2024年8月23日金曜日

お茶やコーヒーの効用: 適度に飲めば、長生きする!
主な作用メカニズムは、「PAK」遮断作用!
しかも、アクチンの燐酸化や腸管の吸収能が関係する。

実は、米国のNIHで、土壌アメーバから、いわゆる「PAK」(ミオシンキナーゼ) を発見した後、スイスなどヨーロッパの本格的なアルプスに登山する目的も兼ね、 我が輩は、 西独のミュンヘン郊外にあるMax-Planck 研究所へ1980年の夏に移った。
そこで、Physarum という粘菌中で、アクチンの燐酸化を、(恐らく世界最初に) 見付けた。この燐酸化はカルシウムによって阻害される。 燐酸化されたアクチンは、 もはや重合してアクチン線維を形成しなくなる。 。。
REF:
Maruta H, Isenberg G, Schreckenbach T et al (1983).
Ca2+-dependent actin-binding phosphoprotein in Physarum polycephalum. I. Ca2+/actin-dependent inhibition of its phosphorylation. J Biol Chem. 258(16):10144-50.
さて、つい最近 (数年前に)、エール大学医学部の研究チーム etc によって、線虫のACT-5 (アクチンの一種) の燐酸化/脱燐酸化 に異常を来たすと、寿命が短くなることが発見された。 実は、アクチンの燐酸化にも、「PAK」が関与している。
更に、面白いことには、コーヒーの成分 (カフェイン) にPAK遮断作用があり、線虫の寿命を(低量ならば) 100% 延長することが(ドイツのハイデルベルグ大学のチーム etc により) 発見された! 従って、コーヒー (あるいはお茶)を「適度に飮む」(恐らく、毎日一杯くらい) 習慣は、健康長寿に結びつくようである。
ただし、飲み過ぎると寿命を縮め, "知能指数"も低下するから、くれぐれもご注意!
REF:
H Li, M Roxo, Cheng et al (2019).
Pro-oxidant and lifespan extension effects of caffeine and related methylxanthines in Caenorhabditis elegans. Food Chem X: 1:100005.

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