上記の画期的な結論 (発見) は、2015年頃、沖縄の琉球大学構内に臨時に設立した我々の「PAK研究センター」支部内のベトナムからの留学生 (博士課程) 2名の活躍による。
我々は、先ず、PAK1 遺伝子の発現を特異的に抑えるために、SiRNAで、メラノーマ (B16F10) 株を処理した。 この処理は、メラノーマの増殖自身は抑えなかったが、血清存在下のメラニン色素合成を 50% 阻害した! さて、哺乳類の "PAK ファミリー" には、6種類の PAKs (PAK1-PAK6) が存在する。
残りの 50% (= "血清に無関係な" メラニン合成) は、(韓国のグループによって) 「PAK4 依存性」であることが判明していた。
従って、ある薬剤 (検体) が, 血清 (PDGF) 依存性のメラニン合成を最大限、50% 阻害 (いわゆる「美白作用」を発揮) したら、その検体には "PAK1 遮断剤" が含まれているという、結論が出るわけである。
極めて興味深いことには、病原/老化キナーゼである "TOR" を 特異的に阻害する「ラパマイシン」という薬剤は、逆に、メラニン合成を増大させる! つまり、TOR 自身には、美白作用がある!
さて、PAK1 は我々の "免疫機能"を抑える機能を持つが、逆に、TOR は、免疫機能に必須である。従って、ラパマイシンには免疫機能を抑える (副作用) があるため、癌などの難病の治療には使用されない (現在、「臓器移植」のためのみに使用されている!)。
上記の研究以前 (2007-2013年) に、我々は 線虫の「PAK1欠損株」が、野生株より、6割も長生きすることを発見している。 従って、"美白作用" のある薬剤は全て、「健康長寿の妙薬」 という結論に達した!
勿論、2021年頃には、マウスの実験でも、「PAK1欠損株」が、野生株より、6割も長生きすることが証明されている!
NOTE:
歴史的には、最初 (1950年代) に発見された "美白作用"を持つ物質は、睡眠ホルモン(メラトニン) である。後に、"PAK1遮断作用" もあることが判明した。
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