目下、我が家の庭では、ピンク色のキョチクトウが満開で 、甘い香りを辺り一面に漂わせている。 古くから、キョ
ウチキトウには、毒があるとか、薬効があるとか言われている。 そこで、PUBMEDで、
この樹木の薬理作用を探ってみたところ、2015年に米国 (テキサス) MDA癌センター
の研究グループが、マウスで実験したところ、薬剤耐性のスイゾウ癌 (ヒト由来
) が、キョウチクトウ由来の Saponin「Oleandrin」( 20 mg/kg ) により萎縮することが
判明した。 更に、その分子的メカニズムを調べたところ、どうやら PAK-TOR 発癌
経路を遮断するようである (1)。 従って、理論的には、NF腫瘍にも効くはずである。。。
さて、2017年に我々は海鼠由来のサポニン「Frondoside A 」等が、PAKを直接阻害
することを発見した (2)。 面白いことには、キョウチョクトウと海鼠由来のサポ
ニンとは化学構造が良く似ている。更に、 糖が付加していないステロイドである「ビタミンD3」も (構造的に良く似た) 「PAK遮
断剤」である。 一般に、ステロイド類には "消炎" 作用を持つ "PAK遮断剤" が多い。 従って、Oleandrin も「PAK阻害剤」である可能性が高い。。。
ごく最近 (2021年) 、米国テキサスの研究グループによれば、Oleandrin には、"COVID"
感染を強く抑える作用もあるそうである (3)。 従って、少なくとも「キョウチクトウ満開」中は、「COVID」 は 我々に寄り付かないはず (魔避
け) !
だが 、 「Oleandrin」は、ジギタリス由来の「強心配糖体」(ジギトニン) にも (化学構造が) 良く似ているので、要注意 (目下、 その有効/安全性が問われている) !
参考文献:
1. Y Pan , P Rhea, L Tan, C Cartwright, et al (2015).
PBI-05204, a supercritical CO2 extract of Nerium oleander, inhibits
growth of human pancreatic cancer via targeting the PI3K/mTOR pathway.
Invest New Drugs; 33(2):271-9.
2。 BCQ Nguyen , K Yoshimura , S Kumazawa , S Tawata 1 , H Maruta (2017)
。
Frondoside A from sea cucumber and nymphaeols from Okinawa propolis:
Natural anti-cancer agents that selectively inhibit PAK1 in vitro。
Drug Discov Ther. ;11(2):110-114.
3. KS Plante , V Dwivedi , JA Plante et al (2021) ,
Antiviral activity of oleandrin and a defined extract of Nerium oleander
against
SARS-CoV-2. Biomed Pharmacother; 138:111457.
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