2023年3月10日金曜日

「森林浴」のご利益 (薬理作用) : PAK遮断剤!
針葉樹 (松杉、Peppercorn など) 由来の
”揮発性” アルカロイド (=アルファ-ピネン)

いわゆる「森林浴」で主に活躍する「揮発性のアルカロイド」 (ピネン) のご利益 (薬理作用) を科学的に探ってみると、先ず抗炎症作用、抗凝血作用、鎮静作用などが出てきた (1) 。さて、極めて興味深いのは、(筑波大学の研究グループによれば) 、線虫にこれを吸引させると、夏バテ (35度で4時間、処理されて「麻痺」) した虫が、再び動き出すことである! つまり、「熱ショック蛋白」遺伝子の発現が誘導されていることを示唆する。 長寿 (転写) 蛋白「FOXO」 が核内に移行していることも観察されている (2)。 これは、ピネンがPAK を遮断していることを強く示唆している。
最後に「駄目押しの証拠」が見つかった! 2020年に、台湾の研究グループが、ピネンに MITF 遺伝子発現を抑え「美白」 (メラニン色素合成を抑制する) 作用があることが証明された (3)。 つまり、ピネンは (揮発性の) PAK遮断剤なのである! 従って、癌やNF、認知症などの脳内疾患にも、有効であるはず! ただし、 ピネンは揮発性なので、効き目は速いが、持続性に欠ける。 従って、癌や認知症などの治療には、「揮発しない」誘導体が望ましい!
参考文献:
1. Dae-Seung Kim , Hyun-Ja Lee, Yong-Deok Jeon et al (2015). Alpha-Pinene Exhibits Anti-Inflammatory Activity Through the Suppression of MAPKs and the NF-kB Pathway in Mouse Peritoneal Macrophages. Am J Chin Med. ; 43(4):731- 42.
2. a-Pinene odor exposure enhances heat stress tolerance through Daf-16 in Caenorhabditis elegans. Ensaka N, Sakamoto K. (2020)。 Biochem Biophys Res Commun. ; 528(4):726-731.
3. K J Senthil Kumar , M Gokila Vani, Pei-Chen Wu, et al (2020). Essential Oils of Alpinia nantoensis Retard Forskolin-Induced Melanogenesis via ERK1/2-Mediated Proteasomal Degradation of MITF. Plants (Basel); 9(12):1672.

我が輩の自宅の庭には、松や杉などはないが、Peppercorn Tree (原産は南米ペルー) が 一本生えている。 実は、メルボルン市内の電車の駅前や学校内の至る所に生えている 豪州独特の樹木で、葉っぱは針葉であるが、赤い小さな実 ("Pink Peppercorn" と 呼ばれているが、 実は「ベリー」の仲間) が鈴なりになる。 小枝を切ると、白い 樹液と共に、松脂に似た揮発性の「ピネン」の香りが鼻を刺激する。 これが我々 の「森林浴」である。 ピネンは確実に「COVID 避け」になる!

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