2022年5月1日日曜日

新薬誕生: グリーベックの "副作用"は「PAK遮断」!
だが、「PAK遮断」飲料「カルピス」の安価には、
とても及ばない! 三島海雲は「Novartis 」を凌駕!

「新薬誕生」という訳本 (訳者=小林力は、我が輩の薬学部後輩) がダイヤモンド社から出版されたのは、2008年。 天然PAK遮断剤「プロポリス」(特に、NZ産の"Bio 30") がNF腫瘍やスイゾウ癌に治療効果を表わし始めた頃である。 プロポリスよりも治療効果がずっと高い新薬 (=「新しいPAK遮断剤」) を、自分の手で開発するという、大胆なプロジェクトを立てつつある時期だった。。。 この本には、21世紀の初めに市販された7種類の新薬の、基礎研究から治験を経て、最終的に市販されるまでの、長い道程を描いたものである。その内で、スイスの "Novartis" によって、最終的に市販された新しい抗癌剤「Gleevec」について、この訳本には、未だ記述されてない「秘密」を、ここで明かそう。
Gleevec は本来、「ABL 」と呼ばれるチロシンキナーゼの阻害剤 (IC50=25 nM)として、開発された。 稀少難病の一つ、CML (慢性骨髄性白血病) がABL 遺伝子の異常によって発症することが、1973年 (我が輩が渡米した頃) に判明。 1987年になって、デビット=ボルチモア (MIT, 1975年ノーベル医学受賞) らによって、ABL がチロシンキナーゼの一種であることが突き止められた。 そこで、当時、チバガイギー (Novartis の前身) に勤務していた医学者アレックス=マターが、ABL阻害剤開発チームを立ち上げた。 翌年、マターの部下であるニック=ライドンが、米国ボストンにあるダナ=ファーバー癌研の臨床医、ブライアン=ドルーガー ("Gleevec" 開発の功績により、2009年に 「ラスカー」医学受賞) と相談後、CML治療薬 (ABL阻害剤) を共同で開発することに合意。 1990年に、ETH 出身の若い有機化学者がチームに加わり、本格的にABL阻害剤の開発が始まった。1993年には、チバガイギー開発57148番目の化合物 "STI-571" (後に、Gleevec と改称) が、ABL に比較的高い選択性を示すことが判明した。そして、動物実験、治験を経て、2001年にCML の特効薬として、FDAの承認を得て、市販!
さて、その後、Gleevec により阻害されるキナーゼが、ABL以外に、少なくとも "2つ" 判明した。C-KIT と PDGFR に対する 阻害剤 (IC50= 2 micro M) でもある。 C-KIT は、更に稀少な「GIST 」と呼ばれる消化器腫瘍の原因になるキナーゼであることから、GleevecはGISTの特効薬としても、間もなく承認された。さて、 PDGFR とは、血清中の血小板由来 (PD) 増殖因子 (GF) によって、活性化されるチロシンキナーゼであるが、実はPAK の上流にあり、PAK の活性化に必須である。 言い換えれば、Gleevec は (実は副作用として)、PAKを遮断する! 従って、Gleevec は、原理的には、全てのPAK依存難病の特効薬となり得る「健康長寿」薬である! 前述したが、全てのPAK遮断剤には「美白作用」があるが、 Gleevec もその例外ではない!
もっとも、我が輩が2006年に、UKE (ハンブルグ大学病院) 滞在中、マウス実験で、 NF腫瘍に対する治療効果を調べた限り、プロポリス (Bio 30) の方が Gleevec よ りも遥かに効果的だったので、(高価な= 100 mg 錠剤=一万円! ) 後者は、当然ながら治験には至らなかった。 しかしながら、Gleevec は市販から既に20年以上経ているので、特許切れになり、 安価な「ジェネリック」版が市場に出回っているはず。。。だが、「ジェネリック」が幾ら逆立ちしても、"単価百円" (=「カルピス」 一本の値段) にはなり得ない!
さて、我が芸術品「15K」は、「Gleevec」のPAK遮断作用の百倍だから、理論的に は、1 mg 錠剤を百円くらいで市販しうる。。。勿論、"Calpis" 250ml 一本 より も効果的である、と信じる。。。

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