2024年5月26日日曜日

母親を探す:GIベイビー(ベルさん)の戦後
岡部 えつ【著】

作家が、新宿駅東口の繁華街(紀伊国屋書店の近く)で偶然に遭遇した、いわゆる“混血少女”の過去、特にその母親(日本人)の所在、を追うノンフィクション物。主人公ベルは、2歳半で、北海道のカトリックの孤児院に預けられる。以後、“迎えに来る”と言っていた母親は、何故か、とうとう一度も戻って来なかった。。。その母親を、作家の助けを借りて、ベルが探し求めるストーリー。。。最近、近所の図書館で見つけた“心温まる”本。
我が輩は、20数年前、ノーベル作家、パール=バック女史の伝記を邦訳した関係から、敗戦直後、日本で生まれた(駐留軍の兵士と日本女性との間に生まれた)いわゆる“GI―baby”の運命について、少なからず、興味があった。というのは、バック女史は、澤田美喜女史と共に、両親に捨てられた、多数の(日米)混血孤児 (Amerasians)を、自分の財団で、養育、養子縁組に尽くしたことを熟知していたからである。
https://en.wikipedia.org/wiki/Amerasian
筋書は、まるで推理小説を読むようであるが、特に作家の("読み書き"が真面にできぬベルを助ける)涙ぐましい努力に感銘した! 世の中には、両親を知らずに一生を過ごす不幸な人々が少なからず (ca 20,000) 存在することを喚起したい。この本を英訳出版したら、ひょっとすると、映画化されるかもしれない。。。
NOTE: NHK BSスペシャル (2023)「FIND MY LIFE ──戦後78年目のGIベビーたち──」出演!
https://www.nhk.jp/p/bssp/ts/6NMMPMNK5K/episode/te/ZY38V654LM/
(やや"反日的"だった)クリント=イーストウッド監督は、“硫黄島からの手紙”(2006年)製作で、“日本人を見直した”と語る。“Amerasians”は、勿論“アクション”ものではないが、円熟した彼なら、上手く監督をこなすだろう。。。沖縄知事の"玉城デニー"は、Amerasianの代表的存在である。
もし、万が一、トランプが大統領に再選され、玉城デニーが交渉(直談判)の末、“米国が沖縄の基地を手放す”という結果になったら、“Amerasins の大勝利”である。沖縄の問題・運命は、"腐敗し切った"日本政府には、とても任せられない!

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