2023年3月4日土曜日

酒粕に「美白」作用あり!
その「スフィンゴ脂質」は「PAK阻害剤」

さて、日本酒の好きな女性で美肌を探求している方に耳寄りの話を一つ見つけた。
10年前に発表された韓国の化粧品研究グループの論文によれば、酒粕エキスがメラノサイト(色素細胞)の培養系で、チロシナーゼの産生を抑えることによって、メラニン生合成を抑制するそうである、しかも、実際にこのエキスを人の肌に一週間塗り続けると肌が見違えるほど白くなるそうである。
さて、その美白有効成分であるが、下記のインターネット欄によれば、スフィンゴ脂質の一種であるそうである。前述したが、スフィンゴ脂質類はその化学構造のいかんにより、(FTY720のごとく) PAK阻害剤にもなるし、(白髪を黒髪に変化させる胎盤エキス中のスフィンゴ脂質のごとく) PAK活性化剤にもなる。 ということは、 酒粕の美白スフィンゴ脂質はどうやら、PAK阻害剤であるようだ。 従って、(安上がりな) 「酒粕風呂」で美白と健康長寿を両方堪能しうることになる。。。 https://sky-f.jp/blog/2019021314160785.html

スイスの製薬会社「ノバルティス」から2010年に「MS」(多発性硬化症) 治療薬として市販された経口薬「フィンゴリモド」(化学名: FTY720) は比較的水溶性のスフィンゴ脂質の誘導体 であるが、 PAK遮断剤である。 なぜかと言えば、(プロポリス由来のCAPEなどと同様) 、 チロシナーゼ遺伝子の発現を抑制することによって、メラニン色素の合成を抑え、美白効果を発揮することが、2011年に韓国ソウルの研究グループによって発見されているからである。

しかしながら、フィンゴリモドは美白用には余りお勧めできない。 というのは、 副 (?) 作用として、この薬には、免疫機能を抑える作用が知られているからだ。 通常、PAK を遮断すると、我々の免疫機能が高まるが、この薬剤は 逆に「免疫機能を抑える」ことによって、自己免疫病の一つである 「MS 」を治療しているからである。 従って、「安価で然も副作用のなさそうな」酒粕をお勧めしているわけである。。。

この新薬は元々、1996年に京大の藤多哲朗教授を中心とする産学共同研究グループによって、臓器 移植用に開発(抗生物質“ミリオシン”から半合成)された免役抑制剤である。
藤多教授と台糖、吉富製薬(FTYの名称は三者にちなむ)の共同研究で Isaria sinclairii(冬虫夏草菌の一種)に含まれる成分ミリオシン(Myriocin、ISP-1)に免疫抑制効果が見出されたことから、この化合物の構造に基づいて新たに合成され、 その後三菱ウェルファーマ(現・田辺三菱製薬)等で開発が行われた。 多発性硬化症 (MS) 治療薬として、米国では2010年、日本では2011年に発売。商品名はイムセラ®(田辺三菱製薬)、ジレニア®(ノバルティスファーマ)。一日一回、カプセル一錠を経口投与する。 2011年11月末の薬価収載では、0.5mgカプセル一錠当たり8172円!

そこで、オハイオ州立大学の癌研究グループが, 2011年に免疫抑制作用のないFTY720誘導体を開発した。 この誘導体「OSUー2S」はFTY720よりも強い抗癌活性を、いわゆる「RAS癌」(膵臓癌や大腸癌など) に対して示した。 驚くなかれ! この研究は中国系の院生による (博士論文)! 遠い将来にはFTY720の代わりに、この誘導体が抗 (癌/NF) 剤や美白剤として活躍するかもしれない。

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