコ」は、「科
学/化学」的には「イカサマ」だから、我が輩は推奨しない。 「健康長寿」を真
にめざす消費者には、百年以上の定評がある「カルピス」を強く推奨する!
前述したが、「POM」 (奇形作用のないサリドマイド誘導体、ポマリドマイド) も、別の ubiquitin E3 ligase に結合して、JAK を抑え、下流のPAK を遮断する。従って、「I3C」と「POM」をクリック化学で、カチャッとうまく連結させれば、PAK を「二刀流で」遮断できる「芸術的な」新薬 (商標: 武蔵) を開発しうる。。。
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