2023年12月27日水曜日

正に, "風が吹けば, 桶屋が儲かる" ように
Statin 類 (特に, Mevastatin) は "PAK" を遮断する!
コレステロール抑制剤だが, 腫瘍にも効くはず!

Statin 類 (HMG-CoA 誘導体) は, コレステロール合成に必須な "HMG-CoA reductase" を直接阻害する が, その下流にある"抗癌フォスファターゼ" (PTEN) を活性化することによって, 更 に下流にある "発癌キナーゼ" (PAK と TOR ) を同時に遮断することが, 最近わ かった!
そこで, コレステロールの合成を抑える薬 (Statin 類) は, 動脈硬化/肥満症ばかりでは なく, 腫瘍の治療にも役立つはずである. いわゆる抗癌剤 ("ケモ" ) と違って, 副作用は殆んどないので, 安心して使用できる!
特に, Pitavastatin は"日本発", 1987年頃, 日産化学により開発され, 最終的に は, 2003年に, "興和製薬" により市販 (上限 2 錠=4 mg が 100 円未満) ! "ジェネリック" 製品なら,もっと安価!

実は, 我が輩は, (40年ほど昔) 西独ミュンヘン (Max-Planck Institute) で "細胞性粘菌" (アメーバの一種) に関する研究をしていたが, その頃知り合った米国の友人の研究室 (at ジョンス=ホプキンス大学)で, 2020年に, "PTEN 欠損" の細胞粘菌を選択的に殺す薬剤をスクリーニングしている内に, Pitavastatin を (偶然に) 見つけた. 正に, "棚ボタ"!
哺乳類の細胞で "PTEN 欠損" 株は "癌化" する! つまり, (アメーバで) 抗癌剤を探し当てた!
REF:
Z Jiao, H Cai, Y Long et al (2020).
Statin-induced GGPP depletion blocks macropinocytosis and starves cells with oncogenic defects. Proc Natl Acad Sci U S A. 117: 4158-4168.

特筆すべきは, スタチンの研究の "草分け" は, 三共製薬 (発酵研) の 遠藤 章 博士 (現在, 90歳) である. 世界初のスタチン (メバスタチン) を青かびから発見した. 結局, それが (競争相手のメルク社と共同で) 市販されるようになったのは, 1987年頃だった. その功績により, 2008年に "ラスカー賞" をもらった. 蛇足になるかもしれないが, メバスタチンに "美白作用" があることが, 2016年に 韓国のグループによって発見された. 即ち, このスタチンはPAK遮断剤である!
HJ Lee, SY Jo, JS Hwang et al (2016).
Mevastatin suppresses melanogenesis by lowering the levels of cyclic adenosine monophosphate and cholesterol. Exp Dermatol. 25: 820-2.
もし, 翁長さんの主治医が, この論文や我々の論文 ("沖縄" 発) を読んでいれば, 毒薬 ( "ケモ " ) の代わりに, "スタチン" etc で, 彼の命を救うことができたはず! 残念ながら, 日本には "やぶ医者" (教科書しか読まない輩, "がり勉") が多過ぎる! 教室で点数稼ぎをしても, "実社会" では役立たず! (逆に, この "ブログ" は, 点数稼ぎには役立たぬが, "社会の悩み" を解決するのに幾らか役立つ).
世の中が "教科書通り" に進めば, 病気も戦争も発生しない! 実社会は, 残念ながら, 教科書に従わない "泥臭い" 社会である! "
聖書" にある如く"汝" の敵 (あるいは隣人) を愛すれば, パレスチナには戦争など発生しない!
聖書という "教科書" には, "嘘" ばかりが書かれている. 人類の先祖は "アダムとイブ" ということになっているが, 実際には (進化論によれば) "類人猿" である...

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