2024年末 (豪州では、既に "大晦日"!) のニュース:
この赤い色素には、抗炎症、抗マラリア作用が従来 (1975年以来) 知られていたが、ごく最近、美白作用もあることが、韓国ソウルの女子大学の研究グループによって報告された (1)。 これら一連の作用は典型的なPAK1遮断作用である。 従って、健康長寿にもきっと役立つだろう。
例えば、牛乳あるいは豆乳などを、この海洋放線菌 (GM 株 2 or 5) で醗酵して、赤 (あるいはピンク) 色のヨーグルトが出来ないだろうか? もし、毒性がなければ、 「ピンクレディー」と言う名で、(例えば、サントリーから) 売り出したら、どうだろうか?
注:この放線菌は、蔗糖とペプトンがあれば、PG (Prodigiosin ) の合成をし得る。興味深いことには、あるスペインチーズの赤班は、"この放線菌の混在" のためらしい! 従って、豆乳や牛乳に砂糖を加えて醗酵させれば、「ピンクレディー」の大量生産が可能なはず。。。
問題は、その味である。 一体「どんな味」がするのか, 興味深い!
参考文献:
1. C Lee, J M Park, PF Hillman et al (2024).
Anti-Melanogenic Activity of Undecylprodigiosin, a Red Pigment Isolated from a Marine Streptomyces sp. SNA-077. Biomol Ther (Seoul). 32: 492-498.
2. NH Alzahrani, AAM El-Bondkly, MMAA El-Gendy et al (2021).
Enhancement of undecylprodigiosin production from marine endophytic recombinant strain Streptomyces sp. ALAA-R20 through low-cost induction strategy。 J Appl Genet. 62:165-182.
1985年頃に, この赤い色素の 全「生合成」に必須な "10種類の遺伝子"を, 最初に "海洋放線菌"から同定したのは、英国の 遺伝学者 David Hopwood 博士で、意外にも、"イベルメクチン" (PAK1 遮断剤) を発見/開発した北里研究所の大村 智 博士 (ノーベル医学賞、2015年) と親友だそうである!
なお、この赤い色素 の全「生合成」経路 ("10種類" の酵素による) は、1966年に確立 (3)!
3。 Wasserman, HH、Rodgers, GC、Keith, DD. (1966).
"The structure and synthesis of undecylprodigiosin. A prodigiosin analogue from Streptomyces". Chemical Communications (22): 825–826.
最新レビュー:
4. M Girão, S Freitas, T P Martins et al (2024).
Decylprodigiosin: a new member of the prodigiosin family isolated from a seaweed-associated Streptomyces.Front Pharmacol. 15:1347485.
Streptomyces sp. JS520、isolated from the pristine sediment from the cave on mountain Miroc in Serbia、 produces exceptionally "high" quantities of undecylprodigiosin (5)!
5. N Stankovic, V Radulovic, M Petkovic et al (2012).
Streptomyces sp. JS520 produces exceptionally high quantities of undecylprodigiosin with antibacterial, antioxidative, and UV-
protective properties. Appl Microbiol Biotechnol. 96: 1217-31.
一年の計は元旦にあり!
"Project 2025": この色素 (UP) は、長い側鎖のために、水に溶け難いので、
"Bioavailability" が低い欠点がある。そこで、この側鎖の端に "燐酸基"を人工的に加え、「Prodrug 」(燐酸 UP, PUP2025) にすれば、腸管吸収が飛躍的に改善され、最終的には、"腸内で脱燐酸化" が起り、細胞内に透過しやすくなるだろう。
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