2022年10月23日日曜日

Rhodamine 101 の 細胞透過性: 1,2,3-triazolyl エステル化 による 大飛躍!

COOH を持つ (酸性の) 鎮痛剤/PAK遮断剤「Ketorolac」は、細胞透過性が乏しいの で、それをCC (Click Chemistry) でエステル化して、(比較的水溶性の) 1、2、3-triazolyl 誘導体にすると、そのPAK遮断/抗癌作用が500倍以上 (ギネス記録!) に向上した ことを (何度か) 前述した。 この飛躍的な向上の主たる要因は、理論的には、主 に「細胞透過性の向上」にあると考えられるし、それを支持する間接的な実験的 データーはあるが、それを最終的に実証するには、癌細胞に毒性を示さない色素を利 用して、 細胞内に取り込れた色素 (蛍光) 量の違いを正確に、比較定量する必要がある。。。
そこで、細胞毒性のない (酸性の) 赤い色素 (例えば、Rhodamine 101) を、同じ ように (CCで)、1、2、3-triazolyl エステル化して、そのエステル (CC 101) の 細胞透過性を直接 (比較) 測定するというProject を数年前から企画していたが、 ごく最近、それが、ようやく実現しそうになった! 実は、10年ほど昔、米国オ クラホマ州立大学の有機/生化学者 (Blake Peterson) が、Rhodamine 101 の COOH をメチル基に置換すると、線虫のミトコンドリアの "蛍光" 染色が100倍以上、高まること を報告した文献を、最近見つけて、早速、彼に、CC101に関するProject に興味が あるかを打診したところ、あっさり引き受けてくれた! 彼は有機化学者でもあ るので、自分の研究室で、CC 反応もできるし、色素の透過性を測定することもで きるそうである。 というわけで、我が輩は、すこぶる満足している。。。我が「PAK 研究財団」から、幾ばくかの"研究助成金"を「追い風」の一環として提供したい!
Project によって、(最初に「アイディア」が沸いてから) 実現/実行に漕ぎ着くまでに、数年を要す場合がある。 何事も忍耐 と執着が肝心! そして、「チャンスの女神」が到来したら、決して逃さぬ事!

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