2022年12月18日日曜日

「永世中立國」という「スイス」の偉業
その独立は「ウイルヘルム=テル」伝説から

地球上で、「永世中立國」を (ナポレオン失脚後) の1815年 (ウイーン会議) 以 来、永らく (200年以上) 維持して来た国は、世界広しと言えども、「スイス」連 邦共和制のみである。 それまでは、ナポレオンが支配する「フランス領」だった そうであるが。。。 スイスは、その昔、永らく隣国「オーストリア」(ハプスブルク家) の支配下にあっ た。 そのオーストリアから、初めて「独立」を勝ちえたのは、「ウイルヘルム=テ ル」という伝説的な人物 (弓矢の名手) を指導者として、立ち上がったスイス民 衆の努力の賜物である。
1291年に始まる スイスの独立史は、小国「日本」にも大 いに参考になるはずであるが、残念ながら、日本国内の政治家や民衆には、 余り注目されていない。日本の (腐敗しきった) 政治家たち (特に自民党) は、 敗戦後、戦勝國「アメリカ」にベッタリで、自国を、言わば「米国の植民地化」 している。沖縄は今でも、実質上「米国の植民地」のままである。。。
我が輩は、 "ウイルヘルム=テルの伝説" を讃えたロッシーニ作曲の 歌劇「序曲」(1829年 作曲、20世紀後半になって、米国テレビ西部劇「ローンレンジャー」の主題歌にな る) が、大好きである。オーストリアの悪代官ゲスラーに、弓矢で立ち向かう 「テル」を象徴した勇壮な旋律に血沸き肉躍る感がある。 実は、この旋律は、スイスの軍隊 (民兵) の行進曲だそうである。。。
我が輩は、半世紀前に、米国の植民地「日本」を逃れて、海外 (主に欧米諸国や 豪州) に、「自由かつ独立独歩の天地」を求めて、永住し続けているが、残念な がら、(現在の永住地) 「豪州」も、最近は、(少なくとも政治的に) 「英国の植 民地」から「米国の植民地 (同盟國) 」に豹変しつつあるのは、極めて残念至極で ある。。。もっとも、「米豪安保条約 (同盟)」などは、未だ結ばれていない!
勿論、(ウクライナや台湾の如く) ロシアや中国の植民地になるよりは 「マシ」であるが。。。
それでは、一体何故、我が輩は (永世中立国) スイスに永住しなかったか?
1) 物価がとても高過ぎて、"貧乏" 学者には住み難い。
2) 独仏伊の "3国語" が入れ混じっ ている。
3) 製薬会社はバーゼルに多いが、創薬研究を (企業利益に左右されずに) 「学問」として "純粋"に研究 できる施設 (大学/研究所) は極めて少ない。
勿論、「登山」を楽しむには、最 高の場であるが。。。
もっとも、我が輩の (大学時代の後輩) で、沖縄出身の N 君の如く、スイスのバーゼルにあ るロッシュの研究所 "FMI" (Friedrich-Miescher-Institute) に転勤して以来、家族 全体で、スイスに「永住」を楽しんでいる日本人も (例外的には) いる。 同じFMI で永らく "発癌キナーゼ" (AKT) 研究をやっていた英国人の Brian Hemmings も、恐らくスイスに永住だろう。 彼の名前や顔は思い出すが、一体「何処」で彼と知り合ったのか、(「いにしえ=30年以上昔」のことで) 思い出せない。。。PUBMED で検索したところ、1988年頃にFMI で、(PKA を扱っていた時代に) Brian が我が輩の後輩 N 君と、ある共同研究をやっていたことが判明。従って、その頃 (豪州永住前に) 、FMI を訪ねた際に、彼に初めて出会った可能性が高い。。。
因みに、Friedrich Miescher (1844-1895) は、スイスの医師/生物学者で、 1869年 に (25歳で) 初めて核酸 (DNA/RNA) を発見した! 従って、スイスの誇るべき科学者の一人である!

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