2024年5月22日水曜日

裸出っ歯ネズミ:“女王”を中心とする社交的な ”長寿”
ネズミでは、明らかに、“PAK1”機能が抑制されている! NHKニュース(2018年6月): 量より質を大事にせよ!

東部アフリカの地下に生息する齧歯類ハダカデバネズミ(NMR for Naked mole-rat, Hetero-cephalus glaber)は、マウス(ハツカネズミ)と同じ大きさながら、約10倍の寿命(最長30年)を持ち、抗老化・抗癌性の特徴をもつ. 熊本大学の”老化・健康長寿” 研究室(通称“デバ”研、三浦恭子教授)は、日本で唯一のハダカデバネズミの飼育・研究拠点. ハダカデバネズミ特異的な抗老化・抗癌性の制御機構および関与遺伝子の解明を目的として、研究を進めている。
2016年に、慶応大学の岡野栄之教授と共同で、ハダカデバネズミ "iPS細胞" を世界で初めて樹立し、それが抗腫瘍性をもつこと、及びその分子メカニズムの一部を明らかにした(1)。
現在、細胞レベル・個体レベルでの抗老化・抗癌性の分子機構に関して研究中。今後、ハダカデバネズミの抗老化・抗癌性に係わる制御因子を同定し、それをマウスに導入することにより、これらの耐性機構をマウスで再現することを目指す。
面白いことには、ハダカデバネズミは蟻や蜂に類似した(子孫を専門に産む“女王”を中心にした)真社会性の集団を形成する極めて珍しい齧歯類であり、分業制の集団生活を営む。
従って、我が輩の“水平思考”によれば、このネズミには、少なくとも(発癌、老化、非社交性=自閉症状などに必須な)PAK1遺伝子が欠損、あるいは機能不全である可能性が大である。
驚くなかれ、この長寿ネズミ由来のiPS細胞には、PAK1の上流にある“ES cell-expressed Ras”(ERAS) 遺伝子などが欠損、さらにPAK1を抑制する抗癌遺伝子“ARF”が発現していた(1)!
もしかしたら、この長寿ネズミの “IQ” は、20日ネズミの数倍である可能性がある!
なお、三浦女史(神戸出身)は、IPS 細胞でノーベル賞(2012年)を受賞した山中伸弥教授の弟子である。 参考文献:
1.Miyawaki S, Kawamura Y, Oiwa Y, et al (2016).
Tumour resistance in induced pluripotent stem (IPS) cells derived from naked mole-rats.
Nature communications 7 . 11471.
個人的な感想
こういう種類のネズミ(あるいは"社交的"な人々)が、中東地方を管理すると、争い(戦争)がなくなり、ずっと平和になるのだが。
ダーウインがやって来た!
“聖書”や“コーラン”よりも、"生きた動物" からもっと学ぶべき!

寿命の短い20日ネズミは、一生に100匹以上の子供を量産する(いわゆる “ネズミ算”!)が、NMRは、一生に、せいぜい10匹しか出産しない(少子化!)そうだ。従って、後者は、("進化" に伴って)量より質を大事にする。
蛇足になるが、20日ネズミの妊娠期間は、僅か20日であるが、NMRの妊娠期間は、長く70日だそうである。つまり“70日ネズミ”である。
日本政府の“少子化対策”は、"衆愚"を大量生産し、国民の質を益々低下させている!

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